第42話.効果
濾過機の設置は2日掛かって完了した。
「しかし、スグル殿はすごいですな」
何か感心したような含みでセバスさんが話す
なんでも設置エリアが隣接する組が協力し合い、効率を上げて依頼を達成した者達が居たようだ。
大きな荷車1台に、牽く人と押す人を割当て、残り6名で設置と説明を回して対応。
最後は荷車担当が設置と説明をすることで時間を短縮したんだそうだ。
これってティファの采配だよな?
そして2日掛かった組はどうしてそうなったのか。
彼らは被害の出やすい川に近い場所、つまり領主の館から遠い方から設置を始めたらしい。
それでも1日あれば余裕で終われたのだが、なんと井戸の補修も行ったというのだ。
これは依頼には含まれないものだったが、利用者からは概ね好評だったようだ。
賛否はあるだろうが、期限を切っていなかったのもあるし、安全な井戸にするという面では評価して良いと思う。
41組に対しての報酬20万5千Eny(日本円で205万円)は何故か全額治水事業にと寄付された。
誰だ?「あのスグルって人の事だから、何か裏がある」って広めた奴は。
ギルドポイントで還元してあげて下さい。
~~~~~
雨は排水を開始してから3日目に2日連続で降ったが、問題無く排水が行われ、川も溢れること無かった。
そして当初三月と見積もっていた期間を大幅に短縮して12日目にダム湖の水位が半分まで下がった。
水位が下がった分の土手の削り出しと管の再設置を行った。
空間魔法を使ったショベルカー半端ないっす。
今のところ魔獣が発生したなどの報告は挙がっていない。
-----
「レギルさん、ダム湖の水が安全な水位まで下がったから、街の避難勧告は解除して大丈夫だよ」
「お、本当か、良かった。ありがとう!。早速指示を出そう。セバス、」
「はい、旦那様」
「ちょ、ちょっと、川はまだ水嵩があるから引き続き警戒だよ」
「う、うむ分かった。では、セバス」
「はい、旦那様」
「ようやく、一段落ですかね」
「そうだな。スグル殿やランド殿が発見しなかったら大変なことになっていた」
レギルさんが話し出した
「初めは私の娘と付き人、二つ目は商業ギルド、三つ目は弟家族と冒険者、四つ目は領民、五つ目はこの街を…。これだけ救ってもらったのに何一つお返しできていない」
「別に良いんじゃないですか?」
「しかしだな…」
「あー、じゃ、土地を下さい」
「土地を?」
「えぇ、商業ギルドに登録しましたし、そろそろ運送業を始める準備をと思いまして」
「じゃあ、どこかの地区で区画整理を───」
「ダメですって、折角、災害から街を救ったのに、追い出すなんて出来ないですよ」
「そ、そうだな。折角安心して住めるようになったんだものな。で、ではこうしよう、商業ギルドや不動産を扱う事務所を見て回り、良さそうな物が有ったら、それを私からお礼に進呈しよう」
「本当ですか!?、んじゃ物件見に行って来ます!」




