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第七十一話 キノコ狩り

キノコ狩りです。

昼食も終わり、探索開始だ。

風魔法で確認したが、21階層から下は、隠し部屋は無い。壁に触れて分析もしたので、間違いない。

但し、罠が結構ある。俺なら罠自体を破壊できるので、今回は、わざと罠を作動させ、破壊する。

これは、ダンジョンが修復のために魔素を消費するからだ。俺が発生させた魔素は取り込まれてるので、魔素を消費させる必要があるから。

21階層は、それほど広くは無い。他の階と同じ程度だ。部屋数も多くない。

全部回る必要があるので、面倒ではあるが仕方がない。

俺が原因だしね。


根田 「落とし穴です。わざと作動させます。」


見えずらいが、床に凹んだ箇所がある。見習いがメモをしている。この世界のダンジョンの罠の位置は、変化しないそうだ。

変化する形だと魔素を余計に消費するから、ダンジョンが成長しないからだそう。

罠を作動させると自分達のいる場所も含んで、結構長く穴が開いた。俺の創ったブーツは、空中停止機能があるので、落ちない。飛行は出来ないけどね。


根田 「上の階と違って悪質です。魔素を消費させるため、罠を破壊します。」


そう言って、落とし穴に向かって、軽くパンチを飛ばす。落ちると串刺しになる落とし穴だが、粉々に壊れた。

壊れた直後に床が元に戻った。もう一度作動させるが、起動しない。

見習い達が、俺に注目している。派手にやり過ぎたか?

仕方ない。ボケておくか。


根田 「何ですか?私は、そんな風に注目されるほど色男じゃないですよ。あ、お尻でも破けましたか?それなら、恥ずかしいので見ないで下さい!」


そう言って、服を確認するふりをする。神器だから破けないし。


光華 「太郎様、お尻は破けてません。服は大丈夫ですよ。」


黒乃 「そうそう。太郎様は、男前だから注目される。特に股間が。」


こらこら、見習いの前で破廉恥ですよ!


根田 「黒乃さん何言ってるんですか!破廉恥ですよ。」


玉樹 「太郎様、恥ずかしいなら草木魔法で隠しますよ。それ!」


止めてよ!股間がイチジクの葉で隠された。


根田 「勘弁してくださいよ。次に行きましょう。」


竜 「太郎様、見習い達は、装備で落ちないのと罠を簡単に破壊したのに驚いているんですよ。」


そうだろうけど、一応地上の管理者の資格あるって説明したじゃんか。

見習い達を見ると頷いている。

まあ、それはいいよ。


根田 「おっさんですけど、一応大精霊の上司なので、この程度は出来ますよ。安心して進みましょう。自分達で来るときに困らないよう情報を確認して貰ってるだけですから。」


こんな感じで、探索していったけど他には、デカい石が転がって来るとか壁や天井などから火が吹くとか串ざしにするような槍が出てくるとか矢が飛んでくるとかあったけど、全部破壊したよ。

罠はそんな感じだけど、出てきた魔物の話をしよう。



◇◆◇◆◇◆



罠を破壊しながら探索すると魔物が出てきた。

やはり、俺が妄想した魔物が具現化している。鑑定したら、攻撃内容とか強さも俺が考えた内容だ。と言うことは、必ずドロップするな。


根田 「皆さん、やはり新種の魔物です。しかも私が妄想した魔物です。かなり強いです。2級の魔物ですが、1級に近いです。観察できるように動きを止めます。」


風魔法の障壁で動けなくした。こいつらは、厄介だからな。

皆で魔物に近づく。


根田 「見た目は滑稽ですが、危険な攻撃をします。皆さんは、私が創った装備をしていますので大丈夫ですが、こいつらは胞子を飛ばして寄生します。寄生されると水分と魔力を奪われ必ず死にます。」


出てきた魔物は、キノコの魔物だ。胞子を飛ばして寄生する。


根田 「物理的な攻撃をされた場合も危険です。キノコを石礫(いしつぶて)のように飛ばしてきます。強度は鉄の塊と変わりません。速度も速いです。頭突きもしてきます。こいつらは魔石や核がありません。見つけたら、胞子を吸い込まないように風魔法の障壁か水魔法で霧の障壁を張ってください。近づかないで遠距離攻撃です。キノコなので火に弱いです。水魔法で凍らせても良いですが、風魔法で切り刻むのは止めてください。分裂して増えます。土魔法で壁を造って潰しても倒せますが、魔力消費が大きいので、速さに対応するため、光魔法に火魔法を乗せるイメージで当てます。丁度、火矢を当てるイメージで飛ばします。当たったら、油が掛けてあるように一気に燃えるイメージをすると効果的です。」


この世界の魔物でスライムの一部は、切られると分裂するタイプがいるそうなので、見習い達も頷いている。あ、障壁魔法だが、光魔法の障壁は、使える者が限られるが、他の属性の障壁魔法は比較的使える者が多い。光魔法の障壁は結界の一種で、適性が無いと使えない。魔道具で説明したけど、攻撃を弾き返すものだ。後、闇魔法の障壁は、攻撃などを取り込んで魔素還元する特殊なものだ。これも一部の者しか使えない。草木魔法には障壁は無い。四属性の障壁は、攻撃魔法の延長になる。土の障壁は、砂を纏うもので、魔力消費が大きい。物理攻撃を無効にするけどね。水の障壁は、攻撃を水流で受け流すものだ。霧を纏う時は、水分で封じ込めるものだけどね。冷却効果があるので、火の攻撃を無効化する。風の障壁は、風で吹き飛ばすものだ。防御力は高くはないが、胞子を防ぐのには向いている。毒ガスを防ぐとかもね。適性が高ければ、空気を身に纏って水中に入って作業とかもできるけど。それは、魔力消費が大きい。俺が魔物に使ってるのは、空気を圧縮して動けなくしている。火の障壁は、火の壁を作り出すものだから、防御と言うより攻撃用だ。攻撃対象を火の壁で囲って逃げれなくするものだ。自分に使用したら火傷したり、ヘタすると死ぬ。それと光魔法の攻撃だけど、SFの光線銃みたいなものだ。貫通力がある。アンデットは光魔法の浄化か回復魔法で倒せる。水とかを綺麗にする浄化は、回復魔法の浄化だ。魔法の種類が違うので、ややこしいけどね。話がそれたな。


根田 「じゃあ、倒します。」


風魔法で動けないまま、火魔法で焼いて倒す。キノコを焼いたときの美味しそうな匂いがする。

出てきたのは、キノコの着ぐるみ型の魔物だ。ヤマブシタケの魔物。そいつらが5体。

ドロップしたのは、50cm四方の竹籠にヤマブシタケが満杯で入っていた。


根田 「いい食材が手に入りました。このきのこは、汁物で美味いですよ。出汁も出ますし、汁をよく吸いますから。天ぷらも合いますよ。」


他に出てきた魔物だが、全部着ぐるみ型のキノコだ。

出てきたのは、こんな感じ。今回は、攻撃パターンを見せる為、結界を張って様子を見てから倒している。


ヤナギマツタケ(2級) マツタケの名は付いてるが、なめこに近いやつ。キノコを飛ばす攻撃がメインだ。炊き込みご飯が合いそう。


ホンシメジ(2級) ”香りマツタケ、味シメジ”だ。走ってきて頭突きしてきた。美味しいやつ。


ハナビラタケ(2級) 見た目はしわの寄った細かなちりめん状のやつ。胞子を飛ばす攻撃がメイン。炒め物かな。スープも良いな。


ハクレイタケ(2級) アワビタケだ。頭突きと胞子攻撃。中華の出番だ。


タモギタケ(2級) 北海道とかで食われてる黄色いやつ。キノコを飛ばす攻撃。汁物かな。


マイタケ(2級) ご存知舞茸だ。胞子を飛ばす攻撃。炒め物、鍋、天ぷら、美味そうだ。


ブナシメジ(2級) 良く売ってるやつ。キノコを飛ばす攻撃。


ヒラタケ(2級) 胞子を飛ばす攻撃とキノコを飛ばす攻撃。炒め物が良いかな。


ナメコ(2級) ぬめりのあるやつ。こいつは他のと違って、ぬめりを飛ばしてきた。このぬめり強力な酸だ。倒した後の食材は、普通だ。


ツクリタケ(2級) マッシュルームだ。キノコを飛ばす攻撃。美味そうだ。


シイタケ(2級) ご存知シイタケだ。頭突きと胞子を飛ばす攻撃。


キクラゲ(2級) キクラゲだ。胞子を飛ばす攻撃。


エリンギ(2級) エリンギだ。胞子を飛ばす攻撃と頭突き。


エノキ(2級) エノキだ。キノコを飛ばす攻撃。


こいつらは新種の魔物だが、俺が考えたやつなので、種別は魔物菌(着ぐるみ種)だ。俺の妄想が反映されてた。結構いたので、食材が大量にある。

この階の最後の部屋に来たが、キノコの階層だとすると1級が出るだろう。

嫌だなぁ。皆に白い目で見られそう。

まあ、仕方がない。


根田 「ここが、この階最後です。階層ボスが出ると思います。かなり強力で、不快感をもよおすと思います。」


そう言って、部屋に入った。

中にいたのは六体。嫌な予感的中だ。

見習いと師匠さん、精霊と竜が魔物を見て、顔をしかめた後、俺を何とも言えない顔で見た。

分かってるよ。俺も嫌だよ。説明したじゃんか。


根田 「障壁で動きは止めました。ここにいるのは、全部1級です。」


光華 「太郎様、あれは何ですか?」


光華さんが魔物を指さす。


根田 「手前にいるのが、タイツ種です。こいつらは、体当たり、胞子を飛ばす攻撃、股間と頭のキノコから乳液を飛ばす攻撃をしてきます。乳液は速乾性で固まるので、かかると動きが封じられます。しかも臭いです。奥にいるのが、ストリーキング種です。タイツ種の攻撃に加え、キノコを飛ばす攻撃をしてきます。触るとカエンタケのように炎症が起きます。威力は強力なので触らないで下さい。」


タイツ種は、全身タイツに頭がキノコの被り物、股間にスッポンタケが生えている。頭のキノコの被り物と股間のスッポンタケからチチタケのような乳液を飛ばしてくる。

ストリーキング種は、筋肉ムキムキの体で裸だ。ただし、股間は男根の代わりにスッポンタケだ。頭がキノコの被り物は変わらない。

聖獣の雄のデザインも嫌だが、まさか、俺が考えた嫌な魔物が具現化するとは思わなかった。


黒乃 「太郎様、人族でも倒せるの?」


それは大丈夫。条件があるけど。


根田 「倒せます。ただし、条件があります。こいつらは速いので、光魔法と火魔法を併用するのは勿論ですが、股間のスッポンタケが弱点です。ここを射抜けば、一瞬で燃え尽きます。」


見習いと師匠さんに止めやらせるか。レベル上げて貰うのも良いだろう。迷惑かけたし。


玉樹 「人族が複数の魔法使うのは、難しいですよ。」


竜 「そうですよ。しかもこの魔物、速いんですよね?」


そうなんだよね。でもこの階で出たマジックアイテムは、風の障壁で胞子を吸い込まないようにするスカーフ(10枚)と霧の障壁を張るバンダナ(10枚)も出たし、何とかなると思う。


根田 「この階で出たマジックアイテムを装備すれば、何とかなると思います。光魔法でも高温の熱を持つ光をイメージすれば大丈夫です。丁度、聖竜王のブレスみたいにね。風魔法の適性が高ければ雷を放っても良いですけど。私が発生させた魔素の分は間引きますので、魔物の数も減るでしょうし。見習いと師匠さんが、止めを刺してください。レベル上がると思います。ご迷惑をかけたお詫びです。」


光龍のブレスは、レーザービームみたいな感じだが、プラズマを纏ってる。光魔法を同じ感じで撃つことは可能だ。これなら魔法は、一種類だ。魔力消費も多少多い程度だ。人族が使うなら威力はかなり落ちるけどキノコの魔物を倒すには十分だ。神殿の者は、竜にブレス見せて貰ったからね。それと雷を攻撃に使うのは、この世界では風魔法に含まれる。ただし、使用には風魔法の高い適性が必要になる。魔力消費も大きい。

止めさすのを見習いが遠慮している。


根田 「大丈夫ですよ。私と従者は、レベル限界値ですので、倒しても変わりませんから。」


そう言うと見習いと師匠さんが、魔物の股間を打ち抜いた。一体残ったのは、俺が始末した。

倒した魔物は、こんな感じだ。


タイツ種


ジロールタケ(1級) 和名はアンズタケ。フランス料理には欠かせないやつ。


モリーユタケ(1級) アミガサタケだ。欧米では高級食材。


クロラッパタケ(1級) 名前が”死者のトランペット”の意味があるキノコだ。高級キノコで勿論食用だ。


ストリーキング種


マツタケ(1級) ご存知高級キノコ。


ポルチーニタケ(1級) 欧州ではキノコの王様かな?フランスだと呼び方変わるんだっけ。”ポルチーニ”はイタリア語。


トリュフ(1級) 今回は黒トリュフだった。


全部1m四方の箱に満杯で入っていた。宝箱も出た。


根田 「高級キノコです。やりましたね。宝箱が出ました。鑑定します。開けると1本矢が前に飛んできます。正面に飛ぶので、横から開ければ大丈夫です。」


そう言ったら、俺に開けてくれって、皆が言う。

別にいいけど。


根田 「じゃあ開けますね。私には攻撃効かないので、そのまま開けます。」


正面から開けた。皆笑ってる。

だって本当に効かないし。

矢は当たらずに、障壁ではじかれて落ちた。


根田 「おっ、良いものが入ってますよ。時間停止機能付きマジックバッグ特大です。3つ入ってました。私がいなくても、これで食材が傷まずに運べますよ。」


そう言うと皆嬉しそうだ。

22階層へ降りたら、21階同様セーフエリアだ。

夕食にして、休んでもらう。良い時間だし。

そう言えば、見習い達のレベル急激に上がったな。ステータス的には、もうキノコ倒せるよ。

後、20階層の隠し部屋へは、幻覚ナイフが無いと入れないように設定した。現状は危険すぎるから。まあ、パーティで一つあれば大丈夫だけど。幻影の階段登るには、工夫がいると思うけどね。幻覚ナイフの使い方は、神殿の者以外には教えるつもりないから、神殿が冒険者ギルドに教えなければ、自分で考えることになる。このダンジョンは神殿直轄地のものだからな。冒険者ギルドが管理はしてるけどね。冒険者ギルドは管理する代わりに、ドロップアイテムなどの優先購入権を持ってるから。話がそれたけど、設定は、幻覚ナイフが無いと入口の幻影で、はじかれるようにした。このことは、皆に説明してある。幻覚ナイフも元々レアアイテムだ。本来は稀にしか出ない。レベルが高くなれば”運”が高くなるので、入手もできるだろうけど。今回5本入手出来てるのは、縁起神の俺が一緒だから特別だ。あ、神や精霊、聖獣は制限無いよ。地上の管理上立入る必要あるから。

地上への介入は良くないが、今回は俺の責任だから、仕方ない。

話がそれたけど、22階層の魔物は、たぶんあれだ。

また白い目で見られるのか。気が重いぜ。

そんな感じで夜は更けていった。

毒キノコは出てこない代わりに、嫌な見た目のキノコが出ました。

根田さんは白い目で見られましたが、料理すれば評価は変わります。

ゲットしたのは、高級食材ですから。

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