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スキルレシピ 〜最弱スキルで最強を再現する〜  作者: 榊紅丸
第一章 ラグナス編 完
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第79話 旅立ち

早朝。


ラグナス東門。


まだ空気は冷たかった。



大型荷馬車。


積み込まれた木箱。


商会員達。


そして——


異常にテンションの高い男。



「王都です!!」


「ついに王都です!!」


「私の時代が始まります!!」


ボルトンだった。


朝からうるさい。



「始まる前に疲れる……」


リナが小声で呟く。



レナが荷物確認をしている。


「保存食良し」


「予備矢良し」


「薬品良し」


かなり慣れていた。



その横。


リリスが新しいローブを整える。


少し嬉しそうだった。



「王都ってどんな所なんだろ」


「人は多いでしょうね」


レナが答える。



バルトは大盾を背負い直していた。


相変わらず存在感が凄い。


門兵が二度見している。



「その角、

ほんと必要だった?」


レナが聞く。



「……もういいだろ」


若干諦めていた。



その時。


後ろから声。



「準備できたか」


ローガンだった。



全員が少し姿勢を正す。



ローガンは、

フォーチュンスターを見る。


一人ずつ。


静かに。



「二層攻略」


「レイド参加」


「Cランク昇格」


「よくやった」


短い。


でも。


ちゃんと認める声だった。



リナが少し嬉しそうに笑う。



ローガンは続ける。


「だが王都は違う」


「強ぇ奴も多い」


「面倒も多い」


かなり現実的だった。



「調子乗るな」


「でも、

下向く必要もねぇ」


その言葉に。


セイルが静かに頷いた。



その時。


別方向から大きな声。



「あんたたち!!」


ガンドとベルナだった。



「これ持ってけ」


ガンドが袋を投げる。


中には整備道具。


予備金具。


魔鋼補修材。



「壊して帰ってくるなよ」


「壊れたらまた来ればいいよ」


ベルナが笑う。



リリスが少し嬉しそうに頭を下げる。


「ありがとうございます」



バルトも小さく頭を下げた。


「……世話になった」



ガンドがニヤッと笑う。


「王都行って、

その鎧自慢してもいいぞ」



「自慢してほしいのね」


リナが即答した。



少し笑いが起きる。


いつもの空気。



その時。


門がゆっくり開き始める。


ギギギギ……


外。


街道。


その先。


王都へ続く道。



静かになる。


ほんの少しだけ。



セイルが前を見る。



ラグナス。


ここで、

仲間が出来た。



戦った。


負けそうになった。


強くなった。



一人じゃ届かなかった場所へ、

辿り着けるようになった。



そして今。


隣には仲間がいる。



リナ。


レナ。


リリス。


バルト。



フォーチュンスター。


五人。



リナが笑う。


「じゃ、

行こっか!」



バルトが盾を背負い直す。


「王都か……」



リリスは少しワクワクした顔。


レナは冷静に周囲確認。


ボルトンだけ異様にうるさい。



その中で。


セイルは少しだけ笑った。



「——出発」


荷馬車が動き出す。


朝日が差し込む。



ラグナスを背に。


フォーチュンスターは、

王都への旅を始めた。



第一章 ラグナス編 完

第一章あとがき


ここまで読んでいただき、

本当にありがとうございます!


ラグナス編、

これにて完結となります。


最初はセイル一人から始まった物語でしたが、

気づけば仲間が増え、

フォーチュンスターというパーティになりました。


リナ、レナ、リリス、バルト。


かなり賑やかなメンバーになった気がします(笑)


特にバルト加入後から、

戦闘の安定感が一気に増えました。

重装タンクってやっぱりロマンですね。


そしてリリス加入で、

パーティの空気がさらに騒がしくなりました(笑)


作者的にも、

この五人の掛け合いを書いていてかなり楽しかったです。


また、

レイド編や魔鋼鉱脈編など、

当初予定よりかなり広がった章でもありました。


ですがその分、

「仲間と強くなっていく物語」

としては、

かなり好きな形になったと思っています。


次章は王都編。


新しい街、

新しい冒険者、

新しいスキル、

そしてさらに強い敵も登場予定です。


セイル達がどこまで強くなれるのか、

これからも楽しんでもらえたら嬉しいです。


改めて、

ここまで読んでくださりありがとうございました!


それでは、

第二章 王都編でお会いしましょう!

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