裸族でも受け入れられたっぽい
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訓練二日目。
時刻はおそらく4時。まだ太陽は見えない。
周囲は完全な闇ではない。もうすぐ夜明けだ。
俺は体を起こし自身の状態をチェックする。
昨日負ったダメージは残っていないようだ。
ここまで回復量がすごいと高校生ボディのおかげだけとは言い切れない気がする・・・なぞだ・・・
チェックを終えもはや本能といってもよいかもしれない、前世から続く朝練の準備をする。
この世界で筋肉の存在に疑問を持ったことがあったがなんとなく気分で体を鍛える。習慣だ。
体をほぐし、自重で筋トレ、ランニングを開始する。
体感時間で1時間くらい走る。帰ってきて筋トレ、柔軟をして終了だ。
集落ではこのとき狩りをしていた。
王都では家の屋根に設置した浴槽を浮かせ、水を入れるだけ入れる。
我が家の水がめだ。俺がいれば煮沸消毒なんて簡単だ。
俺は先日の戦闘で服を失い、服の素材もなく金もないため相変わらずの全裸である。
走っているとき周囲の人は一瞥するだけで特に大騒ぎはしない。
薄暗いのもあるだろう。早く服が欲しい。
今日は上官?教官?に確認することがあった。
給与体系だ。
さらに俺はいまだに貨幣や紙幣なるものを見ていない。
借金はあるのに!
そんなことを考えながら、汚れた体を綺麗にし家に入る。
エリンが泣いていた。
「(なにがあった!?)」
「エ、エリン!どうしたんだ!!ど、どろぼうか?!」
「(たしかに家に鍵は無い・・・我が家に盗めるものなんてトラの毛皮くらいか?)」
泣きながらエリンが言う。
「ぐすっ、ぐすっ、起きたらぁ・・いなくてぇ・・ひっく、ひっく、勝手にどっかいかないでよぉ・・」
前世ではこんな感じで恋愛に重さを感じると俺は熱が一気に冷めフェードアウトしていた。
しかし不思議と今世では違った。これが夫婦なのか。
そんなことをメソメソなくエリンを見つめながら考えてしまっていた。
「(なんか、記憶が薄れていってたりする気がするけど、しょうもないことは忘れないんだな)」
こんなことも心の中でつぶやきつつ、エリンをなだめことにした。
「うっ、ご、ごめん。なんか習慣でランニングいってたよ。」
「ひっく、ひっく、わたしも連れていってよぉ・・・集落では一緒だっただったでしょぉ・・・ぐすっ」
「わ、わかった。ごめん。明日からは誘うよ。寝てたら起こしちゃっていいのか?」
「ひっく、ひっく、う、うん」
「ぐすっ、不安にさせたんだから、愛情補給して!」
そういって彼女は腕を広げた。
俺は優しく抱きしめ、背中をさするのだった。
「(ふむ、やっぱ心臓ないだろ・・・)」
ひと悶着?ありながらも俺たちは訓練にいく。
俺たちが王宮にむかう道中、俺たちと同じように戦士たちが集まってくる。
だいたいの人は全裸の俺をゲラゲラ笑う。
そんな中に刀傷マダムことジェシカおばさんが声をかけてきた。
「あっはっはっはぁ~、おはようさん~、マサちゃん今日も裸なのぉ~?裸でも今日も容赦しないわよぉ~」
「ジェシカさんおはようございます。好きだ裸なわけじゃないですよ。服も金も素材もないんですよ」
「あっはっはっはぁ~、そうなのねぇ~、それは仕方ないわねぇ~、服はあまり余らないからねぇ~」
そんなやりとりしながら王宮についた。
1時間ほど型を行う。その後朝食らしい。
食堂にて。
もぐもぐ、ごくり
「そういえばジェシカさん。俺借金あるんですけど、戦士の報酬ってどうなってるんですか?」
もぐもぐ、ごくり
「ん~、給料はないわねぇ~借金は、借金分の仕事したら終わりかしらねぇ~、あんただと馬3頭分でしょ~?だから3年くらい生き延びたらいいんじゃない~?」
またしても恐るべきカルチャーショックを受ける。
「(なんだこれ・・・こんなガバガバでどうして国っていうか組織がなりたつんだ・・・)」
「えっと、俺、馬だけじゃなくて露店でも食事のツケがあるんですけど・・・」
「あ~、そういうのは材料もっていくとか~、食料もっていったり短命種から新しい食材とか~技術を奪って教えてあげればいいよぉ~、あっ、報酬っていえば~陛下のご免状があるわねぇ~、運が良ければもらえるかもねぇ~」
「(あー、やっぱ他国から略奪する感じなんだ・・・善人?ばっかだからこうでも成り立つのかな・・・ズルしようとか、詐欺ろうとかないんだろうな、たぶん・・・深く考えないほうがいいだろう。こっちではこれが普通なんだ。うん。)」
俺は心の中でつぶやき、こういうもんだと受け入れ、深く考えないことにしたのだった。
食事を終えた俺たちは朝の朝礼?を行うようだ。
俺はよくわからないので基本的に刀傷ジェシカの後をついて行ってる。
ぞろぞろと50人くらいの戦士たちが広場に集まる。
服から包帯が見えるおっさんが台上で皆に言い放つ。
「諸君!!おはよう!!昨日、陛下はソイツへ出撃なさった。此度の人員は50名だ。お戻りは5年後を予定している。また、新しく我らの仲間となった者がいるので紹介する。マサ、エリン。前へ!」
いきなりのことで一瞬フリーズしかける
「(てか、なんでみんな俺の名前しってんだ・・・あ、おれ全裸だ)」
エリンはなんだからあたふたしてる。
「ま、まさ・・・なにしたらいいんだろう?」小声でいう。
俺も気になるのでジェシカさんにすばやく尋ねる
「ジェシカさん、なにしたらいいんですか?」
「ん~、適当に歳とできること言えばいいよぉ~」
「(ふーん、普通に自己紹介ね)」
俺とエリンは言われたままに前にでていく、包帯おっさんの側にいたおばさんが俺たちを台上に誘導する。
俺は自分の股の間のムスコをぷらんぷらんさせながら台上にあがり自己紹介をはじめる。
「おはようございます、まだ服がないためこのような格好で失礼します。マサ=バタダです。34歳です。魔力量は槍なら90本ほどだと思います。格闘術と外道魔法を使います。罠を使った森での戦いが得意です。一生懸命頑張るのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします」
俺は台上から降りエリンの隣に行く。
続いてエリンが台上にあがる。
「おはようございます、わたしは服があります。エリン=バタダです。25歳です。魔力量は槍10本です。格闘術は槍術です。わたしは外道魔法を使いません。一生懸命頑張るのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします」
うん、俺とおんなじようなこといってる!
戦士たちは口々に、「若すぎるな・・・100年くらいは前線じゃ使い物にならないんじゃないか?いやいや、全裸の男女なら平気だろ。外道魔法ってすげぇな。だから裸なのか」
などとざわざわ言ってる。
エリンが台上から降りてすれ違いざまににっこりする。 かわいい
再び包帯が上がる
「では、諸君。本日も技能の錬磨に強めようぞ。なお本日の警戒班は4班である。解散!」
警戒班という新単語を耳にして、ジェシカに聞かないとなって思った。
朝礼後、すぐにジェシカに警戒班について聞く。
「警戒班わぁ~10名前後で、1日王都の周囲を遊牧や、狩りをしつつ警戒するわねぇ~ といっても~マサちゃんはつくかもしれないけどぉ~エリンちゃんはあと80年くらいはつかないと思うわねぇ~、あたしは陛下からマサちゃんの教育することになってるからマサちゃんがつくまでつかないわねぇ~だから~はやく使い物になってねぇ~」
「(ふむ、やはりパパンくらいの実力派必須なわけね。でも集落の人は200歳っていってたけどな・・まっどうでもいいや)」
その後、魔力増幅訓練を昼まで行い、昼食後、組手という名のかわいがりを終えて昨日と同じように薄暗い自宅に帰ってきた。
今日の変化は魔力増幅訓練で俺とエリンが口づけ窒息で覚醒させてるのを真似する組がいてちょっとすごい感じになってた。
なんだかんだいって長命種はラブラブ夫婦ばかりだ。
自宅にて、この夕方から夜寝るまで時間にやることをエリンと相談する。
毎日夕方から小作りしてもいいんだが俺は自分を高めたい。
「エリン、夕方からは集落にいたときみたいに手作業しようと思うんだけどどうかな?休みの日に素材とりにいくことになるけど」
「うん、いいよ。わたしも一緒だよね?」
「もちろんだよ、でもエリンもやりたいことあれば言えよな!」
「わたしはマサ君といれればそれでいいよ。あと赤ちゃんほしい」
「それ以外ないの?」
「んとー、じゃあわたしもご飯つくれるようになりたいかなー、ママみたいにお料理しないから・・・」
「じゃあ、また朝に狩りにいけるようになんとかしてみるよ、でその材料でやろっか」
「うん!ありがとう!マサ君大好き!」
そんな感じで俺とエリンも例にもれずラブラブ夫婦なのであった。
月日は流れていく・・・
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