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逃走劇

アクセスありがとうございます!

三日目の朝。出発準備をする。


俺の新たな余計な荷物フォレストタイガーの一枚ものの毛皮を子供たちがまんまるの目でみる。

大人たちが動じることはない。


ガサガサ


森を進む。

追手がどこまで来ているか確認することはできない。


俺は鍛え上げた走力を駆使し、あっちへ罠をしかけこっちに罠をしかける。


「(さすがに疲れてくるな。はやくぐっすり眠りたい)」

そんなことを心の中でつぶやきつつも、動きに怠慢さはなかった。


そんなこんなで三日目の作戦会議である。


「ここまで予定通りだ。明日もなにごともなければ森を抜け、この地点までいくぞ。だがそろそろ奴らがくるかもしれん。疲れているかもしれないが気を引き締めていくぞ。とにかくすぐに逃げれる準備を怠るな」


相変わらずの逃げの一手である。


「見張りは昨晩とどうようにいくぞ。よいか?」


一同うなずく


「よし、いくぞ」


ぞろぞろと俺たちは昨日と同じようにマーキングを施しつつ

三か所の見張り位置を確認する。

そして1組の俺はエリンを迎えにいき、見張り位置へいくのだった。


「今日は薪をつくらないの??」

「あぁ、臭くなるからな!エリンに臭いって言われたし!」

「あはは。ごめんね!臭いけど嫌わないよっ」かわいい

「まぁ、正直にいうと煙がうっとうしくてね。それに体力使うからさ。襲撃あるかもしれないから温存するのさ」

「そ、そっか・・・怖いね・・・」

「大丈夫だよ、いつも俺が追い払ってるの知ってるだろ?」

「う、うん・・・でも、もしマサが負けちゃったらって思うと怖くて・・・ねぇ、どうしてマサはみんなと一緒に逃げないでいつも戦いにいくの?」


「(ふむ、エリンは負けたらどうなるか知らないからそこまで恐怖してないと思ってたが・・・やつらの恐怖はDNAレベルなのかな?逃げの一手もDNAレベルなのか・・・)」

そんなことを内心で考え、答える。


「大丈夫、俺が負けてもエリン達には向かわせないよ。やつら全員巻き込んで負けるさ!おれは外道魔法の使い手だぜ! 俺が戦うのはエリン達にできるだけ安全に逃げてほしいからさ。俺が囮になってみんな遠くににげれるだろ?だから戦うのさ」

「違う、そういうことじゃない!、違わないけど、そういうことじゃない!」

「ん?どういうこと?」

「マサが負けたら・・・わたしマサとお別れになっちゃう・・・それがすごく怖くて怖くて・・・」


「(そっちか・・・)」


「そっか・・・ごめん・・・負けないようにがんばるよ」

「私もマサと戦おうかな・・・」


ポツリとエリンがつぶやく。

だが見張りのため、聴力への集中している俺が聞き漏らすことはなかった。


「エリン、戦うなんてこと言うなよ。今エリンの魔力じゃ足手まといだ。エリンが一緒に戦うほうが俺が負ける可能性が高くなる。だからお前はしっかり逃げろ。そうすれば俺はいつも通りお前の隣に帰ってくる」


「(残酷なようだが、事実を伝えないとな。敵は無能な味方ってな。無能じゃなくて無力だが・・)」


「えっ・・・う、うん・・・足手まとい・・・」

最後のほうは消え入りそうな声でエリンがぽつりと言う。


「エリン、<今は>だからな。これから魔力を増やして魔法を練習すればいいんだ。大丈夫。それに逃げるのが普通なんだ。エリンがそういうなら、俺も絶対逃げれるように戦うから。だから心配するなって!

それに心配ばかりしてると本当に心配してることが起っちゃうぞ。だからうまくいくことを考えよう」


「(まぁ、絶対とかないんだがな)」


「う、うん!そ、そうだよね!はやく終わるといいね」

「そうだな!あ!そういえば、さっきルガの実みつけたんだ。あげようと思ってたの忘れた。ほら」

そう言って俺は、トラップを仕掛けている途中で見つけた木の実を渡す。


「あ!ありがとう!最近お肉ばっかりだしね。パクッ。あまーい」エリンかわいい


そんなやりとりをして時間が過ぎていった・・・


3日目の見張りはなんの異常もなく終わり朝を迎えた。


「よし、いくぞー、今日くるかもしれん。気を引き締めろ。あと2日で王都だ!!」


言ってはいけない言葉をドルドンマ先生がはき

俺たちは移動を再開した。


そうはいっても俺のやることは変わらない

いつもと同じように罠をはる。

俺は常に全力だ。


ふっふっふ、そろそろを本気をだすか。

なんて舐めたことをしないのだ。今を生き延びねばならいのだ


森を抜けた。


俺は豪快に木を切り倒し道をふさぐ。

そして抜けた先にぬかるみを作り騎乗し仲間を追う。


平原を進む。無事にポイントにつく。

だが油断はできない。


「よし、次はここだ。見張りは一家族だ。よいか?」


一同うなずく


「よし、では休むぞ」


俺はエリンを膝枕し、胡坐をかき休む。

体力を回復させねばならない。


「きたぞーー!!」見張りが叫ぶ。


俺たちは慌てて起きる。エリンとごっつんこしそうになった。


「(ちっ 夜襲か)」


星明りしかなく、青い魔力のもやで視界は悪い。

俺たちは全速力をだすことができない逃走を開始した。


ドッドッドッド


俺たちは逃げる。背後が真昼のように明るい。

ものすごい規模の短命種の軍勢が横一線に迫ってくる。


「(こいつらローラー作戦してんのか、つーか、どういう体力してるんだろうな・・・)」


そんな疑問をかかえまだ距離に余裕があるため、俺も逃げるのだった。


ドッドッドッド  ドドドドド


やつらのダッシュするする音が聞こえてきた。

近い!振り返らなくてもわかる。

周りが明らかに明るい。


「(くそ、ここまでか、やるか)」


俺は覚悟を決め、隣に向け叫ぶ!


「エリン!いってくる!!絶対帰ってくるから、しっかり逃げろ!!ザクさん達といけ!逃げろ!」


そう言うとすぐに。

俺は速度を落とす。


間際にエレンが言う。


「ぜったい!ぜったい帰ってきて!!」


俺は返事をすることなく馬首を反転させやつらをみる。


補足されていたのか、横一線だったやつらの陣形は鏃のような陣形になっている。


やつらを確認すると俺は再び馬首を反転させ、味方をおう。

まもなく俺はやつらから攻撃をうけるはずだ。


後方を確認しながら、皆を追う。首が疲れる。


ヒュウゥゥ


第一波の槍がきた。今回は木の槍か。


俺は自身に向かってくる槍を空中でとらえ

そのままやつらに投げ返す。


ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!


槍の俺への到達時間が明らかに短くなっていく。

俺はどんどん投げ返す。


この辺から槍をまっすぐ飛ばすのではなく、横に回転するように投げ返す。

俺の目的は殺しではなく足止めなのだ。


まっすぐ投げ返すと、ヒットは1騎だが、横に行けば複数にヒットする。


防具もろくにつけず、必死で走るやつらの小柄な馬、または騎手に当たればいいのだ。騎手に当たれば落馬し、ドミノ倒しのように後続が止まる。

馬にあたり速度が起きても大事故がおこるし、こけても同様に大事故が起こる。

俺が注意するのは囲まれることだけなのだ。


「(そろそろやばいな)」


俺は俺自身だけではなく馬にも槍が当たらないよう

槍を投げ返すのではなく周囲に展開し回転させ槍での防御網を張り

馬を全力で飛ばし味方追う。


カンッ!カンッ!カンッ!


木の槍を主とし稀に鉄の穂先をもつやつらの槍を弾いて、俺は逃げる!


「(なんだかんだいって死ぬ気はさらさらないがな!仕上げだ!!)」


俺は槍と一緒に回転する自身の荷物の罠セットを自身の近くに寄せ

急いで爪の束をだし、周囲に展開し。

一気に左右と後方に飛ばす!!


ギャアアア!!!ドシャアアアア!!


かなり接近されていた。

奴らが大クラッシュする音が聞こえる。


槍は防御のため、爪は体積が小さいので量を飛ばせる、クタクタなやつらにはこれ十分なのだ。


今回もギリギリで包囲されるのを防ぎ

俺はやつらとの距離を広げていくのだった。


魔力は限界に近づいていた。

纏わせる槍はもうたったの二本しかない。

追撃は終わらない。


ドドドドドド!


俺は全力で馬を飛ばし、奪った槍は捨て飛んでくる槍を減速させることだけに努める。


「(しんど。。。はよ諦めろや!首疲れたんじゃ!)」


俺はイラつきながら内心で愚痴る。


夜に輝くやつらの軍勢の輝きが弱くなっていく。

夜が明け始めていた。


夜明けとともに奴らとの距離は離れてゆき

俺は目の前に必死で逃げる味方を確認した。


俺は生き残った。


読んでくれてありがとうございます。

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