僕の初めての料理(オムライス編) その2
油をひくのを忘れてしまうというミスをしてしまったせいで僕の初めての料理は失敗してしまった。
失敗したと言っても卵が少しぐちゃぐちゃになっているだけなので十分に食べられるだろう。
チキンライスは問題ないはずだ。
この失敗したやつは僕のにしてわらしのやつは上手く作れるようにしよう。
ちゃんと油さえひけば上手くいくはずだ。
僕はフライパンを十分に熱し、油をひいた。
少しというかかなり多めにひいた。
入れすぎたかもしれないが気にしない。
そして溶いた卵を一気にフライパンに流し込む。
固まらないうちに急いでかき混ぜる。
固まってきたのでチキンライスを卵の上に乗せる。
ここからが勝負だ。
フライパンを動かすとさっきは卵がフライパンにくっついてしまっていたが今回はよく動いている。
「うりゃ」
僕は勢いよくオムライスを皿に移動させた。
うん、少し焼く時間が長かったせいか卵が若干焦げているが、上手に包めた。
先ほどとはえらい違いだ。
まあ二回目にしては及第点だろう。
「ご飯できたぞー」
僕はテレビに夢中になっているわらしに呼びかけた。
「お、できたか」
僕は作ったオムライスをリビングのテーブルに運んだ。
もちろん成功したほうをわらしのところに置く。
飲み物はお茶だ。
1.5リットルのペットボトルから二つのコップへ注ぐ。
スプーンも二つ置いた。
「思ったより上手くできておるな。
きれいなほうが儂でよいのか?」
「もちろん。きれいなほうをわらしに食べてほしいからね」
「そ、そうか」
少し歯の浮くようなセリフだったかもしれないと言ってから自分で気づいた。
わらしは少し顔が赤くなっている。
今まで割と堂々としていたイメージだったのでこんなわらしは初めて見た。
こっちも少し恥ずかしくなった。
「じゃあ食べようか」
「うむ」
僕はスプーンでオムライスをすくう。
卵がぐちゃぐちゃになっているのでスプーンの中で卵とチキンライスが一緒になるように調整した。
うん、まあこんなもんでしょ。
見た目こそあまりよくはないが、味は悪くない。
全然食べられるレベルだ。
強いて言うなら僕は味が濃いほうが好きなので、もう少しケチャップを多くしてもよかったかもしれない。
「なかなかうまいぞ」
わらしも満足してくれたようだ。
さっきから手が休むことなく動いている。
「料理をほとんどしたことがないと言っておったから心配したが、お前さんは料理のセンスは少しはあるのかもしれんの。また作ってくれ」
わらしが褒めてくれた。
正直かなり嬉しい。
やはり一緒に食べてくれる人がいるというのは大きい。
きっと料理が上達するスピードも速いだろう。
今回で少し自信がついた。
今度はもっとうまい料理を作って食べさせてやりたいと思った。
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