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手紙を送った翌日には、アドレアン様からもレイナルド殿下からも返事が届いた。なんだか忙しい中、返事を急がせてしまったようで申し訳ないと思いながらも、ありがたく返事を受け取る。アドレアン様はいつもどおりレベッカ経由だが、レイナルド殿下からの手紙は朝一番にお城から早馬で届けられた。いっそ恐縮してしまう。お兄様にオルファス様からの手紙を渡しつつ話も聞いたし、これで情報が出そろった。ちなみにお兄様はオルファス様からの手紙に感動して涙ぐんでいたりした。気持ちはわかる。すごく。辺境伯家の皆さんからの恩に報いるべく、お兄様には鍛錬を頑張ってほしいと思う。痛切に。
情報が届いたおかげでクレアと打ち合わせる前に私の中でも受講する講義をある程度絞ることができた。お手数をおかけした皆様には感謝しかない。今度あらためてお礼状を書いてお礼の品を贈ろう。
学園再開の前日にクレアと打ち合わせて、一緒に受ける講義、各自で履修する講義を話し合った。別に一緒に受けなくてもいいのだけれど、せっかく履修の希望がかぶるのであれば一緒に受けたい。ということで今はサロンでクレアとお茶とお菓子をつまみながら履修相談中だ。
「私と一緒の講義もいいけど、ルーチェはできるだけ王子殿下と一緒になる講義を増やした方がいいと思う。学年でわかれてるものは私と一緒に受けるとして、全額共通のは王子殿下とかカタル様とかと受けてイベントを起こすべきだと思うの!」
「イベントって・・・。」
「王子殿下からの手紙に王子殿下の履修予定とか書いてなかったの?あとはクリストフ様の持ってる王子殿下情報とか。ご学友なんだし、履修予定くらい打ち合わせてるんじゃないの?」
「レイナルド殿下の履修予定ならそれなりにはわかるけれど、そこまで詳しいことはお兄様に聞いてみないとわからないわね。」
「やっぱり王子殿下からの手紙に書いてあったの?」
「うん、まあ。」
「じゃあそれを参考に履修予定を組みましょ。カタル様のことはクリストフ様ならわかるかしら。やっぱり王子殿下と一緒に受けるのかしら。」
「アドレアン様の予定ならわかるよ。」
「どっからそんな情報持ってきたのよ。」
クレアに思いっきりいぶかしんだ目で見られてしまった。いけないいけない。アドレアン様との文通は使用人を除けば2人だけの秘密なんだった。
「生徒会の活動の関係でね。アドレアン様の予定がわからないと探し出すのも大変だし。」
「なるほどね。苦労してるわね、ルーチェも。」
クレアは納得してくれたようだ。いたわるような視線がいたかった。完全に嘘というわけではないが、本当のことを話していない分居心地が悪い。
「それでカタル様は王子殿下と同じ講義をとるの?」
「うーん、どうもお兄様と半分半分くらいでわけてるみたいなんだよね。三分の一くらいは3人一緒で残り三分の二がお兄様かアドレアン様のどちらかがレイナルド殿下と一緒になるみたい。」
「悩むわね。2人一緒の授業を積極的にとるのもいいけど、イベント的には個別発生よね。王子殿下だけの授業とカタル様だけの授業をそれぞれとって好感度と親密度を上げていくのがいいと思う。
2人一緒で嫉妬イベントを起こしたいっていうのなら話は変わってくるけれど。」
「嫉妬イベントはそれなりに好感度が必要なんじゃないかしら。けどリスクが高いからあまり狙いたくはないわね。」
「そうよね。2人狙ってそのせいで2人の好感度を落としたんじゃやってらんないわよ。
なら王子殿下とクリストフ様が一緒の授業とカタル様が選択してる授業をバランスよくとる!3人そろってる授業は様子を見ながらってとこね。王子殿下とカタル様2人の授業はできるだけ避けましょう。」
「じゃあ学年別のクレアと一緒の授業から決めて、残りの枠に詰めていくことにするわ。」
「え。もしかしてルーチェ、毎日びっしり授業入れるつもりなの?」
「もちろんよ。応用講義のために学園に通ってるようなものだもの。家だとこんな恵まれた環境で勉強できないからね。」
「うわぁ、熱心だなー。私は程ほどにしとくわ。課題地獄もイヤだしね。」
「レイナルド殿下と一緒の授業は政治や外交系が中心よね。アドレアン様の場合は経済とか領地運営とか国内系のものね。さすがに鍛錬に一緒に参加するのはハードルが高いから、アドレアン様の方から優先して決めていくのが効率的かな。」
「その意気だよ。
でもちょっとは体術とか剣術とかやっといた方がいいんじゃない?それは男女学年別に分かれてるし、私と一緒になるけど。」
「そうね。じゃあそれも入れるとして。週に36コマあるうちクレアと一緒なのが11コマ。残りは25コマで、アドレアン様の履修予定と私の興味を照らし合わせるとこの8コマってところね。レイナルド殿下の方はこの9コマ。残り7コマだけど、オルファス様から勧められた授業で気になるのが3コマあるからそれを入れて、あとはレイナルド殿下とアドレアン様とお兄様が一緒の外国語科目をとれば完成。
こんな感じでどうかしら。」




