第94話 三層
第一層。
第二層。
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「思ったより余裕だね?」
リナが言った。
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ゴブリン。
コボルト。
オーク。
オークソルジャー。
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確かに強い。
だが。
今のフォーチュンスターなら、
問題になる相手ではなかった。
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「強撃改」
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ドゴォッ!!
オークソルジャー撃破。
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「ウィンド!」
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リナの風が敵を壁へ叩きつける。
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レナの矢。
バルトのスマッシュ。
リリスのファイアー。
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連携もかなり安定していた。
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「王都ダンジョンってこんな感じ?」
リリスが少し首を傾げる。
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だが。
近くを通った別パーティが笑う。
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「二層までは観光だぞ」
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「三層から別物」
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空気が少し変わった。
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そして。
フォーチュンスターは、
第三層へ降りる。
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空気が違う。
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湿度。
静けさ。
重い圧。
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「……暗いな」
バルトが呟く。
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ランタンの光が、
妙に小さく感じた。
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その時。
セイルが止まる。
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「来る」
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直後。
影が動いた。
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速い。
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ガギィンッ!!
バルトが斧で受け止める。
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「っ!?」
重い。
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そこにいた。
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緑色の鱗。
人型。
剣と盾。
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「リザードマン……!」
レナが目を細める。
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しかも一体ではない。
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左右通路。
さらに二体。
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「囲んでる!?」
リリスが驚く。
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今までの魔物と違う。
動きが明らかに連携していた。
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その瞬間。
右側リザードマン。
後衛へ走る。
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「っ!」
レナが反応する。
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だが。
その前に。
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「挑発!!」
バルトが叫んだ。
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一瞬。
空気が揺れる。
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リザードマンの視線が止まった。
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「……お?」
バルト自身が驚く。
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次の瞬間。
三体同時に、
バルトへ向き直った。
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「効いた!?」
リナが叫ぶ。
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「来い!!」
バルトが前へ出る。
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ガギィィン!!
連続攻撃。
重い。
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だが。
止める。
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「これだろぉ!!」
バルトが笑った。
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セイルが即座に動く。
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「アイスランス!」
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ドシュゥゥッ!!
氷槍。
リザードマン肩貫通。
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だが。
即死しない。
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「硬っ!?」
リリスが驚く。
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「王都基準ってこと!」
レナが矢を放つ。
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ヒュンッ!!
目へ直撃。
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ようやく一体撃破。
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だが。
その時。
奥通路。
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ズシン。
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ズシン。
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重い音。
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全員が止まる。
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そして。
見えた。
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巨大な影。
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岩のような鱗。
巨大四足。
太い尻尾。
黄色い瞳。
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「……嘘だろ」
バルトが呟く。
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リザードマン達が、
その影を避けるように下がっていく。
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つまり。
格が違う。
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レナの顔色が変わる。
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「アースドラゴン……!」
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空気が凍った。
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巨大な地竜が、
ゆっくりこちらを見下ろしていた。




