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魔法使いメルトの物語  作者: 奈々宮 紬
夢干渉の精霊
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参拾捌話.ある男の向かう先

「今集まれる“決着者”はこれだけか。」


「そうは言うけど、フレンの他に“夢管理の恋人”、“夢渡航の愚者”、“夢再生の魔術士”、“夢契約の力”、“夢先導の教皇”、“夢編集のスピナー”、そして僕、“夢輪廻の塔”の8人も集まったよ?“白の世界”に“決着者”が8人もいるの初めてだと思うけど。」


「これでも少なすぎるが仕方ないな。ここにいる皆は“夢未来の節制”から話は聞いてるか?」


「聞いてるはずだよ!“夢未来の節制”は私に伝えるとき、“夢渡航の愚者”で近場は終わりかなーって言ってたから。」


「そうか。分かった。では今の状況は伝わってる ?本来ならこういう時は“夢堕ちの女帝”の仕事のはずなんだが、既に“夢堕ちの女帝”は下へ降りている。だけど、僕たち“決着者”はまだ物語の観測が可能だ。つまり......」


「まだ物語は完成していない、ってことだな。」


「そういうことだ。」


「では、どうしようか。......と言っても結論は決まっているんだがな。」


「まぁ、そうだな。」


「フレンが下に降りるしかないだろう?」


「うん!“夢先導の教皇”の言う通りだよ!」


「......俺もそう思うな。」


「そうだ。だから僕は下へ降りようと思っている。......そして、1つ。決着者の統率権限について。これを“夢渡航の愚者”に渡そうと思う。」


「何だって!?」


「それは、また意外な人だね!」


「とても勇気ある決断をしたな。」


「......どうして私なの?」


「“夢渡航の愚者”はこれから1年ほどここに待機するらしいからな。これ以上に適任はいないだろう。」


「でもさー、この子って“番外の主人公”だよねー、番外の人にそんな重要な権限を渡しちゃったらさー......。」


「そうだよ?私、“番外の主人公”だよ?えっと、その......い、いいの?」


「お前らは“番外の主人公”を嫌いすぎだ。“番外の主人公”だからと言って“決着者”には変わりない。もっと“夢渡航の愚者”を信用するべきだ。」


「で、でも......。」


「“番外の主人公”......いや、ナギサ。お前もお前だ。もっと自分に自信を持て。ナギサは十分に信用できる存在だと、少なくとも俺は思っている。」


「フレン......ありがと。」


「まぁ、そういうわけだ。俺は今から下へ降りる。そして権限は“夢渡航の愚者”へ渡した。これだけ伝えたかったから集まってもらったんだ。これ以上の情報交換はするなよ。今も読者が覗いているかもしれないんだから。」


......みんな、ごめん。

情報渡すためだけに集めたなんて嘘ついてごめん。


でも、これは絶対に僕が解決しなければいけないんだ......!

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