第六十八話 呪いのアイテム
呪いのアイテムを作ります。
短いです。
イケメン地獄の男祭りという、トラウマ恐怖体験から限定神域空間に籠もっている根田であったが、力が上手く加減できずにダンジョンを破壊しないように武器を作っておいた方が良いのではないかと思い、作ることにした。
勾玉で力が制限されたので、それをヒントに一撃で対象を倒す程度の力しか出力しない付与魔法を与えた武器を作ることにした。
根田 「魔法では無くて、体術で戦う方が良い場合ありそうだしな。ダンジョンの魔物相手に気を使う必要は無いけど、俺の場合、ダンジョン自体を破壊しかねないからな。」
力を制限する武器など、はっきり言って呪いのアイテムでしかないが、見習いの訓練なので戦闘や探索は、見習いがやることになる為、根田にとって必要な物なのだ。
根田 「どうするかな?普通の武器だと参考にするから、貸してくれとか言われそうだし。武器に思われない物がいいよな。」
最初に考えたのは、ハリセンである。しかし、まだ厚紙が存在しないこの世界では、不味いと考えた根田は、妙なものを使うことにした。
根田 「どうせ俺の職業は、”大神官と錬金術師”よりも”料理人”と思われているのだから、戦闘専門の中華鍋とお玉にしよう!普通の鍋と区別できるようにしておくか。これも指輪型魔道具にしよう。」
そう言って創生したのは、広東鍋とお玉である。素材は魔蟲鋼を使っている。さらに黒と黄色のトラ模様にした。
断っておくが、根田は野球ファンでは無い。日本でサラリーマン時代に、トラテープを使っていたので、目立つようにしただけである。
根田 「ヒヒイロカネでも創生すればよかったかな?まあ、魔蟲鋼あまってるし、いいか。」
見習い達用にマッピング用で、わら半紙とクリップボードの代わりに紙を挟める様切り込みを入れた板と筆記具を創生しておく。筆記具は炭を圧縮して麻紐を巻いてみた。
鉛筆とかでもいいけど、地上の者が発明するべきだと思ってさ。
あ、ファンタジー金属もあるって言われて、見せて貰ったから分かるんだけど、ミスリルとかファンタジー金属って淡く光ってるんだよね。魔蟲鋼は違うけどさ。
やたらと重かったり、軽かったり、魔力に反応して変形したりさ、妙な性質がある。
興味が無いので、そんなものがある程度にしか思ってない。だって、俺は縁起神だから鉱物担当じゃないし。
こんなこと言うと土屋さんとか美土さんに怒られそうだけどさ。
いつもと違って、根田は限定神域空間にいるので、悪口などを言ってもばれないのだ。
ダンジョンへ潜る準備も終わり、精霊達も女性に戻っているので、根田が限定神域空間を解除して出てきた。
トラウマ恐怖体験後の為、挙動不審ではあるが。
根田 「お早うございます。昨夜は、ダンジョンで必要なものを準備していたので、外の様子を気にしていませんでしたが、問題はありますか?」
光華 「ありますよ。ダンジョンへ行く前には、熱い一夜を過ごすのはお約束なのに、太郎様、限定神域空間に隠れましたもん!」
朝一から文句言われた。仕方ないじゃん。昨日の状況ではさ。
黒乃 「太郎様、お早う。昨日はごめんね。最初は女でするって約束だったのにね。」
そんな約束してない!記憶を改ざんしないように!
根田 「必要な物が準備できていなかったんですよ。昨夜、気付いたので創っていたんです。それと黒乃さん、そんな約束してませんよ!」
”藻埜随喜”を処理した時の約束は、性欲が得られて興奮できるようになったらってことだし。
大体、俺はノーマルなんだ!
玉樹 「太郎様、お早うございます。問題は特にないです。作り置きの料理以外に何か必要ですか?」
根田 「見習い達がマッピングするのに、一応、筆記用具を創りました。後は、力を制限する武器になる物を。」
竜 「筆記用具は持ってるのでは?力を制限する武器って、太郎様、武器使うんですか?」
根田 「筆記用具は、こんな感じのを創ったんです。必要なければ、いらないって言うでしょうし。武器は、これです。武器というより呪いのアイテムですけど。」
筆記用具と広東鍋を見せた。
皆が微妙な顔をしている。
光華 「筆記用具は良いですが、中華鍋じゃないですか。」
黒乃 「中華鍋は武器じゃない!」
玉樹 「魔法で良いのでは?」
竜 「何故、鍋なんですか?」
当然の反応だね。説明するか。
根田 「普通の武器だと貸してくれとか言われそうですし、私は、本来の職業より料理人と思われてますから。この鍋は武器として創ってますから、問題無いです。」
説明しても微妙な顔してるけど、朝食の時間だ。
朝飯作らないと。
食堂へ移動した。
◇◆◇◆◇◆
見習い達に筆記用具を渡したら、喜んでいたよ。
食堂行ったら、顕現した時に治療した義足だった神官殿がいたよ。話を聞いたら、ダンジョンに魔物が増えているそうだ。
時期を聞いたら、俺が原因かもしれない。
精霊達と念話で相談した。
根田 『時期的に授けて貰った武器を確認した時からですよね?』
光華 『ダンジョンが魔素を吸収したのかもしれません。』
黒乃 『あの時の魔素は、拡散して薄めたけど、ダンジョンは、周囲の魔素を吸収する性質あるから。』
玉樹 『可能性が高いです。確か、ここは中級でしたが、上級になってるかもしれません。』
竜 『潜ってみて、確認する方が良いですね。下層は我々が対応しましょう。太郎様の発生させた魔素だと、新種の魔物が生まれた可能性もあります。』
俺は、高天原の神族だからな。新種が生まれてる可能性は高い。上級神官に説明しておこう。
根田 「神官殿、お話があります。」
真面目な顔をして説明だ。俺が原因なら対応しないと。
義足だった神官と師匠さんにのみ聞こえるようにして、上級ダンジョンになってる可能性と魔素を発生させたことを説明した。
根田 「今は力を制限していますので、ダンジョンへ行って確認する必要がありますが、下層の対応は、私がやりましょう。原因が私のようですし。」
ソコトラ 「わかりました。冒険者ギルドへは、確認後に説明しましょう。」
義足だった神官 「どのようになってるか不明ですから、その方が良いですね。根田様は、異世界から来ていますので、新種の魔物が生まれる可能性は、あると思います。新種が生まれても問題は無いでしょう。現状でも変異種は生まれますので、変に思われないでしょうから。」
話がまとまったので、ダンジョンへ。
ダンジョンは、冒険者ギルドの管理になっている。入場の手続きをして潜ることになる。
中級ダンジョンなので、4級と3級が練習兼小遣い稼ぎで入る感じだそう。
ここのダンジョンは、高価な品は、それほど出ないが、魔石などは比較的ドロップされるそうだ。狩りをするよりは、探す手間が無いので日銭稼ぎで潜る者が多いそう。
ダンジョンを確認しよう。地中探査だ。
…不味いな。上級ダンジョンになってる。二十階層までは、見識さんに確認したら変化していないようだが、階層が増えてやがる。
影響を抑える為、力を制限してるから、ダンジョン内部の詳細までは不明だが、二十階層より増えたのは、分かる。一応、増えた階層への行き方は、確認したが。
万年青にも自分が対応することを説明しておいた。
師匠さんに言っておかないと。
根田 「師匠さん。やはり上級になっています。今まであった、二十階層までは、変化していません。それに、二十一階層から先へ行くには、隠し部屋へ行かないと降りれません。私の力の影響ですので、一度、私が行かないと地上の者は、降りれないようになっています。これなら訓練しながら降りても大丈夫です。」
魔素の元になった神力が、高天原の神族の物だから、自分が一度行かないと、こちらの世界の者は、立ち入れないようになっている。このせいで、精霊達も分からなかったんだな。
万年青へは、地上の情報は自動で送られるから、分かるけど。
ソコトラ 「わかりました。では、二十階層までは、私と弟子たちで対応します。」
そう言って、ダンジョンへ潜っていった。
見聞だけでは無くて、こんな状況になるとはね。イベントが起きないとか言ったの影響あるのかな?
まあ、いいや。見習い達を守りつつ確認しないとね。
ダンジョンどんな感じなんだ?
俺のせいで魔物増えてるみたいだし、間引かないとね。
責任あるしさ。
参ったな。
上級ダンジョンになってました。
どんな魔物が出てくるのでしょう?
まだ考えていませんが、ネタにするつもりです。




