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はじめての万引き

「(やるか・・・)」

シミュレーションAは<念動力で盗む→あえてバレる→ママンがいちゃもんつけられる→かわいく頭をさげる→おまけして売ってもらえる。最悪タダでもらえる→俺はゴミ串を得る>

ただこの作戦には致命的な欠点があるのだ。それはママンが怒られる。怒られるのが俺なら躊躇なく行うがママンがパパン以外に怒られるとか許せんしな・・・

「(あー、却下だ却下、きゃっかー!)」

なんかいい方法はないかなー。んー。と、そんな感じで考えているとふと気づく。

「(ママンいつまでこのお店の前にいるの?ここの店員の知り合いなのかな?でももうすぐ夕方だぞ)」


と、まぁ特に何も起きることなく帰ってきた。俺は今日は気疲れもしてないし、串ゲット作戦で串をゲットしたとこで外に気軽に出れないので今はまだいいかなってなった。よって頭もあんま使ってない。

それにほとんど抱っこで魔法もあんま使えなかったし、マサになってからはじめて眠くない夜を迎えそうだ。

俺はごはんを食べた後宿のベッドの上でコロコロしてる。ん?コロコロ?ん!?

「(俺は、とうとう移動手段を手にしたのかもしれん・・・)」

俺は新たな可能性に喜びを見出し、部屋の中が真っ暗になり、パパンとママンに挟まれるまでコロコロしたのだった。


朝です。俺はめずらしく、おねむ。てかマサになってからはじめてかもしれない。昨日の夜更かしが原因か。うつらうつらしながら、乳房を顔に押し付けられる。

「ふにゃ・・・Zzzz・・・」


俺が覚醒したときすでに馬上の人になっていた。ばいばい街よ。

「(いかんな、ちゃんと夜寝ないと一日の大半を損することになる)」

この世界というか俺のうちは基本的に早寝早起きである。日の出とともに起床、暗くなる時はもう就寝。

俺たちは遊牧民族だから、木材が若干レア。すぐに森へーってわけにいかないしね。だから無駄な明かりはつけないのさ。よって俺の修行も日中にやらないといけないわけ。

「(てか、言語どうするよ・・・)」

街から帰ってきてからは変わり映えの無い日々を送っている。俺のやることは変わらない。

起床、食事、修行、気絶、思い出し、修行、気絶、運動、食事、就寝。

そんな日々を過ごし、冬を越し、恐ろしい人間から逃げ、冬を越し、人間から逃げ、人間から・・・


そう、俺が転生してからもう4回は確実に冬を越してる。そして新たに判明したのは、俺たちが移動するのは人間から逃げるため。なのにあんなにのんびりいってたのか・・・見つかってからダッシュって・・・

そして巻く方法も同じ。俺たち巨人も人間も学習能力がないのか・・・

だが、今は大切なのは人間から無事に逃げおおせたことではないのだ。本格的にこの集落はやばい。

前回の襲撃でとうとう、集落の家族はおそらく両手で数えれるくらいだ。だって最後に騎乗されてる馬の数、12頭だったもの・・・また、俺らの家族がしぶとく生き残っているのには理由がある。

もちろん逃走のたびに俺が援護してるからだよ!!もう15分でバタンキューする俺ではないのだ。


今は日々の血のにじむような努力のおかげで45分くらい戦える!なにショボいって?

しってるよ!!魔力の増加速度なんてこんなもんなんだよ!!!

とまぁ。魔力は順調。別の変化俺の首がとうとう座った。おそすぎる・・・

そして念願のハイハイをマスターしたのだった。俺は自力で外にでることが可能となったのだ。

集落は小さい。みんな顔なじみだ。でも俺のような赤ん坊はいない。子供は5人。きっと赤ん坊は俺みたいに家に大切に保管されているのだろう。言葉も魔力の上昇なみのペースで習得している。その成果の片鱗を見せようではないか。

ハイハイしてお外へ・・・石を片っ端から投げる。そしてパパン達が馬をはじめとした家畜を運動させているのを眺め、体を温める。もうすぐ枯渇。いつもならここで切り上げて帰宅して気絶するが、今日は帰らないのだ。すると、ものすごい勢いでママンに確保される。今こそ新技を出す時だ!いでよ!!

「ごめんちゃい・・・」

我は許された。


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