1話ーーー判断を人に任せるとは・・・ーーー
リリーはフルプレートだった鎧をグラドに言われるまま動きに悪影響な部分を取り外した
少し心配そうな顔をしたが軽く動いてみると
羽のように軽くなった装備で剣を振り回す
リリー「あ!これなら動ける!グラドさん!どうですか?」
グラド「いい動きになった(やはり重かったんだな…)」
グラドは手を顔に当て少し苦笑した
その後、ゴブリンを数体倒した後ダンジョンを出てベルグルドの町の酒場へと向かった
リリー「今日は大発見でした!装備はつけてたらいい訳じゃないってわかりました」
グラド「そうだな、扱える最適な武器であってこそ意味がある」
少し渋い顔をしてこう言った
グラド「使い方のわからない武器、道具は鍛錬なしには本来実戦で使うべきではない
特に命のやり取りをするところではだ・・・」
焦りながらリリーはこういった
リリー「でもやってみないとわかんないかなって思って・・・」
グラドはため息をついてこう言った
グラド「リリーそもそもどうしてその装備を買ったんだ?」
リリー「それは武器屋の人がすすめてくれたからだよ!」
グラド「勧められたから買ったのか?」
リリー「そうだよ?プロに聞くのが一番でしょ!」
頭を抱えながらグラドはこう言った
グラド「リリー・・・君は働いたことがあるかい?」
リリー「え?あ、ありますよご飯屋さんとかお洋服屋さんとかですけど・・・」
グラド「もしだ、自分が飲食店で働いていて隣のご飯屋さんのほうがおいしいですよ!
服屋さんで、うちの服は似合わないんで全部か一部ほかのお店で買ってくださいと
言うことはあると思うか?」
リリー「絶対ないです」
グラド「なぜだ?」
リリー「え?そういわれても・・・」
グラド「意地悪な質問をしてしまったなすまない、ただわかって欲しいことはプロであっても
絶対に正解を言うとは限らないということだ」
リリー「そこはプロなんだからしっかりしてもらわないと!」
グラド「確かに正解を言ってほしいもんだよな・・・」
ポカンとするリリー
グラド「例えばリリーが洋服屋さんを経営していて、お客さんに似合うからと
他の洋服屋さん勧めていけば誰かからリリーのお店はお金は払ってもらえるかい?」
リリー「え・・・」
何を言ってるんだと不思議そうな顔をして
リリー「そんなの無理だよ」
グラド「そうだよ、いくらプロでも自分のお店から買ってほしいんだ
だから、聞かれれば勧めて売るんだよ」
リリー「えー・・・そんなぁ・・・」
グラド「まあ、こんな女の子にフルプレートアーマーを売りつけるのはあんまりだが・・・」
リリーの表情がどんどん怒りに変わっていく
リリー「あの店主~~!」
それにハッとしたグラド
グラド「リリー待ってくれその判断は間違いだ、君が買う決断をした
どんなに間違った選択肢を持ってこられたところで決断したのは君だ
人のせいにしてはいけないよ。」
リリー「グラドさんもあの人の肩を持つんですか?」
グラド「そう言う訳じゃない、ただ相手も悪いところはあるが
相手にすべてを任せるという選択をしてしまったのは君だ、それに文句を言うべきではないよ
試着したときに何かおかしいと感じても話をしたかい?」
リリー「してない・・・」
グラド「もし、今度物を買うときにはどういう用途で使うのか
君が何を大事にしているのか話してみて、実際に試した時に
それに沿った物を相手が選んでくれているのか自分でも確認してみてほしい」
リリー「でも、それでもいいものが見つからなかったらどうするんですか?」
グラド「その時は買わないという選択でいい、ただ相手も人間だ・・・
自分の好みか使いやすいかなんてのは人によって違う・・・100%というのは難しい
その人の経験、知識などに左右されるからな」
リリー「ビビット来たらいいんですね!」
グラド「(わかったんだかわかってないんだか・・・)」
・・・数日後、グラドは道端の隅で座って小さくなっているリリーを目にした
ーーー稼げばいいでは暮らせないーーー
グラド「リリー!!!何があったんだ!」
走ってリリーのそばに歩み寄る
リリー「・・・んぁ・・・あ・・・」
死んだよな目をしたリリー
リリー「・・・あ!」
グラドを見て何かを思い出したように目に光が戻る
リリー「ぐ・・・グラド・・・グラドさん!?」
グラド「リリー何があった!?」
リリー「おなか・・・すきました・・・」
グラド「え・・・・・」
グラドはご飯屋さん連れていき、食事を一緒にしていると
リリーは少し恥ずかしがりながら答えた
グラドと酒場から解散した後、宿屋に泊まりダンジョンに少し行っては
疲れたからと町に戻りを繰り返していたら、所持金がなくなり
宿に泊まれなくなり、ご飯も食べれなくなってきて・・座ってたら動けなくなりました
ということだった
グラド「リリー討伐報酬をもらわなかったのかい?」
リリー「いえ・・・貰ってはいたんですけど・・・」
なにかを隠してるように目が横にそれていく
グラド「リリー・・・君もしかして冒険者簡単に稼げると思ってた?」
ギクッバレた!と言わんばかりのリリーは
リリー「え・・・えと・・そ・・ソンナコトナイデスヨ!」
はぁーとため息をついたグラド
グラド「まあ、気持ちはわからなくもない・・・ちなみに何のモンスターを倒してたんだ?」
リリー「スライム・・・です」
グラド「スライムか?一日何体くらいだ?」
頭に手をのせ笑いながらリリーはこういった
リリー「5体くらい・・・」
グラドはパッと金額を計算して10×5=50ゴールドなのがわかった
それと同時に呆れた
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