参拾話.1話限りの登場人物
「飽きた。」
「え?それだけか?」
「だって、つまんないし。正直、面白くもなんともない。」
「まだ僕が活躍するところまで読んでないからだと思うけどな。」
「そりゃ、彼女はこの物語にすがるしかないから必死だと思うけどね?今や私がこの物語に固執する理由は全くないんだよ。その状況でこんなもの読んだところで飽きた以外の感想なんか出てこない。」
「せっかく、僕の物語......正確にはシュウの物語は最後まで読んだのに、メルトの物語は切り捨てるのか?まだまだ続きがあるのにさ。」
「そうはいうけどさ、フレン。こんな1話ごとに番外編やら他の世界の話やら突っ込まれたら読みづらいに他ならないよ?しかも、本編は似たようなことの繰り返しで飽きてくるし。番外編に至っては何の説明もないまま色んな登場人物が出てきて勝手に喋って......正直、意味不明だよ。これならまだシュウの物語の方が面白かった。文章は拙かったけどね。」
「これ以上ないくらいの酷評だな。まぁその問題点自体は彼女自身も分かってるんじゃないか?“夢編集のスピナー”を名乗ってるくらいだし。」
「まだまだ先のこと言ったってしょうがないよ?この物語で何人の読者が作品を切り捨てることか。」
「彼女の目的はそこにもあると思うからある意味彼女の思惑通りだけどな。」
「......とりあえず、感想はこんだけ。私は書きたい作品が出来たからまた執筆に戻るね。」
「んじゃ、僕も物語を観測しに戻るかな。」
「あ、そうそう、フレン。吊るされた男の使い方は覚えたよね?まだだったら適当に調整入れるけど。」
「その必要はないな。もう自由に使いこなせる。」
「君って本当に物覚えがよくて助かるよ。またなんかあったら来てね。......一応物語も読んどくから。」
「あぁ、分かった。」




