モズクワの城壁1
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遠征64日目 朝 モズクワ王国 ロドロゼ郊外
ロドロゼの外壁は普通の石壁だ。
ただ、ところどころにデカい錨というか銛がある以外は・・・
20年前の情報では、いわゆるバリスタだけだったが・・・
ほんと、弩とかも違う単語でいうからすり合わせが大変だよ異世界。
「(あの壁の銛も壁槍みたいに飛び出すのは確実として、あれだけだったら範囲狭くないか?やたらとデカいが・・・)」
外壁は、軽自動車みたいな大きさの銛が縦に二列で延々と外壁に配備されていた。
そして外壁の上にはバリスタが配備されていた。
ロドロゼは川で背にして半円状の外壁をもっていた。モズクワ王国は国のど真ん中にピトロテウス川というデカい川が流れている。ロドロゼ内にこの川を越える橋の一つがある。
ちなみにピトロテウス川はフロリア大陸東の、大東山脈に水源がありこの川がバタダ王国との地理的国境の大半を担うほどの大川だ。
故に遠征軍は、バタダ王国の南に位置するモズクワ王国に至るまでに、西のソイツ王国を経由してくるのだ。
今日の攻撃では様子見、なお、この年の攻略には俺の壮大な計画の1ページを担う役割があるので、非常に大切だったりする。
俺たちは進軍を開始。
例のごとくエリン達は勝手に退避させてる。遠くで見学だ。
エリンなんて戦闘員として召集されてるのに、もっぱら子守だ。
俺たちが近づいていくとバリスタから、柱みたいな太さの槍が飛んできた。
俺はこれを回避。陛下達は受け止め投げ返すようだ。その刹那。
ドンッ!!!ジャララララララ
アーチ状の外壁の銛が一気に発射された。
銛には鎖がついていた
「ごはっ!!」「ぐふっ!」「くっ!!!」
バリスタを受け止めた仲間が二人を受け止めきれずに貫かれた!!
戦闘にいた陛下も銛の大群に狙われていたが受け止めていた。
しかし、余裕さは微塵もみられなかった。
俺は銛をバックステップでかわした。
ジャララララララ・・・
銛が戻っていく。
急ぎ負傷した二人を抱え俺たちは距離をとる。
一人は完全に手遅れだろう、左半身が貫かれているというより吹き飛ばされている。
一人は、右腕を失っていた。
正面で女王が銛を10本受け止め、左端、右端にいた彼らが次いで多くの銛に対処する結果となった。
死んだのは500オーバーの長命種。
右腕欠損の長命種は1000オーバーだった。
右腕は粉砕されたのか原型がない。
原型があれば接合できたのだが・・・
「(やばいな、俺ならあの銛5本、いや3本が限界か・・・)」
俺たちが距離をとったのをチャンスとみたのかバリスタどんどん撃ち込まれ、槍がガンガン降ってくる。
俺も魔力の温存なんて流暢なこといわずに、どんどん受け止め、バリスタの矢を纏い防御網を展開。
味方の退避を援護する。
遠征64日目 夜 モズクワ王国 ロドロゼ攻略1日目
敵が都市から出撃してきた。
俺たちは迎撃にでるが、敵はこちらを攻撃するそぶりを見せずに前面に大楯部隊を配置し防御姿勢をとる。
そして俺たちが盾の上からどっかんどっかんぶん殴って吹き飛ばすが、やつらは三段撃ちのように次々、後方の盾持ちがでて、攻撃を受け止めにくる。
その後、じりじりと後退し、門内へ引き上げていった。
「(なにがしたかったんだ?)」
遠征65日目 朝 モズクワ王国 ロドロゼ攻略2日目
朝になって、やつらの出撃の意味を知る。
バリスタの弾と槍の回収だった。
盾は文字通り回収隊の盾であり、目隠しだったのだ。
撤退後は暗くて状況がわからなかったが・・・
それも込みで夜だったのだろう。
俺はやつらの柱のようなバリスタの弾を利用してやろうと思っていたため、やられた感が強かった。
昨日の会議で具申した通り、本日は銛の発射間隔をさぐる。
バリスタは回避し、銛はそれぞれ受け持つものを固定する。
軽自動車並みのデカさが仇となり、確認が容易なことと、鎖がついているため、ある程度距離を持って対処できることからこのような作戦になった。
どんどん近づく、地面には昨日の痕跡が残るので、敵の攻撃範囲はある程度把握できている。
銛の射程内に入る。バリスタが飛んでくる! 時間差で発射音!銛が来る!
全員バリスタを回避。銛を受け止める!!!
ジャラララララ・・・ ガシャン・・・ ジャラララララ
受け止め切った、銛が戻っていく、俺らは今のうちに外壁に固定されたバリスタにバリスタの弾を投げ返す。
数十機のバリスタが壊れる。
次いで敵がバリスタを打ち返してくる。同時に槍!
さらに銛が外壁にもどるとすぐに飛んでくる! さらに・・・・
「(銛が戻るころには次の発射準備完了済みか、あとはここを切り抜ける、かなりきついが)」
バリスタと槍を回避し、銛を受け止める、さらにバリスタと槍がきていた!!
「(まずい、特にバリスタはまずい!!)」
俺はとっさにバリスタの弾を受け止め腕で頭部を守る。
ドスッ!ドスッ!ドスッ!
「がふっ・・・」
正面で止めたバリスタの弾に弾かれることなく、飛んできた槍が俺の腕に一本ずつ、また横腹に1本
脚に一本、両腕と足の骨が砕ける。
「あがあああああ!!」
俺は生き残った、右足に一気に魔力を集中し、ヒザを曲げ跳躍体勢。
片足で一気に後方で跳躍し、そのまま安全圏まで退避する。
味方も悲惨なことになっていた。
5人がハリネズミになり、20人以上が俺のように槍を食らっていた、かろうじて余力のある戦士が5人、敵の追撃をはじいて俺とはちがい、撤退に苦労する仲間の援護していた。
俺は安全圏で、槍の刺さり骨が砕けた右腕に必死に魔力を流し、気合で左腕の槍を抜く。
右腕と足の槍も同じように抜く。
気が遠くなりそうな痛みを堪え、砕けた骨の再構成をする。
「(骨なら。。どうにかなる。。。あぁ・・・く・・・)」
骨を再構成しつつ、安全圏に戻った味方とともに後方へ撤退した。
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