Act 1 パルプ・ファクション
PURRN!巻頭特集
気鋭の新人バンド「Deadly Rave」ギース独占インタビュー!
バンドへの熱き想い──そしてボーカリスト逮捕の真相とは?
──まずは自己紹介をお願いします。
ギース:フハハハハ、我が名はギース。「Deadly Rave」の総帥にしてギタリストだ。貴様らを地獄へ叩き込んでやる。
──無理にキャラ作りしなくていいです(笑)
ギース:素でいいですか? 助かります(笑)マネージャーにやれって命令されて……
──お若くお元気なマネージャーさんですね(笑)「Deadly Rave」のお母さんといったところでしょうか?
ギース:本人は姉のつもりですけど(笑)
──さすがに無理がありますよね(笑)どちらかといえば……
ギース:ストップ。命にかかわる危険な発言はご遠慮願います。
──失礼しました。さて、ボーカルが逮捕されたと聞きましたが……
ギース:テリーのこと? そんなの日常茶飯事ですよ。夏にセミが鳴くように、冬に雪が降るように、MEGADETHのメンバーがチェンジするように、何度も繰り返す風物詩ですよ。リープものです。
──「Deadly Rave」の活動には影響しないと?
ギース:全く無いとは言いませんが、本人に言っても聞きませんからね。反省したそぶりは見せるのですが、メンバーの目が届かないところで何度も繰り返しています。
──罪状を聞いてもいいですか?
ギース:わいせつ物陳列罪です。テリーは気分次第で全裸になり、街を徘徊します。
──ある意味ヘヴィメタル的ですね。
ギース:MANOWARほど鍛えてませんけどね。
──今日はありがとうございました。これからもシーンを盛り上げてください。期待しています。
ギース:ありがとうございます。
◇◇◇
来日独占インタビュー! 全米最凶にしてテクニカルなヘヴィメタルバンド「Motul Kompact」のパンヘッド<Gt>が登場!
──四度目の来日公演ということで、日本のファンに向けて一言お願いします。
パンヘッド:フハハハハ、我が名はパンヘッド。「Motul Kompact」の総帥にして六代目ギタリストだ。貴様らを地獄へ叩き込んでやる。
──お前もかよ!
パンヘッド:ジョークだ。さっきインタビューを受けていた奴のマネをしてみたのさ。コピーの積み重ねがオリジナルを創るってことは、バンドマンならわかるだろう?
──それにしても六代目のギタリストですか。しかもリーダー?
パンヘッド:そうさ。俺たちはダウンタウンを拠点とするバンドだからな、タフじゃないと生き残れねえ。抜けていったメンバーたちは、今頃KFCでバイトでもしてんじゃねえか? チキン野郎だけにな、ハハハ。
──日本では観光も目的と聞きましたが?
パンヘッド:答えはイエスだ。日本のワイルドなアニマルから野生のエナジーを吸収するつもりだ。まずは神戸どうぶつ王国でマヌルネコをチェック、あとヒメジ・キャッスルの中にある姫路市立動物園のキツネも来日のたびに会いに行くことにしている。
──どうぶつが好きなんですね。
パンヘッド:イエスであり、ノーだ。ドッグは愛らしいが、噛むからダメだ。近寄りたくない。グランド・マムがプードルを飼い始めたので家に入れなくなった。トイ・プードルじゃないぜ? 大プードルだ。見た目はあのままで巨大化した大型犬さ。
──今回の来日では初の単独公演となりますが……
パンヘッド:待ってくれ。その話はキャンセルだ。
──どういうことですか?
パンヘッド:興味深いバンドの存在を知った。さっきインタビューを受けていた連中だ。
──「Deadly Rave」ですか?
パンヘッド:シンガーが即興詩を歌うというじゃないか。そいつは聞き捨てならねえ。
──あー、わかります。海外って昔から即興好きですからね。
パンヘッド:キメポーズに美学がある日本人とは感覚の違いがあって、西洋文化圏は即興に美学を感じる傾向がある。ヒップホップや70年代ロックじゃ即興は当たり前だろう? 作り込みが過剰なハリウッド映画だって、案外アドリブを重視してたりするんだぜ。
──なるほど、「Deadly Rave」の即興性に注目したわけですね。
パンヘッド:だが、それだけじゃない。もっと大事なことがある。
──聞かせてください。
パンヘッド:シンガーが何度も逮捕されているというじゃねえか。そいつも聞き捨てならねえ。
──そこもですか!
パンヘッド:もちろんだ。米国一のタフなワルである俺たち「Motul Kompact」と、日本の「Deadly Rave」のどちらが真のワルか、勝負しようじゃないか。ふざけた野郎だったらケツに靴をぶちこんでやる。おっと、ハードな腐女子が喜ぶような意味じゃないぜ?
──そんなこと誰も思ってません。




