第75話 Cランク試験
ラグナス冒険者ギルド。
朝。
掲示板前。
フォーチュンスターは、
妙に視線を集めていた。
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理由は簡単。
全員知っているからだ。
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オークキングレイド。
魔鋼鉱脈。
二層攻略。
最近の話題、
だいたいフォーチュンスターだった。
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なのに。
まだDランク。
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「いや絶対おかしいだろ」
後ろで誰かが呟く。
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「今日試験らしいぞ」
「マジか」
ざわついていた。
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その時。
ギルド奥からローガンが出てくる。
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「来たか」
セイル達を見る。
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「Cランク昇格試験、
始めるぞ」
リナが少し緊張した顔になる。
「なんか急に実感出てきた……」
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レナは冷静。
「今更落ちたら逆に恥ずかしいわ」
かなり正論だった。
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その横で。
バルトが腕を鳴らす。
「模擬戦あるならやりたい」
やる気だった。
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リリスは少し苦笑する。
「戦闘好きだよねぇ……」
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ローガンが歩きながら説明する。
「試験内容は三つ」
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「筆記」
「実技」
「連携確認」
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リナが止まる。
「筆記あるの!?」
ローガンが即答する。
「ある」
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「聞いてない!!」
ギルド内で笑いが起きた。
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レナが呆れる。
「常識問題でしょ」
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「それが怖いんだってぇ!」
完全にリナだけ騒いでいた。
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数十分後。
筆記終了。
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「終わった……」
リナが机へ突っ伏す。
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「どうだった?」
リリスが聞く。
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「ポーションの適正保存温度とか知らないよ……」
「冒険者としては知っときなさい」
レナが冷静だった。
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その横。
セイルは普通。
バルトは眉を寄せていた。
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「なんで魔物生態まで出んだよ……」
「討伐するからでしょ」
レナが正論を刺す。
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そして。
次。
実技試験場。
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広い訓練場。
周囲には冒険者達。
完全に観客化していた。
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「おぉ、
始まるぞ」
「レイドの連中だろ?」
視線が集まる。
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試験官が前へ出る。
Bランク冒険者。
斧使い。
かなり大柄だった。
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「実技は模擬戦」
「実力確認を行う」
視線がセイル達へ向く。
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「順番は——」
そこで止まる。
バルトを見る。
重装。
大盾。
角付き。
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試験官が少し笑った。
「お前、
見た目だけは強そうだな」
周囲から小さく笑いが起きる。
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バルトの眉がぴくっと動いた。
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リナが小声で言う。
「絶対怒った」
レナが頷く。
「怒ったわね」
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バルトが前へ出る。
大盾を持つ。
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「始め!」
次の瞬間。
試験官が踏み込む。
速い。
斧が振り下ろされる。
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だが。
ドゴォォォォン!!
止まった。
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バルト。
微動だにしない。
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「……は?」
試験官が固まる。
周囲も静まった。
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重装。
大盾。
魔鋼。
全部噛み合っていた。
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バルトがニヤッと笑う。
「見た目だけじゃねぇよ」
その瞬間。
周囲がざわついた。




