ワイバーン狩猟
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俺は家族旅行も兼ねて、大東山脈に生息するワイバーンの狩猟に来た。
残念ながら、火山ではないので温泉はない。
「大東山脈ってすっごい大きい~!!」
エリンが感動して言う。
「あれ?エリンはじめてだっけ?」
「うん(にっこり)」 エリンかわいい。
「そうか、ワイバーンはエリンならたぶん平気だろうけど、やばそうならすぐ逃げろよ」
「は~い(るんるん)」 かわいい。
「(子供ができてもエリンはやっぱかわいいな~)」
俺がそんなことをしみじみと思っていると、別の視線が・・・
「(じー・・・っ!)」
そう。リカさんである。
「リカちゃんごめんなさい・・・別に君を心配してないわけではないんだ、リカは騎馬班の班長だしさ、俺と結構戦場行くからさ、魔力は足りなくても戦闘は安心っていうんかさ・・・」
「そういうことじゃっ! いや、そういうことですけどっ! ほんとにあなたは鋭いんだか鈍感なんだかわらないですねっ!もうっ!」
ハーレムって難しいなと思うマサだった。
今回はハート家勢ぞろいなので結構な人数だ。
まぁ、護衛なんてものはいないんだが・・・
いや、ふもとに輸送体がいる程度だ。
俺とエリンの子供、アオイとクルーガー
俺とリカの子供、イツキ(おとこのこです)
ジンとアヤセの子供、ロビン(おんなのこです)
ケンジとエウレカの子供、ムゥ
コウとマリアの子供、アルファロメオ
マドカとドムの子供、ルナ(おんなのこです)
と、こんな感じだ。
ちなみに、アオイ以外はみんな赤ん坊だ。
アオイはとっくに高校生くらいの美少女になっている。
しかし、長命種の性格からして
「おまえに、娘はやらん!」
的なイベントは期待できない。ちょっと悲しい。
と、ほのぼの山岳ハイキングにきているが
周りにぞくぞくワイバーンが集まってくる。
そりゃ、こんだけ赤ん坊いればただのエサの集まりだわなwww
俺の今回の目的は、成体を10頭くらい、卵を10個くらい
となかなかアバウトだ。
まずは生態調査をしないといけないのだがワイバーンと張りあえる人材が俺らハート一家とアグニ隊なので拠点が作れない。
アグニ隊を使えるレベルにするのに100年くらい時間がかかっているのでワイバーンごときにやられるわけにはいかないのだった。
俺なら、ワイバーンに囲まれてもどうにかできるが家族やアグニ隊でも囲まれたらおそらく厳しい。
昔は「ワイバーンざっこwww」
とか言ってたけど、やっぱなんだかんだいって強いwww
と・・・奴らが襲ってきた。
GYAAAAA!!! GYAOOOOO!!!
「(よし、まずは耐久テスト込みのガードだな)」
「全員、俺の後ろへ!!」
全員がすぐに俺のうしろに隠れる。
ゴゴゴゴゴッッッ
地面から俺が土魔法により鉄壁を生み出す。
ゴキャッ ドカッ
衝撃音とともに、四方に展開した鉄壁が揺れ、そして揺れが止まる。
サァー・・・
恐る恐る鉄壁の一部を消して外をうかがう。
GYAaa・・・
もぞもぞ
頭から突っ込んだ個体は、残念なことになっていた。
一方、足から突っ込んだ個体は、その場で這いずり回っている。
俺は這いずり回る2頭のうちの1頭の背後に周り頸部を攻撃し、意識の刈り取りを敢行する。
シュッ! サッ! ゴッ!
加速し、一気に回し蹴りを放つ!
GYAUuu・・・ ばたり
逃げようとするもう一匹も仕留める。
「(生きてる・・・?よね?)」
とりあえず、生きてると信じて翼と一体化している前足をまとめて縛り、口を縛り、最後に折れているであろう足を縛る。
カッ!!
GYAAAA!!! もぞもぞ!!
足の痛みでワイバーンが目覚めた。
しかし、拘束されてロクに動けない。
「(ほっ、生きててよかった)」
「「おぎゃあ、おぎゃあ」」
「よちよち、泣かないの~、怖かったのかな~、おなかすいたのかな~?」
赤ん坊が泣きわめき、それをあやす母親たちの声だけが山脈に響いていた。
「うり!うり!うり!」
ビシビシビシ!
「イツキ君。パパのマネしてパパを蹴るのをやめてくれませんかね?」
可愛いんだが、一番やんちゃなイツキの将来が不安になる。
「イツキはリカに似て元気すぎるなw」
「いえっ!あなたにですよっ!(てれてれ)」 リカかわいい。
なんか、リカがめっちゃ可愛かったから、イツキに蹴られながらキスしてやった。
「イツキ君、君のママは俺の物だからな!」
そんな感じでほのぼのしつつも、順調にワイバーン狩猟は続いた。
狩猟1日目の夜。
見張りはずっと俺だ。睡眠を克服したからな。
そんな夜更け。
「ねぇ、お父さん」
アオイが声かけてきた。
「(そういえば、俺、アオイとあんまりコミュニケーションとってないよな・・・)」
アオイには外道を強制してない。
体力づくり、勉強、魔力強化、武術
まぁ、モズクワ王国の長命種2世の必修となることしかやらせてない。
あとは自由にさせている。
彼女はよくエリンと土いじりしている。
「ん?アオイちゃんか。どうした?」
「(父親が夜寝ないので、眠らないと大きくなれないぞ。的なことが言えないのが歯がゆい)」
「寝とかないと、明日眠くなるぞ??」
「うん。でも、なんか眠れなくて・・・」
「そうか、怖いのか?」
「うーん、違うかも~、よくわかんないけど~、なんとなく?」
「(思春期か?ww)」
「そうか。まぁ、好きにすればいいと思うぞ」
空気が少し重くなった感じがした。怒ったのか?
「お父さんはいつもそうだよね・・・」
「(なんの地雷を踏んだのかわからないぞ・・・)」
「お、おう・・・す、すまんな」
「はぁ・・・なんか、もういいよ・・・」
「(このままじゃだめだよな)」
俺は前世で家族うまくいかず、おかしな青春時代を送った自分を思い出す。
「ごめん、アオイちゃん。お父さんさ、アオイちゃんのお父さんだけど、あんまりアオイちゃんのことわからないんだ。めんどうで気持ち悪いかもしれないけど、アオイちゃんが今思っていることを教えてくれないかな?」
俺は思っていることを正直に話す。
「はぁ・・・ほんと、お父さんってリカお母さんが言う通りだよね。私はお父さんは鈍感だと思うけどね!」
「むうー。すまんな」
「はぁ・・・」
しばらく沈黙が続いた。
「(気まず過ぎる。前世で父親やってないかなぁ・・・どうしたらいいんだ・・・だが、逃げてはダメな気がする、これが父性かっ!!)」
アオイが立ち上がり、寝床に戻ろうとする。
「アオイ。待ちなさい」
アオイが立ち止まる。
「なに?」
「恥ずかしいかもしれない、つらいかもしれないけど、アオイが思ってることを言ってほしい。アオイも気づいてると思うけど、俺は普通の長命種とかなり違うからさ・・・エリン母さんみたいにうまくできないんだ。だから、今アオイがどう思っているのか教えてほしい。ちゃんとアオイの父親をやりたいんだ」
「はぁ・・・ほんと・・・はぁ・・・鈍感・・・」
「お父さんはさ、エリンお母さん、リカお母さん、ジンさん、コウさん、ケンジさん、マドカさんのこと愛してるじゃない?それって家族よりも愛してるじゃない?じゃあ、なんで私やクルーガー、イツキをつくったのかなーって」
「(正直に<種>の保存のためですキリッ とは言ってはいけない。これは俺にもわかる)」
「うーん。アオイが言う通り、俺はエリン母さんたちのことが大好きだよ。とくにエリン母さんとリカ母さんのことを愛してる。それは否定しない。アオイ達は、エリン、リカ母さんとの愛の形が欲しかったっていうが大きいな」
「・・・・」
アオイは黙って聞いている。
「俺は戦いばっかりやってるじゃないか、いつ死ぬかもわからない。そんなときに、エリンやリカをはじめ、ハート家のみんなに俺のことを忘れてほしくないっていう思いもあるよ。なんだか、アオイ達を道具みたいに扱って最低な父親だけどな」
「・・・」
アオイは黙って聞いている。
「でも、アオイが生まれて、戦いから疲れて帰ってきて、アオイがすくすく育っているのをみると、なんか生きて帰ってこれてよかったなーって思うんだ。そしたらな、欲張りな俺はもっと幸せが欲しくなってしまって、クルーガーができた。おかげで幸せは増えたよ」
「・・・・」
アオイは黙って聞いている。
「正直今も、あんまり明るい話題じゃないけど、こうやってアオイと話せて結構幸せだったりすんだ。アオイが真剣に悩んでいるのに、申し訳ないなと思っているんだがな・・・ごめんな」
「・・・なんで、お父さんは戦うの?もう、いいじゃん!ずっとうちにいれば!もう戦う必要ないじゃん!お父さんが大陸で一番なんでしょ??みんなそう言ってるよ!!」
「(<声>さんの望み?を勝手に解釈しているからです・・・とはいえないよなぁ・・・)」
「アオイ、お父さんはお前たちのことを愛している。それは揺るぎない。だが、生まれた時からやらないといけないことがあるんだ。そのために戦っている」
「やらなきゃいけないことって?」
「伝説の大陸の存在を確かめて、その大陸でも最強になることかな」
「はぁ・・・もう・・・ほんと、ばか・・・」
「(ばか。若い時のエリンみたいだなwww 親子だなぁ~)」
俺は思わず笑ってしまう。
「なにがおかしいの!!わたしは真剣なのに!!!」
「いや、今のがさ、若い時のエリン母さんとそっくりでさ、お父さんとお母さんがバタダ王国に住んでた時、よくエリン母さんに、<心配ばかりかけて、ばか>って言われてね。それが懐かしくって愛しくってね」
「はぁ・・・もう・・・もういいよ・・・エリン母さん心配するからちゃんと生きて帰ってきてね。あと大陸みつけたら旅行つれていってよね!」
「お、おう・・・」
気が付くと夜が明けかけていた
こんなこともありつつ、順調にワイバーン狩猟を終えて王都へ戻るのだった。
読んでくれてありがとうございます




