エリンの決断
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逃亡劇2日目、森で俺はトラ型魔物との死闘をなんとか勝利した。
トラ型魔物との戦闘を奇跡的にも無傷で勝利した俺は装備のチェックし、エリンのもとへ戻ろうとしていた。
ザザザザッ!
なにかが近づく音がする。
だが俺はその正体をしっている。
「大丈夫か!?」
戦闘音を聞きつけて援護がきたようだ。
「(なるほどー。援護が来るのね~)」
横になると熟睡してしまい、起きる気の無いときは起こされないと起きない俺は34年間も逃走中での襲撃に援護がはいることを知らずに過ごしていたのだった。
「(この声はバルザックさんか)」
「バルザックさんですか?ありがとうございます。どうにかなりました」
「フォレストタイガーを一人でやったか!マサちゃんは魔法ばっかりだと思ったけど、それだけはじゃないんだな!!よくやった!!」
「(しっ失礼な!!たしかに俺は武術はまだまだ半人前だが・・てか、トラの名前そのまんまか)」
そんなことを心の中でつぶやく
「えっ、一人でって・・・じゃあいつもどうしてるんですか?」
「あぁ、対処に困ったときは回避しづつけて、仲間がくるのを待つな。」
「(ここでも戦闘コマンドは<にげる>だけかよ!!相変わらずだなー)」
そんなことを思うのだった。
「えー、早く教えてくださいよー・・・死ぬ覚悟しましたよー・・」
「ハッハッハ、ごめんごめん。かわりに交代するからさ!」
お気楽な聖人なのであった。
「いや、いいですよ。俺、味見してみたいし、ヘレンさん回復してからでいいですよ。てかしばらく食うんで、すぐこないでいいですからー」
「ハッハッハ、わかったよ、私も肉を楽しみにしている。では!のちほど!」
そういうと、バルザックさんは帰っていった。
「(まぁ、このサイズだもんな・・・でも素材はマジで楽しみだ。ナイフ弾いたからな!)」
そして俺は死体を浮かせて、愛するエリンの元へもどるのであった。
「マサ!!よかった・・・ケガはない??よかったあぁぁぁ・・」
心配していたエリンは、俺が見えるとその場にへたり込む。
「ハッハッハ、マサちゃん舐めちゃだめだよ、エリンちゃん~無傷さ~これをみよ!!」
俺は血がほとんど抜けきった魔物を焚き木の近くに下ろした。
「すっご。。でっか。。こんなのどうやったの?」
エリンは目をこれでもかと開く。
「んー?ナイフが弾かれたから、外道魔法で手をあっためて腹を打ち抜いて、目を打ち抜いて、トドメに腹を裂いてやったんだよ」
俺は外道魔法が熱し切らずに一発ミスったことは省いた。
ちなみに想定1は一撃で腕を打ち抜きナイフを距離をとってナイフをぶち込むだ。
突撃で被弾しても腹パンを決める覚悟でつっこんだった。
「えっ・・・・ひ、ひとりでやったの・・・・?」
エリンは絶句しかけ言う。
「うん、助けがくるの知らなかったからさ、いつも寝てて気づかなかったんだ」
「そ、そっか・・・」
こんなやりとりを終え、俺はトラを解体しはじめた。
牙や爪、皮なのいろいろ素材が欲しかったが、傷は左目と腹しかなく、綺麗なものだったの記念に熊の敷物みたいに家に飾ることにした。牙と皮はあきらめ、手足を切り肉を焼く。
トラのほうがオオカミより雑味が強くまずかった・・・
「なんか、おいしくないね・・・」エリンも同じ気持ちらしい。
「うん・・・」
パチッパチッ
夜は更けていった。
サクッサクッサクッ
「マサちゃん交代だ」
「バルザックさんヘレンさんお疲れ様です。異常は先ほどのフォレストタイガーの襲撃以外はありません。肉は見ての通りあそこの葉の上です」
「わかった、マサ、エリンご苦労、もうゆっくり休め、とはいってもあと一回くらい見張ってもらうかもしれないがな!」
「「わかりました」」二人同時にこたえる。
俺は戦利品をふわふわ浮かばせて、本隊のもとへもどり荷物に血が付かないよう注意して縛着した。
「(あ!いいこと考えた!)」
「エリン、ちょっとここに頭置いて。俺のヒザを枕にしてよ」
「?」エリンはキョトン顔をして、俺のヒザに頭をのせる。
「エリン、寝づらい?」
「ううん、なんか変な感じ。ふふ、でも嫌じゃないよ。おやすみっ」 かわいい
「よかった、よかった、おやすみ」
そして俺も耳の意識が途切れないよう注意して、目を閉じるのだった。
チュッ
俺は目を覚ます。
俺のエリンちゃんがおはようキッスしてくれた!!!
やばい、こんなの超ひさしぶり!!!今世ではじめてだ!!!
俺が目を覚ましたことに<しまった!>みたいな顔するエリン。
いいんです!!ぜんぜんいいんです!
「(しめしめ、意地悪してやるか)」
「エリンさん、どうしたんですか?おなかすいたのかな?」
「ち、ちがう。。起こしちゃってごめん・・・」
申し訳なさそうにエリンがいう。
「起きてしまったし、交代にいくか」
俺はあえて申し訳なさそうなエリンに気遣うことなく淡々いう
「う、うん・・・」
しょんぼりエリン かわいい
スタスタ歩く俺の後ろを槍をもつエリンがとぼとぼついてくる。
「カトーさんヘザーさんお疲れさまです。異常はありましたか?」
「マサちゃんエリンちゃんお疲れ。異常はないよ。エリンちゃんお疲れみたいだけどいいのかい?」
「エリン大丈夫か?」
俺はエリンに尋ねる。
「う、うん・・・カトーさん大丈夫です、お気遣いありがとうございます」
「そ、そうか、ヘザーいくぞ」
「え、ええ。エリンちゃん本当に無理しちゃだめよ?」
「はい、ヘザーさんありがとうございます。お休みください」
「じゃ、俺たちいくわ。頼んぞ。まぁもうすぐ夜明けだ。じゃあな」
そしてカトー一家はもどっていった。
パチッパチッパチッ
すぐに薪の爆ぜる音以外の音がなくなる。
俺は前回の経験から火をみないように心がける。
エレンが泣いているようだ
「(やっべ、調子こいた・・・)」
「エリン・・・ごめん・・・起こしちゃって悪いなんて思ってない。本当はすごくうれしかった」
「ぐすっ、えっ、どういうことぉ・・・ぐすっぐすっ」
「エリンがキスして起こしてくれたのがうれしくって、エリンが可愛かったから、知らんぷりして意地悪しちゃったんだ。ごめん。」
聖人成分か薄れてきたといっても、エリンも根本は聖人なはずである。
聖人達には下手に腹芸をするよりはぶっちゃけてしまったほうがうまくいくことを俺は知っていた。
「うえぇぇぇ うぐっ」
声を上げて泣き出す、エリンの口を口でふさぐ。
「んっ、んっ ぷはぁ」
「エリンほんとうにごめん・・・」
「ひっく、ひっく、もぅ・・・いいよ・・・ばか」
ばかっていうエリンもかわいい
パチッパチッパチッ
「ねぇ、マサ」
「ん?どうした?魔物?!」
俺たちは手をつないで横になっている、空を見上げているのだ。
「ちがう。昨日のやつだけど・・・」
「(きたか・・・)」
「・・・・」
俺は何も言わずにだまり、言う。
「ん?昨日のやつ?」
「うん、マサが王都にいくってやつ」
「あぁ」
「わたしもついていこうと思うんだ。本当はここからでていくのすごく怖いんだけど、わたしはマサと一緒にいたい。でもなかなか勇気がでなくて・・・」
「そうだよな。うん、エリンの不安な気持ちはわかるよ。でも、王都でも平気さ、俺は王都に昔いったことあるから大丈夫だよ。俺も王都にいっていきなり戦いにはいかないしさ」
「えっ、行ったことあるの??」
「うん、エリンが生まれる前にいったことあるよ。だから不安かもしれないけど、俺がちゃんとついてるからさ」
「う、うん。あとね、ちゃんと赤ちゃんほしい・・・」
「(えっ、そこ!? やっぱ不安だったんだ・・・長命種なりに減少の危機を感じてるのか?いやエリンが生まれてからの被害はほぼないはず・・・まぁいいか)」
「あっ・・・ごめん・・・」
「パパとママ、集落のみんなとしばらくお別れだね」
俺はなにも言えなかった。
こうして二日目を終え同時に俺は計画を一歩進めることに成功した。
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