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【オリジナル/本編】高身長ショートカット38才シングルマザーが、プロ野球入りを目指す高校3年生のぼくを好きになった  作者: @FITabc


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10/22

親友のかあさんを好きなのが父にバレた?

小村第2高校との試合は、5回、10対0で、ユージ達のコールド勝ちで幕を閉めた。


先発の2年生、竹之内は5回とは言え、0点に抑え、打線が爆発し、10点を取った。


投手力を温存する事が出来たし、これ以上にないスタートを切れた。


ユージは、2安打、1四球、3打点だった。


次の試合は、7月4日。外海大附属高校だ。


陸上部が全国区。特に駅伝が強い。他はあまり強くないが、油断は禁物。


ユージが家に帰って来た。


「初勝利おめでとう。」


「ありがとう!」ユージが笑顔。


「ユージ、今日の試合中の態度は、立派だった。」と、父の賢一が褒めた。


「特に、点を取った後、ガッツポーズをしたり、喜びを表に出さないところは、相手を尊重する姿勢として、実に見事だったね。」


「うん。」とユージは、ペットボトルのミネラルウォーターをうれしそうに飲んだ。皆も同じペットボトルから、注いで飲みだした。


「そう言えば、奈央子さん、来てたよ。」


「ホント?」


「そうなんだよ。ユージの打席を祈るように見てたよ。」


「へー。そうなんだね。」冷静を装うユージ。


「奈央子さん、ユージのこと、気になっているんじゃないかな?」


「パパ、まさか」冷静を装うユージ。


「好きなのか?」

親子揃って、デリカシーがない。


「ブーっ、」

美香は、ミネラルウォーターを吹きそうになった。

同時にリコは、「ゲホゲホッ」と、なにやらむせた?



「ところで、ユージ。」


「何?パパ?」


「肩を気にしてる感じだったが。」


「自分では気がつかないけど。」


「そうか。ならいいが、オーバーワークは禁物だぞ。休むのもトレーニングの内だから。」


「ありがとう、パパ。わかったよ」


父とユージは、それぞれの部屋に行った。


「パパ、ユージの気持ち、気がついたわね。」


「ええ、奈央子さん、昔からわかりやすいもの。可愛いわね。フフッ」


「いやいや、ママがあそこでコントみたいにむせるからよ。」


「あら、あなた、鼻血を出してたわよ。あれじゃ、いくらパパでも、すぐわかるわよ。」

「トマトジュースなんですけど。」


実にわかりやすい家族である。



次の日。

2回戦まで、まだ日にちがある。


アキラは調整を兼ねて、ワインドアップの練習をしている。

キャッチーでキャプテンの松井は、受けながら、手応えを感じているようだ。


「アキラ、どう?」


「いい感じだが、リズムに乗れないというか。」


「そうかい?いい感じだよ。球も伸びて来る感じだよ。アキラは順調に行けば、7月16日の知多大附属で先発だな。」


「アキラくん、球数抑えてね。あと、3球よ。」


「わかったよ、カナ。」


「もうやめてもいいけど、折角だから。」


アキラは、中学2年生の春に野球を辞めた。練習嫌いだから、先輩と折り合いがつかなかったからなどと周りから言われたが、家庭事情を考え、彼なりに出した結論が、野球を辞めるだった。


ユージは戻ろうと言ってくれたが、ない袖は振れない。

時間のある限り、ユージとキャッチボールをしたり、ノックをしたり。

周りからは遊んでいるようにしか見えないが、それでもアキラは楽しかった。ユージには感謝している。


最後の2球でふと思った。

野茂さんみたいにトルネードで投げてみよう。

投げた。ガシャン。松井の遥か上を超えて凄い勢いで、金網にぶつかった。


「おいおい、真面目にやれよ!」


立ち尽くすアキラ。




7月4 日、2回戦。


今日は学校が休日でもあり、生徒の応援が多い。対戦相手は、外海大学附属高校。


1回の表、今日は先攻だ。

いきなりワンアウトでランナー1、2塁。

打席はユージ。静かに打席に立っていた。


2球ボールを見送って、3球目、グワッと振り抜いて、キンと甲高い音を残し、左中間に飛び込む先制の3ランホームラン。


どっと歓声があがる。


川伊家、奈央子もいる。

皆、立ち上がった。嬉しそうだ。


ユージが、ホームに戻ってきた。


観客席がザワザワしている。


「ねえ、川伊くん、可愛くない?」


「ヤバい。」


「男子が筋肉だらけとか言ってるけど、どちらかと言えば、細マッチョよね。」


「顔とのギャップが萌える。」


「そう言えば、さっきから、川伊くんにちょっかい出してるマネージャーいたわよね。」


リコのことである。 


「なに、あの子。川伊くんと付き合ってるの?」 

「信じられない。」

「なんとかならないの?」


「え?知らないの?川伊くんの妹よ。」


「えーーーーーー!!!!」

「リコちゃん、可愛い。仲良くしたい!何組?」

妹とわかった途端、この差はなんだ。


ユージのモテ期、到来か?

今回はこの辺で。


奈央子!女子高生にまけるなよ。







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