第八十三話 シシカバブ
人頭羊を獲ります。
短いです。
人頭種を馬鹿スキルどもに探させているが、羊と山羊が近くにいる。
山羊は、山の方にいるので、草原地帯にいる羊を先に確保することにする。
根田 「先に羊を確保しましょう。山羊は山の方にいるようですし、山羊がいる近くの森に鳥もいるようですから、そちらは後にしましょう。」
そう言って、羊がいる場所へ移動すると湖の近くだった。
根田 「湖がありますね。これは、水野さんの加護が無い普通のですか?」
光華 「いえ、これ湖じゃないです。河の一部ですよ。上空から見れば分かります。山羊がいる山に”水源の泉”があって、そこが水源です。」
そうなの?
上空から見てみると確かに河の一部だ。ダムみたいに堰き止めてるわけでは無いが、小規模な湖みたいになってる。
根田 「なるほど。河の一部ですね。人頭種ではありませんが、鳥がいますね。魚はどうでしょうか?」
黒乃 「太郎様、魚は魔族領を見聞する時で良い。先に人頭種を確保しないと駄目!」
そうだな。
根田 「それもそうです。羊を先に確保しましょう。」
玉樹 「水辺に魔鴨がいますね。結構美味しいですよ。私が獲っておきましょうか?」
水辺を見ると真鴨を一回り大きくした鳥の魔物がいる。鑑定したら、3級の魔物だ。貫通力のある羽をマシンガンのように飛ばす攻撃をするようだ。体長80cm。100匹いる。
根田 「いえ。私が獲りますよ。アイテムのテストしないので、一瞬で済みますから。」
大福帳で封印し、羽を毟って発生させて500匹確保した。鴨南蛮にしても良いしね。うどんと蕎麦を教えるつもりだから。
竜 「羊は、ハッスルしてませんね。」
おい!竜よ。ハッスルとか言っちゃ駄目!フリになるから!
根田 「牛の時に注意しましたからね。アイテムのテストしないと。」
麒麟 「他の羊の魔物は、肉食系の魔物に捕食されるのですけど、人頭種は嫌がられるので、個体数は安定してますから。」
それ、分かるよ。草食ってる丸顔のおっさん頭の羊だが、くちゃくちゃ音出して食ってるよ。
あれ、クチャラーとか言うやつじゃねーの?
根田 「草の食べ方が汚いですからね。食べるところ見ると草を口に入れる時だけ、一瞬頭も羊になりますね。馬とか牛は、気にしないで獲りましたが、あれも同様ですか?」
光華 「そうですよ。草食系だけでなく、鳥もそうです。人の頭の状態だと食べるのに支障がありますからね。スキルの”獣化”みたいな能力です。」
へー。面白いな。
クチャラーは嫌だけど。
根田 「そうなんですね。話は後で聞くことにして、捕獲します。」
そう言って、馬と牛同様にアイテムのテストを行い、500匹確保した。
羊は、1種類だね。1級の魔物だ。
根田 「羊は、1種類でしたね。ねじれた大きな角があるのと毛の色が白、黒、茶、灰の4種類ですか。」
黒乃 「色は違っても同じ種別。染料は、この世界にもあるから、白なら好きな色にできる。授けるときに好きな色選ばせればいい。」
そうだね。
根田 「そうですね。見た目は、ハンガリーの国宝”ラツカ羊”に似てますが、鑑定したら種別が、”魔物羊(人頭羊・アワシ)”で体高150cm、体重300kgで、時速80kmで突進可能ですか。角があるので危険です。見た目は違いますが、地球の中東で飼われている種類と同じ名前ですね。乳・羊毛・肉と利用可能です。畜産の指輪を装備して、”脱毛”と言えば服を脱ぐように毛が採れますから、従魔として優秀ですね。魔力を与えれば発毛しますし。」
玉樹 「素材も良い物です。角は、槍に加工すれば、貫通力がある武器ができます。皮も服に加工できますね。」
竜 「毛も光沢があり、柔らかくて保温性も高いので、これで服を作れば高級品になりますよ。」
麒麟 「根田様、乳と肉を試食してみましょう!」
そうだな。乳から飲んでみるかな。
根田 「そうですね。乳を搾りますので、飲んでみましょう。」
そう言って、人頭羊に魔力を与えて、乳を搾ってみた。
馬や牛と違って、大人しい。無言で草食ってる。
…だけど、クチャラーだ。ゲップもしやがるし。
これはこれで、嫌だな。
肝心の乳だが、大きさの割に馬と同じ40リットル搾れた。
根田 「試飲してみましょう。…濃厚でこってりしてますね。泥酔牛の乳並みに脂肪分が多いです。牛乳に生クリームを加えたような感じで、ほんのり甘くて、美味しいですが、ゴクゴク飲める乳では無いですね。泥酔牛の乳は、濃厚ですが後味がすっきりしていて、グビグビ飲めますからね。」
光華 「濃厚でこってりしてます。確かに美味しいですが、こってりしてるので、少量で十分です。」
黒乃 「濃厚で美味しいけど、少しで良い。」
玉樹 「こってりしてますね。美味しいですが、私も少しで良いです。」
竜 「美味しいです。こってりしていて、ゲップが出そうです。」
麒麟 「濃厚で美味しいですが、チーズなどに加工した方が良いのでは?」
そうだなぁ。羊の乳のチーズも色々あるしね。
試してみるか。
根田 「そうですね。チーズにして試食してみましょう。イタリアのトスカーナ伝統チーズ、ペコリーノ・トスカーノに加工してみます。」
神力を使って、加工してみた。この程度なら、問題無い。
根田 「出来ました。食べてみます。…塩気は穏やかで、甘さがあり、ミルキーな風味です。美味しいですよ!そのまま飲むより加工した方が良いです。」
光華 「美味しいですね。濃厚なコクがあります。」
黒乃 「美味しい。羊は、乳よりチーズが良い。」
玉樹 「美味しいです。甘みと酸味、濃厚なコクがありますね。」
竜 「美味しいです。風味が良いですね。」
麒麟 「美味しいです。濃厚なのでサラダと食べたいです。」
確かに、料理にも使えるな。
それは、後で考えることにして、肉を試食してみよう。
根田 「肉を串焼きにしてみましょう。塩・胡椒のシンプルなシシカバブにしてみます。」
焼いてみたが、臭みは気にならない。魔物は、成体なのでマトンだと思うのだが、脂身が少ない感じだ。
根田 「焼けました。食べてみましょう。…んん?マトンと言うより、ラム肉っぽいですよ!臭いも気になりません。美味いですよ!」
光華 「美味しいです。確かにラム肉みたいですね。」
黒乃 「美味しい。臭くない。」
玉樹 「脂が気になるかと思いましたが、そんなこと無いです。美味しいです。」
竜 「美味しいです。肉が柔らかいです!」
麒麟 「美味しいです。肉も良いですが、羊はチーズが良いですね。根田様、従魔で羊は要らないので、チーズを頂けませんか?」
まあ、聖獣は毛とか必要ないしね。乳製品の加工とか苦手だろうし。
根田 「竜と麒麟にはチーズあげるよ。魔王さんと闇の聖女さんに頼んで、聖獣が加工品を入手できるようにしよう。食肉用で狩ってきた獲物と交換できるようにすればいい?」
竜と麒麟 「はい!お願いします。」
後で頼むとしよう。
人頭羊は、焼肉やステーキでもいいな。
一応、毛も刈っておくか。
根田 「毛を刈ってみますね。畜産の指輪のテストをします。」
畜産の指輪は装備してるから、”永久”を付けると問題業者が沢山出てくる的な台詞だな。(こういう思考が根田らしい。)
根田 「脱毛!」
スポッと服を脱ぐように、羊毛が抜けたよ。
指輪の機能は、問題無しっと。
人頭羊 「メェ~。いきなり何をする!野外露出は趣味じゃな~い!!」
うるせーな。何が野外露出だよ!
根田 「野外露出って何だよ!魔物の癖に!」
人頭羊 「はは~ん。主は、そういう趣味か。仕方がないなぁ。このセクシーな裸体を堪能すればいい!!」
何が裸体だよ!ふざけんな!
根田 「おっさん頭が何を言う!毛があっても無くても裸だろう!」
人頭羊 「ふう。主はロリコンか。毛が無い方が良いとは。」
根田 「潰して、ジンギスカン鍋やりましょう!」
人頭羊 「すみませんでした。調子に乗りました。主は、格好いいナイスミドルです!お願いですから、潰さないで下さい!」
うるさいので、魔力を与えて発毛させる。
根田 「お前、新年の料理素材ね。これ決定だから!」
そういうと、人頭羊は、がっくりしてる。
精霊達と竜に麒麟は、笑ってるし。
羊は大人しいと思ったのに、何なの?
まあ、いいや。羊毛自体は良い物だから、気持ちを切り替えよう。
後は、山羊と鳥か。
どんな感じなんだろう?
うーん。狩りで話を膨らませるのは、難しい。




