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鉱山へ潜入!

「そうとなれば緊急ミッションだね。アタシは火山に関して調べておく」

「私は火山であった場合を想定して避難地域や山火事を防ぐ方法を作成しておこう」

「じゃあ俺たちは早速ボブゴブリンたちの言ってたところに明日行ってみよう」


 そして翌日。僕とジャンさんは親分たちの案内で、

例の鉱山へと足を向けた。近付くにつれ生えている

草木が変わってきている気がする。

ハイビスカスなどのハワイアン系の植物や、

ヤシやフェニックスが徐々に増えてきた。

ひょっとするとサトウキビやパイナップルも

あるのかもしれないと、辺りを見回しながら進む。


「親分たちはこの辺りで」


 山の中腹に入り口のような穴が複数開いているのが見えると、

ジャンさんは親分たちにそう告げる。


「今回は偵察のようなものだから、皆は先に帰ってて」


 僕もジャンさんに続いて親分たちに言った。

親分たちは名残惜しそうにその場を少しずつ後にする。

今回は相手がどんな程度なのか僕たちが実際に

肌で感じるためのものだ。いざとなったら最速で撤退する。

親分たちが一緒ではまだ信頼を得ていないので

今はそれが出来ない。少人数とは言え犠牲になると

分かっていて連れてはいけない。


「慎重に進もう。爬虫類は気配を感じると素早く逃げるからな」

「はい。この場合増援を呼ばれますね」

「ああ。ボブゴブリンと一緒に居た人間というのも気になる」


 ボブゴブリンたちを追い払ったという人。

どんな人なのか、少し楽しみでもある。

 僕たちはそのまま山の麓まで辿り着き、

警戒しながら山道を上がっていく。

今の所危険な感じはしない。

立ち止まり山に背を預けて辺りを見回したけど、

村らしいものも見当たらない。

と言う事は中か……。少しずつ慎重に坂道を登って行く。

やがて遠くから見えた入り口に着いたけど、

特に門兵は居ない。どういう事なのか。

火打石を持って来てあるので、道中で拾った木の枝に

火をつけて中に入る。

 以前ボブゴブリンたちが使っていたと言う事で、

坑道は整備されていた。更に新しい部分もあり、

補強されているように見える。

少し進むと下りになっていき、所々穴が開いていた。

小部屋のようになっていて道具が置いてある。

この洞窟を根城としているのは間違いない。

僕たちが進んでいる道の奥から生暖かい風が吹いてくる。

ひょっとすると最下層にはマグマがあるかもしれない。


「康紀」


 やがて道の奥が明るくなっているのが見える。

どうやら先は少し開けた場所になっているようだ。

僕とジャンさんは左右の壁に背を付け、

中を窺う。するとそこには小屋のようなものが

いくつも建てられるような広い空間が広がっていた。

更に地面から水蒸気のようなものが上がっていた。

ただ人の気配が無いのが気になる。


「どうする?」


 ジャンさんに問われ考える。

正直彼らの正体を見極めるなら外で待ち伏せた方が良い。

確実に視認して様子を見る。何より彼らを全滅させることが

僕たちの目的じゃない。……ただこの下の山の状態を調べたくもあるし……。


「いや、撤退しましょう」

「迷ったな」

「いえ、欲が出たので行くのは正解じゃないと。今すぐ撤退を……」


 ジャンさんは直ぐに頷いてくれた。

欲をかいて碌な事は無い。

急いで外へ向かう僕たちの前方からお決まりのように足音が

複数聞こえてくる。


「ジャンさん」


 僕は近くの小部屋に入る。

ジャンさんも続いて入り、息を殺して通り過ぎるのを待つ。

二足歩行で歩いている蜥蜴。その体には簡素な鎧を身に着け、

斧や槍、剣を携えていた。僕は通り過ぎるそれらの人数を

数えながら、気配を消して通り過ぎるのを待つ。


「ふぅ……」


 蜥蜴兵士が通り過ぎ、少し間が開いた後に

黒いローブを着て頭からフードを被る人物が、

僕たちの部屋の目の前で止まって一息吐いた。

ジャンさんは僕を見ている。僕の判断は……。


「ふん……」


 黒ローブは天井を見上げ鼻で笑うと通り過ぎて行った。

暫く僕とジャンさんは息を殺して待ち、安全と判断して一息吐いた。


「良いのか?」

「良いんです。倒すのが目的じゃないですから」


 何故か迷いなく僕は黒ローブに手を出さないと判断した。

何か勘が働いたとしか言い様が無い。

手を出したら危なかった。



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