火炎部隊再び
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遠征38日目 夜 ソイツ王国内 森
俺たちは苛烈な火攻めを受けていた。
リンベル防衛軍の火炎放射器か、それとも別の都市の部隊か。
俺は前回の手痛い敗戦から、ソイツ領内の森では細心の注意を払っていた。
味方に呆れられるかもしれなかったが、森での定例会議では必ず脱出経路と集合ポイントを確認した。
今回の敵の夜襲の接近を察知してからは、一気に先行し火炎放射器部隊を確認後、すばやく味方に撤退を具申した。
そして味方の撤退を待つことなく、俺は子供達と物資の逃走支援に徹した。
味方の安否は無視である。元軍人にあるまじき単独行動であった。
シュボオオオオオォォォ ゴオオォォォォ パチパチ
ドドドドドド ゴロゴロ。
「なるべく、呼吸はゆっくりしろ!」
コクコク。子供たちは明らかに狼狽えていた。
俺はほとんど戦うことなく、撤退に徹する。
予定されていた集合地の河原まで非難する。
俺はすぐに子供達に周囲の警戒を命ずる。ただし戦闘は厳禁だ。
小学校低学年のこいつらは走ることしかできない。
味方を待つ・・・
ガサガサ
俺は気を引き締める。
がさりと茂みから出てきたの味方だった。
俺はすぐに馬車に戻り、子供たちに支持をとばす。
「ドムさんに水を飲まして、体を拭いて、血が出ていたら包帯を巻け!」
「「わっわかりましたっ!」」
子供達はシュタッと答える。
「(今度、敬礼教えてみようかな、かわいいだろうな)」
そんなことを思いながらすぐに茂みからでてきたドムさんの元へ。
「お疲れ様です。無事でよかったです。あちらへ!少ないですが物資は確保してあります。子供たちを使ってください、では」
そして俺はすぐに警戒にもどる。
火攻めときたら水場を確保または確保済みで火攻めだと俺は勝手に思っているので、敵がくるものだと気を引き締め続ける。
女王を含めぞくぞくと味方が集合場所に戻ってくる。
俺は少し前進し、ブービートラップをしかけ、引き続き警戒をする。
まだ部位接着しかできない俺にはこれくらいしかできることがなかった。
夜が明ける。
遠征39日目 朝 ソイツ王国内 森
未だに3人戻らない。連続で遠征に出ているのは俺と女王だけだった。
ほかの人たちは火炎放射器の厄介さがわかってなかったと見える。
43人ではじまった遠征は40人になった。
火炎放射器による損耗率は前回と変わっていない。
ただ、今回は丸裸ではなく、1食分は物資がある。
俺の分を全員に分配するとそれが限界だった。
俺は夜通し気を張っていてことと、物資不足の将来を考えてしまい、どっと疲労を感じていた。
遠征39日目 夕方 ソイツ王国内 森
俺たちは、休憩していた河原に数人残し、攻撃を受けた地点へ戻る。
撤退をあらかじめ決めていたことが功を奏したのか、部隊の回復は早かった。
俺たちは、戻らない味方との合流の可能性と俺らの物資を漁りにきているかもしれない、敵に一発カマしてやるつもりで戻ったのだった。
結論からいうとどちらも失敗した。
ただ、森が焼けていただけった。
俺たちはここで夜を過ごす。
さすがに今夜はいろいろする余裕はなかった。
子供たちの文字の学習も今日はおやすみで寝かせた。
最近リカとケンジが甘えん坊になってきた。かわいい。
遠征40日目 夜 ソイツ王国内 森と平原の境界
俺たちは森を抜けた。目の前に村が見える。
「さて!!!物も無いしいくか!!!」
俺は試してみたいことがあり具申してみることにした。
「子供にローブかぶせていけば、パッと見は短命種に見えませんかね?それで乗れるだけ馬車の荷台に隠れていけば戦うことなく村に入れますよ。」
「そんなことしてなんの意味がある??どうせやることは変わらないね!!」
「(予想済みでーす)」
俺は心の中で舌をだす。
「馬車で先行する組はいきなり敵に囲まれて戦いはじめます。それ以外は戦いが始まってからいけばいいかと、たまには違うことやるのもいいですよ」
「反対の者はいるか???」
「(どーせいないさ)」
皆、首を振る
「(ほらね)」
俺たちは馬車先行組と突撃組に分かれる。
俺は馬車先行組だ。俺の馬車には捕虜x3と俺を含めて14名
もう一台の馬車には味方16名が乗車。突撃組は陛下を含めて10名だ。
俺の馬車が先行する、俺は荷台から御者のジンに指示をだす。
二台の馬車が進んでいく。
「ジン、見にくいかもしれないが、うつむき気味でいけ。大丈夫だ。真っ直ぐ進めばいい。なにかあってもお前らだけは安全な馬車にうつす、森が燃えた時も大丈夫だっただろ?しっかりな!」
ジンは俺のほうをちらりと見て、しっかりとうなずく。かわいい
馬車が進む。村には木でできた柵のようなもので囲まれている。
木の門の側には村人ではなく兵士が2人立っていた。
俺はやつらの様子を幌の仲から確認すると、素早く馬車の後ろから出て馬車の後ろを歩く。
ジンには馬車を止め、ひたすら黙ってうつむけっていってある。
馬車が止まる。右側の歩哨がジンに近づく。
俺は馬車の後方左側からすかさずナイフを左側の歩哨の顔めがけて飛ばす、その後すぐに高速移動を発動し、馬車の右側にたちジンに話しかけようとする歩哨の背後に周り羽交い絞めにし意識を刈り取る。
ドチャリ
ナイフを食らった左側の歩哨が倒れる音がする。
「(村内に気づかれたか?)」
俺はこのまま乱戦がおこった場合を想定して、当初のビジョン通りに確保した歩哨を尋問する。
俺は歩哨を覚醒させて、門の開け方をきく。
「門の開け方はなんだ?大声を出すなよ?」
「てっ!あがががっ うぐっ」
任務に忠実だった彼は最適解を示した。
なおこの解は俺にとってはクソ解だったのは言うまでもない。
「(どうせ殺されるならなにも言わないのが正解だ。)」
今は時間もないので速やかに排除するしかなかった。
「(ふっ、勇者よ。安らかに)」
俺は任務に忠実だった彼をそっと置いた。
「(さて、なんも考えずに押してみるか?それか力ずくでいくか?燃やすか?相談するか・・・)」
俺はそんなことを心の中でつぶやき、荷台で様子をニヤニヤしながら見ていた仲間の元へいくのだった。
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