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真・異世界無双?

西側は国境に近いことを再認識し、マサは王都へ帰ってきた



夜、門はしまっていた。彼方に明かりが見える。やつらだ。

しかし向かってくる様子はなく、戻る様子もない。


「(ふーん、あの辺が橋のあたりね~ あいつらもたまには役に立つじゃないか)」


王都がすぐ近くにあるので俺には怖い物はなかった。

そんな感じで王都の門が空くのを待ちつつ、胡坐をかいて寝ることにした。

寝るまえに眠るエリンの頬にキスしといた。癒される。


ゴゴゴゴッ 

不審な音を察知して俺は目を覚ます。

後ろにある門が開く。まだ夜だ。


「おい!!!!!そこのおまえ!!!!おんなぁぁぁぁ!!!」

ものすごい勢いで女が叫ぶ。


「お前!!!!!返事しろ!!!!教育するぞ!!!」

なんかどこが郷愁を感じる単語が飛ぶ。

「きっさまー!!!返事しろ!!!」


ドドドドド

俺の真横に騎馬がやってくる。逆光で顔はわからない。

声でおばさんだとわかる。


「おい!!!くそがき!!!返事しろ!!!」

くそがきと言われてやっと俺だと気づく。

俺かエリンしかしないし、エリンは眠っているしね。


「はい!すいません!お疲れ様です!」

目上の人にはとりあえず元気よく「はい!」っていっとけばどうにかなるって前世で言われた気がする。


「おい!!!いい返事じゃないか!!お前!!!あれが見えるか!!!」

ほらね。


そしておばさんが俺を追いかけていた短命種の軍勢を指さす。

「はい!!見えます!!自分は先ほどまで追われており、足止めが成功しここまでたどり着きました!!」


なんか懐かしい感じで楽しくなってきたので敬礼してみた。

疲れてんだな・・・

「男女のくせにいい根性じゃないか!!!!お前ここにいるってことは戦士だろ!!!!いくぞ!!!!」


まぁ予想してたけどバトルジャンキーですよねぇ・・・、エリンが心配だが寝ている。

これどーみても運命的出会いだろ。


俺の立身出世がはじまるぜ!

俺はこの女信長について足軽から天下人へ!そう藤吉郎はおれだ!!


なんでこんなことおぼえてるんだろ・・・ちがうかも・・まいっか。

俺のねね殿はおねんね。ぷくくく、テンションがおかしい。


「おい!!!てめえ、気持ち悪くにやにやしてんな!!!いくぞ!!!つづけぇーー!!!」

おっとトリップしてた。


俺は荷物とエリンを置いて慌てて馬に乗り数十騎の突撃隊に加わったのだ。

前方の短命種の軍勢は真昼のように明るい。

真・異世界無双がはじまる・・・のか?


ヒュウゥゥ ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン

槍が降るとはこのこと、槍が多すぎて大気のもやが歪みすぎて歪んでいるのが普通のようだ。

逃走中はこんな光景が背後で展開されていたのだった。


周囲も俺も槍を纏わせはじくはじく。

先頭が敵陣につっこんでく!!


わあああああああ ドドドドドドドド!!! ドッツッシャアァァァァァァ!!!! ぎゃあああ!!

凄まじい音がする、その刹那俺もその音の中に飛び込むのだった。


敵と正面衝突し、前方の味方の馬は息絶え倒れている。

乗り手は次々に馬を乗り捨てて、周囲にいる短命種をやたらめったらに殺していく。

阿鼻叫喚である。

すさまじい勢いで武器が舞い、巻き込まれた短命種はどんどん短命種の馬ごとミンチである。

武器は次々といれかわる。

鉄の部分だけが残った槍、斧 柄だけになった剣がそこら中にちらばる。


「「ワハハハハハ!!! ハーッはっはッハッハー!」」

悲鳴と剣戟に交じっておっさんとおばさんの笑い声が聞こえる。


後続だった俺も死体の山を乗り越えて敵と正面衝突・・・しなかった!!


俺はここま過ごした馬を殺したくなかった。

1万円のためではない決して。

おれは死体ゾーン突入直前で馬から飛び降りあとは名もなき相棒が狂乱に巻き込まれないことを祈るだけだった。


前方からは敵の騎馬隊が、周囲は高笑いをしながら敵につっこんでく狂人達。

俺はあっという間に囲れる。

俺は突っ込んでくる騎馬をかわし、馬から投げ出された敵に外道手刀をぶち込む作業をする。


俺はトリガーハッピーにはなれなかった。

ひたすら避けに避けたまに攻撃。

敵も突撃で同士討ちしてるが気にせず突っ込んでくる。


竜巻のように高笑いをする仲間達は前進を終えてそれぞれ一定間隔で敵をすりつぶしていく。

もう大地はない。


俺は死体の上をあるく。

俺は死体に足をとられ転ばないように死体をかわす。

敵も死体の山につまずき体勢を崩したところを俺に打ち抜かれる。

ものすごい勢いで雨が降ってくる。血の雨だ。

狂乱は終わらない。


ガーン!ガーン!ガーン!撤収うぅぅ!撤収うぅぅ!


俺は体が無意識に動き、向かってくる物体をよけ、手の届く物体に手刀をぶち込む。


俺の周囲は燃えており凄まじい臭いが立ち込めていた。

しかし、俺は周囲の悪夢に目もくれずフラフラと戦うのだった。


ドカッ!!!! 頭に音が響き、俺は目の前が真っ暗になった。

俺は死んだ。



死んでなかった!だがこれから殺されるようだ。

俺は今水攻めを受けている。


人間が洗濯機に入るとこんな感じがするんだと思う。

俺は水釜にぶち込まれサイキックで肉体の自由を奪われ、水がめの中でぐるぐる公転と自転させられている。


しかし、意識を放しそうになる絶妙なタイミングで水から出され、視界がはっきりする前に腹パンされ、大量の水を吐き、再び水がめにぶちこまれる。

このフルコースを何週かし、俺はぼろ雑巾のように床に投げ捨てられたのだった・・・


「(こっこれが・・・・短命種による拷問か・・・・たしかに心折れるわ・・・いや、心は折れない。なんだろう・・・この世はむなしいって感じになる)」

新たなトビラを開きそうな心のぶつやきをするのだった。


「ういー!!綺麗になったねぇ~!!!!綺麗なのは大切さー!!!あーはっはっはっは」

どっかで聞いたことのあるおばさんの高笑いが聞こえる。


「おい!!!坊!!!おきろ!!!」

おっさんがそういって俺を蹴飛ばす。


「ぐふっ」俺の骨は今ので折れた。

「おい!!折れただろ???早くなおせよー???」

俺はピヨる頭で言われるがまま骨を治す。


「あーはっはっはっは!!!治してるよー!!!!くそがきのくせに!!!!」

おばさんが高笑いする。

「がははははは!炎のなか拾った甲斐があったぜー」

おれを蹴飛ばしたであろうおっさんがいう。

俺はうずくまったまま顔をあげれなかった。


「さてと!!!こいつはどうするかねぇ!!!」

おばさんがいう。

「こいつの嫁と一緒にとりあえず宮殿でいいんじゃないですかい?」

「「だなー」」「「だねぇ~」」「だな!!!」

おっさんが言い、別のおっさん、おばさんが同意する。


俺は骨の応急処置と体中に広がるだるさと痛みを解消するために外道魔法により回復をしていたが、すぐに意識を失った。


読んでくれてありがとうございます。


感想などお待ちしております。

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