述懐
1
「――……それでは、彼女を転生させるという運びで承認していただけますか」
「いいよー」
「問題はないと思われますが、なにぶん古い手順です。注意するに越したことはありませんので、寿命の摘出後も私が付き添います」
「よろしくー」
「実行予定時刻は今から四十七分後、十二時を厳守します。彼女の寿命の残量はその時点で丁度二時間となるはずですので、最も都合がよろしいかと」
「はいはーい」
「完了予定時刻は前例を参照すると二十時前後ですが、転生機の状態も影響するかと思われますので実際に動かすまでは断言できません」
「わかったー」
「それまでは通常業務に戻ります。カミサマも、少しお休みになられては」
「そうするー……――」
これで、あの対象者は天界の新たな一員として迎え入れられることになる。
人間へと定着した寿命から生まれた、複合天使として。
情が全く含まれていないのかと、強く詰問されては少し困る。私もまた複合天使である以上、人間らしさと呼ばれる不確定要素が入り混じった存在であり、感情を完全に排することはできない。
あの対象者のひたむきで限りなく純粋な天使への憧れというものを、叶えてあげたいと望む私が、私の中にいることを、否定しきることもまたできない。
そうなれば、私がカミサマにお伺いを立てた先の内容は、私利利欲と職権乱用にまみれた唾棄すべきものとして、別の誰かからは捉えられるのであろうか。
しかしながら、夜露の大樹を統括する上級天使として、天使学の講義のために教鞭を執る身として、この天界における最後の複合天使として、相応しい選択をしたつもりだ。
天使は無から生まれて無に還る。
だけど、その生まれ方には二種類が存在する。
ひとつは、文字通り、カミサマの手によって無から生み出す手法であり、これが現在の天界における標準的な天使の生まれ方である。純真の象徴である無を成形し、魂を吹き込むことによって天界には新たな一員が加わるが、この方法で生まれた天使は純粋天使と呼ばれる。
一方でもうひとつの手法とは、人間の寿命を核として、そこに無を定着させる方法である。人間から取り出した――所謂、行き場を失った――寿命を無で包み込んで成形することで天使を生み出す。この方法で生まれた天使は複合天使と呼ばれている。
本来は後者のやり方で天使が生み出され、天界に生き、天界で消滅していた。しかしながら、人間界が欲で満ち、利己主義の垢が寿命と混ざって不可分となった頃から、カミサマはそのような濁った寿命をもとにして天使を生み出すことを止めたとのことだ。
よって、今の天界には純粋天使のみが――正確には、カミサマが最後に生み出した複合天使である私を除いて――暮らしている。
それもまた致し方ない話である。欲こそが全ての争いの根源であり、人間界から憤激と怨嗟が一向になくならない要因でもある。実際、カミサマが純粋天使を主流とする方向に舵をきる直前の天界は、人間界のそれとまではいかないものの、喧騒や揉め事が頻発してそれなりに騒がしかったようである。
だけど、ならば人間について何も知らずにいることが最善の策なのであろうか……私にはどうしてもそうとは思えなかった。
臭いものに蓋をする理論が間違っているとは言わない。それで解決する事柄もあるわけだから選択肢のひとつとして採択することもあって構わないだろう。
しかし、人間を見守るために存在している天使が、人間特有の感情を知ろうとせずして、どうして真摯に仕事へと取り組むことができようか。
最後の複合天使として仕事に全力を費やし、その結果として素質がないにもかかわらずカミサマによって上級天使へと昇格する機会を得た私の奥底にはずっと、そんな思いが燻っていた。
そのような折、あの対象者はまさに契機になる存在ではないかと考えた。
生まれつきの虚弱体質に心臓病が合わさることで、彼女の寿命の定着率は下がる一方であり、寿命の概念がない人間からしても彼女がそう長くは生きられないと判断を下すほどであった。
それでも、彼女は純粋な願いを持っていた。
もしも自分にそのような力があったなら……そのような場があったなら……そのような機会があったなら……生きるということがそう悪いものではないということを伝えたいと願っていた。
その前向きで、どこまでも真っ直ぐな思いは、彼女の担当者である私の目に留まった。
彼女のような存在こそが、希薄となった天界と人間界を繋いでくれる、そのような架け橋となり得る天使になってくれるのではないかと、期待した。
私はカミサマに、どうか今一度と機会を望み、それは先ほど受理されたのである。
十一時五十分。
吹き抜けの渦から人間界をのぞき込んだ。
対象者が入院する病室には今は二人しかいない。椅子に腰かけているのは彼女の幼馴染であり、彼もまた私の受け持つ担当者の内の一人である。だが、彼の身体は健康そのものであり、寿命の定着率も常人並みかそれ以上である。今際の際とはかけ離れている。
そちらではなく、ベッドに横たわる少女が転生の対象であった。長らく病院の外に出ていないために肌は相当に白いが、腰まではあろう長い頭髪は艶やかに黒く伸びていて、本人に未だ生きる活力が充填されていることを伝えようとしているかのようだ。
だが、その寡黙な主張が見かけだけであることを、私は把握している。
彼女の寿命の定着率は以前から既に機能しておらず、夜露の大樹から伸びる寿命供給ラインもまた、貴重な寿命を垂れ流すだけの穴があいた管でしかなかった。
彼女は見舞いに訪れたであろう幼馴染の彼と談笑している。間柄は良好に違いない。成功率は高くないという難しい手術がもう間近に控えているというのにもかかわらず、二人は手術後の展望と計画を話し合い、したいことをリスト化しているようである。
しかしながら、その内に彼の方は口を閉ざした。話す内容が尽きたわけではないらしい。ただ、彼の内部で湧き起こる感情の波が、本人の意思とは無意識に口元を震わせるが為に、内心を悟られまいと必死になっているのであろう。
反面、彼女の方はどこまでも平静であった。逆に、かねてより感情に押し流されやすい彼のことをからかい、気遣うまでの余裕すら見せていた。
十一時五十九分。
予定時刻を目前とし、今がまさに最大の好機である。
私は既に人間界へと伸ばしていた指を繰った。
カミサマより今回限りの特例として賜ったこの指先に宿る力は、物質を貫通し、寿命のみを崩さずに持ち上げることができる。そうして人間界の彼女から寿命を天界へと回収し、後は転生の儀式に必要な手順を統合した術式にかける。それで転生は完了する。
その寿命に触れるにあたり、さすがに対象者には姿が見えてしまうか。
だが一瞬の出来事だ。問題はない。
ふと視線を彼の口元へと向けると、彼は自らの思いの全てを語っていた。
その返事が終わるまでは待った方がよいのだろうか。
だが、彼女の目には天井から伸びる私の指が、既にはっきりと見えていることだろう。
ここで躊躇うわけには……
十二時。
予定時刻丁度に彼女から寿命を摘出することに成功した。
彼女の肉体と同期していた心電図は瞬く間に振れ幅を失くし、一本の線となる。
彼の手によってナースコールが握られると、病室はたちまち白衣の者で溢れた。
私は取り出した彼女の寿命を取りこぼさぬよう慎重に天界へと持ち帰った。
転生の儀式は非常に単純な手順によって始まり、完了する。
原料となる人間の寿命を、転生機と名付けられた専用の装置に取り込むのである。
延々の大地を薄く伸ばして作った紙に、その寿命を複合天使へと加工するための手順が書き込まれていて、そのようなコードを刻まれた紙が何百枚も堆積して立体となった、謂わば書類の山である。そのようにして五十センチほどの高さを有する正方形の上面には、半球状の窪みが用意されているが、ここに人間から取り出した寿命をはめ込むことで準備が完了する。
今よりも遥か昔、複合天使のみが天界に住む時代は、新たな天使を生み出す仕事をカミサマではなく一部の上級天使が代役として担っていたらしい。
無をそのまま集めてこね合わせる純粋天使の生成とは異なり、複合天使を生成するためには人間の寿命と無を適切にかけ合わせるという複雑な手順を踏む必要がある。そのような手間を要するにもかかわらず、その頃から地上では人間が着々と数を増やしており、彼らを見届ける天使たちも合わせて増産しなければならず、よってカミサマの負担は比例して大きくなる一方であった。
そこで、カミサマは新たな天使の生成を信頼の置ける上級天使に任せるようになったが、代わりに困ったのが委託された上級天使の側である。
カミサマですら手間取る作業をどうして一介の天使がてきぱきとこなせるであろうか。
当時の上級天使たちは困り果てたようだが、天才と呼ばれるイレギュラーが人間界で定期的に出現するように、その時の天界にもそういった類の天使がいたらしい。生前には賢者と称された人間の寿命をもとに転生した天使の一人である。
自称、天界一の面倒くさがり屋だったというその上級天使は、複合天使を生み出す手順を自動化することを考案したようである。カミサマから教えられた複雑な手順を全て紙へと書き起こし、初めのきっかけの後はその通りに事が進むように調整した装置である。奇しくも、今や人間界では当たり前のように活用されている、コンピュータを制御する言語の連なりとよく似ていて、その先駆けとも言えるであろう。
そのようにして作られた、後に「転生機」と呼ばれる装置は、当時の上級天使たちの業務を簡略化し、均一化し、劇的な改善をもたらしたが、天界が変われば人間界もまた変化していたのである。
文明が発達するにつれて人間界は欲に溢れ、淀み、不透明になっていった。そのような汚水に浸かっていた寿命もまたどんどんとくすんでしまい、遂にはどれを取り上げても天使の原料とするには躊躇われるまでに汚れてしまった。
そうした人間界の状況を鑑みて、カミサマは複合天使を生み出す頻度を下げ、ついには純粋天使のみを生み出す方向へと完全に切り替えたため、先の天界を支えた転生機もまた出番を失い、ひとつ、またひとつと朽ちて失われていったとのことである。
しかし、私は天界に現存する最後の転生機を手にする機会を得た。
その一台はある日、散歩をしていた私の教え子の一人が偶然にも、名も付けられていない延々の大地の一角に深く埋もれていたところを発見して掘り起こし、遊び方もそれ以外の用途も思いつかないという理由で私のところまで届けに来たものである。
転生機は軒並み失われ、長い空白期間を設けた今となってはカミサマ自身も複合天使の生成手順に不安を覚えているという以上、この骨董品こそが新たな複合天使を天界に呼び出すための唯一の手段であると言えた。
私は直ちにこの遺物の存在をカミサマに報告し、かねてより考えていた思いを告げ、今回の機会を得るに至ったのである。
転生機の上部へと彼女の寿命を運んだ。
人間の寿命はくすんでしまったとカミサマは言っていたが、目の前の小さな塊はたしかな生命力によって、とくとくと脈打つように眩く輝いている。
人間界換算で、僅か二時間分にしか満たない、儚い余命。
しかし、無と適切に結びつくことができれば、天界におけるこれからの活動に相応しい大きさへとこの寿命は嵩を増すことになる。その平均的な時間は三百年。そのようにして得られた時間の中で、どうか、天界と人間界を繋ぐきっかけを、見つけ出してほしい。
……きっと、上手くいきます。
祈りを捧げ、私は転生機の窪みへと寿命をはめ込んだ。
直後、転生機の最上面の一枚が淡く発光を始めた。削り込まれた文字が右上から順に一文字ずつ解析され、素材の薄桃色とは異なる、鮮やかな青緑色へと染まりながら次々に進行していく。
そのような動きに合わせるようにしてぶんぶんとも、ひゅんひゅんとも聞こえる、今までに耳にしたことのない音が転生機の奥底から響き始めた。
私もカミサマも、この一台の中身がどのような構造となっているのか全く想像ができない、完全なブラックボックスである。
何故、延々の大地から作り出した紙を重ねただけでこのような機能性を実現しているのか、その原理の一端すら理解ができていない。実行済みの文字の青緑は、人間用の寿命へと変換される前に大樹から取り出した寿命の色とどこか似ているため、もしかすると何かしらの関係性があるのかもしれないが、それも根拠のない予想でしかなかった。
表面に刻まれた文字は暫くすると全て青緑色となったが、転生機は唸り続けている。
真横から見ると、積み上げられた一番上と、その直下の一枚の端だけが青緑の状態となっていた。この調子で一番下まで進行するならば、最後の一枚が染まるまで十時間程度はかかる目測となる。
……ゆっくり待つことにしましょう。
私は転生機の隣に座って足元を掘り起こした。
私が対象としている人間の内、今日の間に寿命が尽きる予定の対象者は十三人存在する。
その内の一人は現在転生機の中ではあるが、それ以外の十二人において、午前中には四人を既に看取っていた。残りの八人の最期を見届けながら、その間に別の仕事を済ませておく必要がある。
そうして時間に余裕ができたら、何時間か後に生まれてくるこの新たな天使の名前を考えて過ごすのも良さそうだ。
はやる気持ちを抑えて、当面の仕事を片付けることに集中した。
2
日は傾き、夕暮れが訪れていた。
夜露の大樹を望むと、昼には大勢の天使たちが気ままに過ごしていたはずが、いつの間にか大半が各々の好みの場所へと引き返してそこで夜を明かすつもりらしい。ぽつぽつと残っている天使はいたが、殆どは移動も面倒になって本格的な睡眠をここで得ようとしているらしく、そのためあくせくした動きもなく、ただ静寂が広がっていた。
私は俯いていた背筋を伸ばした。もっとも、背骨があるわけではなく気分的なものであった。集中を更新する際、私は決まってこのような見た目を伴わないストレッチを行っていた。
視線を隣に移すと、転生機は相変わらずうんうんと唸っている。
青緑の進行度合いは全体の三分の一に届くかどうかといった位置にあった。初めの内は手際よく一定の速度で進んでいたが、徐々にペースが落ちているらしく、実行を開始して六時間ほどが経過した現時点で未だこのような状況にあった。
……少し、難産のようですね。
先駆者のレガシーを再度起動するにあたり、私は事前に大昔の書類を漁っていた。
古めかしいそれらの中から信憑性のある情報を探し出して繋ぎ合わせると、転生機が活用されていた全盛期におけるその平均的な所要時間はおよそ八時間とのことであった。取り出した寿命の量や持ち主である人間の性質などから影響を受けるため、正確な予想は非常に難しいとのことだが、大抵はその前後数十分程度に収束するという。
人間界のコンピュータも処理の進行にはムラがあると聞く。中盤でびくとも動かなくなったかと思えば、峠を越えた直後に一瞬で残りの処理を終えてしまうなんてこともよくある話らしい。
となれば、この転生機についても終盤は瞬く間に完了するのかもしれない。
そう考えていた私の翼に信号が届いた。
この姿に昇格した時点で出張業務からは距離を置くことになっており、必要がなくなったため常に身体の内部に畳みこんでいるのだが、その両翼が熱を感知したのである。
強さからするとそう遠くはない。周囲を見渡すとその予想通り、発信源と思わしき夜露の大樹の幹の近くには、この大樹に属する別の上級天使の姿があった。
私の視線に気が付いたのか、送り主である彼女から次いで信号が再び送られる。「収束、予想、誤差有リ、緊急、応援、求ム」……そういう内容であった。
彼女の隣には天使が四人集まっており、全員が彼女の教え子であった。その教え子たちは地面に穴を開けて人間界をのぞいているようだが、全員がわたわたと忙しなく、落ち着きがない。
経験上、このような状況から予想される事態はひとつしかなかった。
彼女は教え子たちのそれぞれに何人かずつ看取るべき人間を割り振ったのであろう。加えて、その人間たちの寿命が収束する時期はおそらくほとんど同一時刻であるはずだ。
そのような采配はよくあることであった。一人の天使に複数の人間を短期間に看取らせてその後は長期間の完全な休暇を与える。その方が一日や二日おきに都度人間界を確認するよりも手間が省けるため天使たち当人からも喜ばれ、上級天使からしても彼女たちのド忘れによって最期を看取らない人間が出てしまうリスクを抑えられるため都合が良い。
ただし、それは別のリスクとのトレードオフであり、彼女と教え子たちはまさにその悪い方を引き当ててしまったらしい。
寿命の尽きる時期と社会的距離、その両方が近い複数の人間を担当したとして、それらの人間同士が巻き込まれた場合――例えば、彼らの乗っていた車が正面衝突して互いに即死するなど――は、大した問題ではない。その瞳に当事者たちの姿が漏れなく収まってさえいれば、例えその人数が百人千人であろうとも、最期を看取ることに変わりはない。
問題なのは、ほぼ同時刻に寿命が尽きる人間が、全く関係のない離れた地点でそれぞれ亡くなる場合だ。
天使の眼は二つしかない。もっと言えば、一度に見ていられる場所は一か所しかない。離れた複数地点を同時に見守ることは、そういう方面に特化した姿に昇格した上級天使でもない限りはまず成し得ないことである。
おそらく……彼女は共通の事象を原因として同時刻に死亡するであろう人間のまとまりを教え子のそれぞれに割り振ったのだろうが……彼ら人間の寿命の定着率を幾つか見誤ったことで……似通った時刻で寿命は尽きるものの、その原因は別々であるから、彼らが亡くなる場所もそれぞれ別々であるという状況に陥ったのであろう。
そうなれば必要なものは単純に目の数と言う話となる。
私には顔がない、が、それでも前が見える。何故か。謂わば全身が眼のように働くためだ。だから私は振り返らずとも後ろの様子が分かり、右と左の両方を同時に確かめることができる。
人間界を見守ることに連日精を出していた私を見て、カミサマがそのような姿へと昇格させてくれたのである。より多くの人間を同時に見守れるようにと。よって、このような事態において彼女が私に応援を求めたのは、ある意味自然な流れであった。
彼女の教え子たちが合計で何人を看取る予定なのか、彼らがそれぞれ今現在どこにいるのか、そういった細かい部分を直接聞くべく、私は彼女たちのもとへと赴くことにした。
合わせて二十人の人間を彼女たちと再度分担し、無事に全員を看取ったのはそれから一時間が過ぎた後であった。
今後は無理な担当割り当ては控えるようにと件の上級天使に助言した後、私はもとの場所まで戻った。
そろそろ進展があったのではないかと、昇格により今は一枚の曲面と成った胸を躍らせながら。
そこには……残骸が散らばっていた。
目の前の惨状が信じられず、私は言葉を失い、動けなくなった。
無意識に行っていたはずの呼吸は意識しなければできなくなり、涼しいはずの微風は芯までも冷やす寒風に感じられた。
転生機に迸っていた青緑は完全に失われ、駆動音の一切も聞こえない。一目には、起動する前と同じ状態へと戻ったかのようにも見える。
だが、最上面の窪みからは白煙が昇っており、吹き抜けの渦からそよぐ風によって軌跡は揺らめき、空の中ほどでかき消されていた。
その根元に安置していた寿命は崩されたパズルのようにばらばらになっている。
だが、売り物のパズルとは異なり、小さな結晶状の破片となったそれらをどのように組み合わせても、彼女の寿命が有していた元来の大きさには到底届くようには見えず……
……転生が、失敗、した。
そう認める他になかった。




