新人たちの面接
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「陛下、みなさん休んでください。まずは俺が見張りにつきます」
「ああ・・・」
陛下も元気がない。再生魔法使いまくりだったのも大きい。
俺たちからこんがりとした食欲を誘う匂いがするのか、それとも弱っているのを敏感に察しているのか、その両方か、オオカミの集団、デカい鳥の集団、例のデカいトラ。
俺が見張りの間の短い間にこんだけきた。
俺も武器だけはもっていたので、やつらを返り討ち。
いや皆殺しにして、血を抜くのに木に吊るしている。
さすがに今敵に襲撃されたら終わることはわかっているので焚き木ができない。
肉が焼けないのがつらかった。
少しでも栄養が欲しかった俺は血を抜きつつもその血をすする。
非常にまずい。それでも血をすすり草を食う。
そして、陛下と見張りを交代した。
いつもように俺は横になることなく胡坐をかいて眠る。
遠征14日目朝
見張りだった俺は周囲が明るくなってくるのに合わせて火を焚く。
たくさんある毛皮で焚き木をおおう極小テントをつくってみたりしたが、逆効果だったりいろいろ無駄な抵抗をしていた。
なので今は開き直って普通に焚き木にしてる。
もう敵がきたら仕方ない、腹が減ってはなんとやら、食える時に食うべしである。
木がたくさんあるのが救いで、どんどん焚き木と簡易肉焼きセットを作り、肉、薪のセットで肉焼きセットにセットする。
5つくらい作り、ひたすら焼き、交換し、起きてきた仲間に配っていく。
とにかく栄養を補給してもらわないといけない。
食事が行き渡り、陛下が作戦会議を開く。
地図はもうない。だが彼女は地理を熟知しているようだった。
「みんなおはよう!!!負けちまったが!!!42人だ!!!だがケガもある!!!どうする??」
俺はエリンに会いたいが王都へ撤退したくはなかった。
「そうだなー、いちおうギリギリだしなー、だがどっちにしてもなんもないからなー」
「そうだな!!!では!!!いつも通り平原に行き友軍と合流し物資の補給をしてから再度話し合おう!!!」
「(友軍?そんなのいるの?!)」
俺は心の中で驚いた、が、きっと顔に出てたと思う。
方針が決まった俺らは陛下を先頭に、毛皮をふわふわと漂わせて森を進む。
遠征14日目 夜 森の泉
俺たちは乾いた喉を潤し体を洗う。
「(ん!?俺の髪の毛って燃えてない!?)」
体を洗っていたら気づいた新事実。
陛下もカーリーなロン毛はちりちりでみんな頭がちりちりな中、俺だけロン毛だった。
そんなことふと思い、俺は体を休め、見張りの時は道中で集めた素材を使って作れるだけ毛皮のマントを作った。
陛下はトラ柄だ。強そう。
遠征15日目 朝 森の泉
泉を出発する。年齢の高い順からマントを羽織る。
マントがないのは11人、俺もそんな全裸の11人の一人だ。
途中でかつての敗残兵と思われると遭遇しミンチにしないように具申し倒し、衣服を奪ったりしながら今
日も夜を迎える
遠征15日目 夜 森
俺は見張りの時間にちくちくと布をつなぎ合わせてツギハギだらけのマント製作をする。
魔物の骨と草でつくった紐。
毛皮は丈夫なのでちくちく作れたが、すでにボロボロだった敗残兵どもの布はすぐにやぶれ苦戦する。
結局マントは6人分しか作れなかった。
エリン以外の女と寝たせいか、セクシーなマダムたちの全裸でさえも目に毒だった。つらい。
しかも、サキュバスが復活して旦那も生き残ってたから夜の戦いが再開したのもつらい。
元気すぎだろ・・・
そんなふうに俺たちは徒歩での移動を続けるのだった。
遠征20日目 昼 平原
3日前から平原だ。
黒い一団を発見してしまった。皆さん殺る気らしい。
その日の夜。
「やっとまともな物が手に入るな!!!」
女王というよりも山賊のお頭である。
「そうねぇ~」
教官も復活している。
「馬もないし、夜襲にするか!!!」
一同うなずく。そしてみな夜に備えて見張りを立てつつ休む。
遠征20日 夜 平原
敵も夜襲を警戒してる。いつのかの夜襲のようにすごく明るい。
水がなくとも泥の作り出せる俺は偽装をし、ナイフを両手に握りじりじりと仲間たちと近づく。
ここから先はいつかの戦闘と同じ展開だった。
俺が高速移動で一気に敵に突っ込みそのまま辻斬りしつつ奥地を目指す。
激戦を繰り返し魔力を増し動きが洗練されていく。
息をするように首を刈る。
そして<私が偉い人です!>を発見し飛び膝蹴りを死なないように加減して放つ。
「(なんで偉い人って偉い人アピールするんだろ・・・)」
なんてことを思いながら。
そしてウソを吐き、同様に偉そうなやつは殺さないように注意して戦場を駆ける。
魔力に余裕を残して、朝が来る前に敵の撤退により戦いは終わった。
恒例の見張りにつきながらの物資、捕虜回収の時間だ。
地味にこっから疲れるのだ。
<私が偉い人です!>は3人半殺しにしたが、一人しか生きていなかった。
膝蹴りと落馬のコンボで死んだのか、撤退する仲間に踏みつぶされたのかわからないやつが一人。
自刃していた勇者が一人、こそこそ死体に隠れて死んだふりしてた生き残りが一人だった。
新しいバイト希望者の面接はまだ終わらない、俺にはもう一人捕虜が必要なのだ。
だが、短命種は基本的に老化直前の人員を戦場に送ってくるのでいい感じの個体がいない。
そういう意味ではヨシミは本当に逸材だった。
今回は年齢は置いといてタイプの個体を探し、回収。
捕虜選別のせいで、物資の分別ができなかったのでみんなで分別。
そして22台の馬車を確保し残りはすべて灰にし俺たちは進む。
俺は次のタイプの情報収集のために新しいバイトの中で、お兄さんは綱をつけて歩かせ、おばさんは馬車の中に放り込んでいた。
遠征21日目 夜 平原。
「んー!!!友軍と合流前に物資が手に入ったなぁ!!!まだ馬と服がないがな!!!あーっはっはっは!!!」
陛下は完全に復活している。
「そうですねぇ~」
みな同様に考え込む。
友軍というのはバタダ王国領までもどり、偶然発見した遊牧民から馬を分けてもらうということだったのだ。
こうしてみると俺は遠征軍というよりはゲームの特殊部隊に入ってサバイバルしてるしてる気分になる。
サバイバルの基本は現地調達ってね・・・
だが、銃を現地調達ってどうなんだろうか・・・弾はかさばるし手入れもめんどい銃に精通すればそういうことは問題ではなくなるのか・・・
そんなことをみんなが真面目に会議してるなか一人思考の中にいたのだった。
方針が決まったようだ。
反転して侵攻を再開するらしい。やったぜ。
俺はウキウキしながら、今日の新人教育のために体を休め、見張りに交代するのだった。
今日の見張りには必死に生き延びたお兄さんを連れてきた。
おばさんは縛って馬車においてある。
お兄さんはかつてイケメソだったが、鼻がだれかのせいでつぶれてた。
俺はうーうーいうイケメソの足を持ち引きずりながら見張りの位置につき、仲間と交代する。
そして小声でおしゃべりを始める。いけない子だ。
「おい」
「ヒッ!!」
「次大声出したら、お前の指をちぎって食わせるぞ、生きていたいんだろ?静かに俺の聞くことに答えろ。そしたら助けてやる。俺たちが嘘をつかないのはしっているだろう?」
コクコクと泥で薄汚れたかつてのイケメソはうなずく。
こいつは素直にゲロゲロしたので痛めつけることもなく終わった。
こいつはタールアッパーの指揮官(司令官ではない)下っ端幹部だそうだ。
リンベル軍が秘密兵器火炎放射機を投入して俺たちを撃退し、俺たちを逃がさないために包囲網を敷いていたらしい。しかしリンベル軍はこれまでの戦闘と火炎放射器の投入で勝利したものの火炎放射器の威力が強すぎて予想以上に森を焼き味方を失ってしまったので、包囲網はタールアッパーが主であったそうな。
火炎放射器の威力が強すぎるの話は吹きそうだった。(俺らも死にかけたけど)
火炎放射器は簡単に言うとガスを利用しているそうで、タールアッパーには材料の関係上、配備されておらず、リンベル、タールアッパーともに街には固定###があるとのこと。
タールアッパーには固定###にガスが使われているので火炎放射器がない。
固定###は飛び道具ではない。
そして俺の勝手な想像で、固定###はデカい戦車かななんて思ってる。
まぁ木造だが・・・
そんな風にして朝を迎えた。
読んでくれてありがとうございます




