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【オリジナル/本編】高身長ショートカット38才シングルマザーが、プロ野球入りを目指す高校3年生のぼくを好きになった  作者: @FITabc


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20/22

甲子園優勝ピッチャーが、我が家にお泊り?しかも恋バナに参加?

ひときわ大きないい男。

「突然、すみません。井伊君の状態が心配で、来ちゃいました。で、道に迷ってしまって。ご飯時にすみません。」


あの知多医科大学付属高校のエース、小谷周平だ。

愛知県大会で優勝しただけではなく、甲子園でも優勝を果たした。

小谷君はすっかり超有名人だ。


小谷の甲子園での被本塁打はゼロであった。

にも拘わらず、会心の速球をユージにホームランされ、本物のライバルと認め、全球速球勝負フルスイングの応酬。

ユージは、ホームランを打っても、相手を尊重し、ニコリともしない剣道経験者のような武道精神持ち、

最後は肩を痛め、救急車で病院で運ばれるというドラマチックな展開。


忘れるはずがない。

道に迷いながらも訪ねてくる、そういう男が小谷周平だ。

いや、道に迷ったのは方向音痴だからだが。


リコが2階から降りてきた。

小谷がいる。

キャー、小谷君!

ぇー、何でー。


もう、リコは目が星に。


少しして、ピンポーン。

鈴木さん、来たわ。


カナと両親も駆けつける。

ミーハーかっ!


自己紹介が始まる

はじめまして。野球部マネージャの鈴木カナです。アキラ君の許嫁です。

許嫁?小谷君のツボにはまる。


奈央子です。アキラの母で、ユージの許嫁です。

小谷君メチャクチャうける。

そらあかんがな。


美香です。賢一の許嫁です。

これまた受ける。

もう結婚してるがな。


小谷はお笑い好きで、陽気な好青年だ。

打ち解けるのも早い。


リコです。小谷周平の許嫁です。

は?

一瞬シーンとなる。

そりゃ場が凍るわな。これは冗談としてはちょっとひどいな、牛乳でものんでおけ、と皆が思った瞬間、

一人だけ一番大きな声で笑った小谷君。


リコは小谷君の優しさに救われた。

というより、本当にツボにはまったのだ。

ここでベタなボケかますとは。そのお笑い構造を鑑みて、おかしくておかしくて大笑いをしてしまった。


要は、小谷君は、身体も大きいが顔がかわいいギャップ萌え。

人懐こく、お笑い好き。

しかも方向音痴で、ピンとぼけ。笑いの視点も相当ずれてる。

いわゆる天然。


高校球界NO1ピッチャーとなった小谷君がモテないわけがない。


どうせ可愛い彼女いるんだろうなと、超軽い気持ちでリコは聞いてしまった。

「小谷君は彼女いるの?」と。


おい、リコ失礼だぞ、ウソ厳禁縛りの恋バナじゃないから無理して答えなくていいぞ、牛乳飲んで鼻から出せいう声が聞こえてくるが、

小谷君

「いえ、いません。交際を禁止されていたわけではないですが、野球に集中しすぎて、そんなことも忘れていました。」

ときっぱり言う。


めっちゃかっこいいじゃん、この男!


生ものの寿司は避け、近所のおいしいイタリアン、ノンノンこれ、というお店のパスタ、ピザの出前を取り、みんなで舌鼓を打ちながら会話を楽しむ。


あっという間に20時だ。

ユージの父が、小谷君はじめ皆に言った。

「小谷君が来てくれて、彼と投げ合ったアキラ君、打席で死闘を演じたユージが何かの縁でこうして再会できた。

自分が見るかぎり、これは一生の友となるチャンスだ。

小谷君、アキラ君、カナちゃん、そしてユージとリコ。今日は家で徹夜してもいいから共に過ごしてくれないか?

小谷君のご両親には私からお願いするから、泊まってほしい。」


小谷君

「え、いいんですか?ありがとうございます。合宿でしか泊まったことなくて、こうしてお泊りデートしたかったんです。夢のようです。」


みんな思った。「お泊りデートじゃねえよ」

小谷君の天然はやはり全国区だった。


ユージのスエットをアキラと小谷君に貸した。手足が短い。皆笑う。


なぜか奈央子も泊まることになり、美香のスエットを着た。手足が短い。

さすがに笑えないが、「これ短いかしら?」「みじけーよ」と、小谷君がツッコミ。

皆の腹筋が崩壊した。


鈴木家はなぜか、お泊りの準備をしてきた。ま、布団を持ってきてくれたので、良しとした。


小谷君が聞いた。

「ところで、ユージさ。中野高校戦で、8本ヒット打たれたんだ。甲子園も含めて最も打たれたんだよね。」


ユージが

「実はマネージャーのおかげなんだよ。周平の配球とか研究して。あと速球に対応できるよう、いろいろアドバイスしてくれてさ。」

リコとカナは嬉しそう。


小谷君

「リコちゃんとカナちゃんは、よく野球知っているね。ソフトボールでも?」


首を横にふる二人。


驚く小谷君。二人の頑張りを知ったとき、彼は二人に、表彰状もんだねと最大級の賛辞を贈った。

リコとカナはうれしかった。小谷君というより、見てる人は見ているんだと。


その後、タブレットを見せながら、ユージの新しいフォーム、アキラのトルネード、修正点など、リコが熱をこめて話した。

小谷君は驚いた。ここまで野球に真摯に取り組むとは。

川伊家のDNAなんだろうか。

そして時折見せるリコのかわいらしい笑顔が、野球の話をするときの顔とのギャップに少し惹かれた小谷君だった。



大人たちは先に寝ることになった。奈央子も大人だ。


5人になったところで、

小谷君が、

「ねえ、好きな子の話とかさ、しようよ。王様ゲームやりたいな。憧れてたんだよ。合宿では疲れてすぐ寝ちゃってさ。」


みんな

「それ、恋バナだろう。周平、日本語覚えないと恥かくぞ。」笑い

「じゃあ、ウソ厳禁ね。恋バナ大会~」


小谷君

「アキラとカナは付き合ってるの?」


カナ

「うん」


小谷君

「え?やっぱり付き合っているんだね。おめでとう。」


カナ

「え~と、結婚の約束してます・・・」


小谷君

「え?マジ?やばくない?」


カナ

「アキラがどうしてもって、おかあさんの前で言うから。」

おい、話を盛るな!


小谷君

「え?ちょっと待て。じゃあ、ユージとアキラのお母さんも婚約しているの?」


ユージ

「婚約はしてないし、コクっても、コクられてもいないよ。」


アキラ

「好きなんだろ?」


小谷君

「え?え?まじ?」


シーン


カナ

「手握った?」


ユージ

コクリ。真っ赤。


カナ

「チューは?」


ユージ

「ん~。それはない。」  

 

一同 ウソー


小谷君

「アキラ、頭混乱してる。お母さん呼んで来い!」


アキラ

「OK。これは母さんに聞かないと。」


奈央子が起きてきた。


みんな

「ウソ禁止縛り恋バナ大会~」


カナ

「おかあさん、ユージくんとちゅーしましたか?」


奈央子

「絶対にしていない。」


ユージを除くみんな

「怪しい~」


奈央子

「抱きしめただけよ。」


ユージ

「奈央ちゃん、もー、ばれちゃったじゃん」


みんな 大笑い


小谷君

「ユージ、そうか。おれ、だれにも言わないよ。」


ユージ

「もうばれてんじゃん!」


爆笑


リコ

「じゃあ、小谷君は、気になっている子とかいるの?ウソ厳禁よ」


小谷君

真っ赤になって、小さな声で

「リコ」



ここまでにしておきます。

それにしても、奈央子とユージの仲が恋バナでしっかりばれるとは、作者的には若干迂闊でしたが、他言禁止の恋バナ大会でもありますので、引き続き、奈央子とユージがうまくいくように応援してください。




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