俺は自重をやめた
成長しないことに不安を覚えつつもマサ達は大移動を開始するのだった。
ドッドッドッド。移動する。こっそり家族の荷物もったらいかんかな?
移動中はほとんど抱っこだから、発熱魔法の練習できないんだよな。
あっママンのやけど?再生は完治したっぽい。もやが浸透してない。
そうだ!もやと言えば、もやに色があることを見つけたんだ!
基本は見ていて癒される水色。俺が前世で好きだった水族館の色。
これが大気のほとんど占めるから、俺は空間、とくに空をぼーっと見てるだけで癒されるのだ。
あとはたまーに赤いの。赤いの血の色みたいにちょっと黒い。でもめったに見ない。どう違うんだろ。
そんなことを考えながら親にバレないように石を投げ飛ばす。後ろの遊牧民がギョッとするのをみてほくそ笑むのだ、だれもこんな赤ん坊がやってるとは思うまい。しめしめ。
のどかに進む。
ドドドドドドドドド!!のどかに進まない。全力で逃げる。やつらが来た。集団リンチしてくる人間だ。
だが、常に後ろ、つまりお前たちを狙ってる、チートベイビーの俺が邪魔してやるぜ!
あるかどうかは知らんが経験値をもらうぜ!!ヒュウウゥ。石ころがやつらにあたる。
こうかはいまひとつのようだ。「(くっそ。せめて落馬くらいしろよー。俺は再生魔法、発熱魔法使えるくらいのチートベイビーなんだぜ?)」
つぎつぎに木の槍が飛んでくる、俺は攻撃をそうそうに諦めて、飛んでくる槍の勢いを少しでも抑えることに集中する。しかし俺の奮戦は15分だった。俺は気絶した。魔力枯渇である。
俺はチートベイビーではなかったのである。
ママンは必死の逃亡劇の中、息子が騒ぐことなくスヤスヤ寝ていることに安堵するのだった。
目を覚ます。また森、やつらをやり過ごしたようだ。森から安全な牧草地へ移動。
また遊牧民が減ってる。パパン達日ごろからちゃんと訓練してんの?いつも逃げの一手じゃん!
俺たち滅ぼされるぞ!いやいや、パパンにはパパンの事情があるにちがいない、まずはお前自身を鍛えろよ、ザーコ。と思考に沈んでいくのだった。
魔法をぐるぐるする、発熱する、いろいろ動かす。気絶。発動時間から微妙に魔力は増えている。てか魔力てマジで増えないな。いまんとこテンプレどうり枯渇で増えてるのは確実。そして物を動かすの消費が一番大きい。発熱はなんとも言えない感覚。開けてはいけない扉を開けてる感覚があって気になってやる。
そんな感じ。肉体はグーパー、もう俺リンゴ余裕だわ。・・・・・汗
次は言葉だなぁ・・・でも日本語で思考しないと前世の知識忘れそうで怖いんだよう。本とかないかな・・・
もう自分が何歳なのかもわからないし、この世界の暦。通貨もわからん。俺はいずれこの世界を征服するんだからいろいろ知っとかないとまずい。だって天寿をまっとうしろって言われてるけど、50歳とかだったら俺きっと間に合わない。
てか久しぶりに<声>の指令思い出したわ。
「(俺って本当に軽い。ハードモード?のこの異世界では通用しないぞ。本気出せ)」
俺はお得意の心のつぶやきをして意識改革を行った。
「(自重をやめよう。忌み子になったらそれまで。文化もなーんもしらん。忌み子もないかもしれん)」
授乳を終え、俺はベールを脱ぐ。「ぱーぱ、まーま、まさ、まさ」俺はベッドの干し草を動かし、自身に纏わせる。久しぶりにみる両親のこれでもかの見開き。
本当は木の枝みたいなのがほしい、外に字をかきたいのだ。字なんてみたことないけど。
俺は自分がコントロールできる干し草を指し棒のようにつかい、しってる単語のものを指していく。
パパ、ママ、うんこ?おむつ? おっぱい ベッド?寝床? 馬はここにいないから外に向かって藁を指すだけ。
俺の自重を無視した、行動に対して両親は失神した・・・
「(おまえら、低血圧すぎだろ・・・・どうすっかなこれ・・・やばい泣いちゃう・・・・)」
こうなるとはやい。俺は泣き出した。
「(はやく起きてあやして!、泣き止みたい!)」泣きながらも俺はできることをやる。思考するor発熱魔法。発熱しながら、パパンの同僚、そう隣人を待つのだ。パパンがぶっ倒れているから迎えに来るはずだ。
「う、ううん・・・」ママンが目を覚ました。俺がうまれてから結構失神してるもんな!慣れか?
「マサ!」ママンが抱っこしてあやしてくれる。俺は一瞬で泣き止む。なぜなら俺は泣き止みたいのだから。この赤ん坊の体が欲求も満たせば指揮権はすぐに俺に移るのだ。
俺は抱っこされながらママンに抱きつきなんとか、干し草で外に出たい旨をアピる
「まーま。まーま」ママンはパパンを起こすが俺のアピールには難色をしめしているようだ。
意図が伝わってないか、または危ないからか・・・
魔法で異世界言語翻訳なんてスキル創造的なことやろうとしたが、イメージがつかめない。俺のイメージだと翻訳機の中に無数の単語があり、それらを認識して組み合わせている。そんなイメージがあるからだ。故におれの単語量ではつくれなかったのだ。
言葉言葉言葉・・・はぁ・・・




