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第90話 王都冒険者ギルド

翌朝。


銀灯亭。



「それでは私は商会へ向かいます!!」


朝からボルトンは元気だった。



「市場調査!!」


「販路確認!!」


「海産物価格調整!!」


「忙しいです!!」



「楽しそうね」


レナが少し呆れる。



「商売人ですから!!」


誇らしそうだった。



その後。


ボルトンは大量の書類を抱えて去っていく。



「……いなくなると静かだな」


バルトが呟いた。



「ちょっと分かる」


リリスも頷く。



リナは笑った。


「もう半分パーティだよね」



セイルも少しだけ思った。


否定できない。



そして。


フォーチュンスターは、

王都冒険者ギルドへ向かう。



王都中央区。


巨大建物。


人の流れ。


冒険者達。



ラグナスのギルドとは、

規模が違った。



「でっか……」


リリスが見上げる。



中へ入る。


ざわめき。


金属音。


依頼掲示板。


大量の冒険者。



その中には、

明らかに強そうな者も多い。



「空気違うな」


バルトが小さく言う。



「王都だからね」


レナは冷静だった。



受付へ向かう。


そこには、

綺麗な女性が立っていた。



「次の方」


落ち着いた声。


事務的。



セイル達を見る。


だが。


特に反応はない。



「ご用件は?」



「情報収集したくて」


レナが答える。



女性は頷く。



「王都冒険者ギルド受付、

セリナです」


名前だけ名乗った。



「現在、

王都周辺依頼はこちらになります」


資料を並べる。


手際がかなり良い。



「あと、

ダンジョン関連ならこちらですね」


別資料。



リナが反応する。


「ダンジョン!」



セリナは淡々と続ける。



「中央ダンジョン」


「王都冒険者の主戦場です」



「浅層ならCランクでも探索可能」


「ただし中層以降はBランク推奨になります」



セイルが資料を見る。



素材。


魔石。


階層。


かなり細かい。



その時。


別資料へ視線が止まる。



「……スキルブック店?」


セイルが小さく呟く。



セリナが頷く。



「西区です」


「王都は流通量が多いので」



「地方では見ない物もありますよ」



その瞬間。


バルトが反応した。



「挑発あるか!?」


食いつきが早かった。



セリナは少しだけ考える。



「あります」



「ただ、

人気なので高額ですね」



「ですよねー……」


バルトが遠い目をした。



リナが笑う。


「そんな欲しいんだ」



「欲しいわ」


即答だった。



セリナはさらに続ける。



「あと、

中央ダンジョン探索なら、

光源は準備した方がいいですね」



「松明だと戦闘時に邪魔になりますので」


かなり実用的だった。



レナが頷く。


「確かに」



リリスが少しワクワクした顔になる。


「王都ダンジョンかぁ……」



セイルは資料を見る。



未知のダンジョン。


未知の素材。


未知のスキル。



王都へ来た実感が、

少しずつ強くなっていった。

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