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魔法使いメルトの物語  作者: 奈々宮 紬
夢干渉の精霊
29/90

弍拾捌話.物語を構成する物

「“夢破壊の審判”とサクシャが接触したらしいな。」


「えー、彼の出番なんかまだまだ先なのに!もうそんなに出てるなんてずるいなー、私たちなんてこれが初登場だよ?」


「“夢渡航の愚者”を初登場と数えるかはともかく......僕、“夢回復の皇帝”は初登場だよな。」


「私も初登場と言えると思うよ?だって、ほら、今こんな感じだし。」


「お前の体はいつになったら戻ってくるんだよ。」


「“夢契約の力”が死んだら、かな?」


「縁起でもないこと言うなよ。アレはアレで僕らと違って物語を構成する大切な一員なんだから。」


「ま、そうだよね......あ、そういえば。」


「何?」


「そろそろこの物語も観測出来なくなると思うから、今のうちに最後まで読んだ方がいいと思うんだよ!」


「......その喋り方が嘘っぽいけどな。」


「ほんとだって!私の記憶によると、もうすぐ......“聖光の杖”が出来るあたりに物語が完成したはずなんだよ!」


「......完成された物語は観測できない、か。やっぱりこの制限は彼女らしく嫌らしいな。」


「ほんとそうだよね......。」


「まぁ、どっちにしろ僕はこんな物語をさっさと終わらせて、システム開発の方に戻る予定だったから同じだけどな。」


「システムってあとどれくらいかかりそうなの?」


「そうだな......あと1年はかかりそうだな。」


「早く完成させてよ?もしかしたらそれを利用して元に戻れるかもなんだから。」


「あぁ、全力を尽くしてるさ。」

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