第55話 試験採掘開始
翌朝。
ラグナス地下坑道入口。
いつもより人が多かった。
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採掘人。
荷車。
工具。
ロープ。
ランタン。
そして武装した冒険者。
小規模とはいえ、
正式な試験採掘隊だった。
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リナが小声になる。
「なんか大事になってる……」
「原因私達だけどね」
レナが即返す。
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その横。
ローガンが腕を組んでいた。
重装備。
大剣。
圧が違う。
周囲の冒険者達も、
少し距離を取っている。
ギルド長。
実力者。
それが自然に分かる空気だった。
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「人数確認」
ローガンが低く言う。
「採掘員六」
「護衛三」
「運搬二」
「ボルトン一」
「なんでいるんですか?」
レナが即聞いた。
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ボルトンが胸を張る。
「現地確認は商人の基本ですぞ!」
「死ぬわよ」
「信用第一ですので!」
答えになっていなかった。
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ベルナが後ろから現れる。
「本当に来たのかい」
「もちろんですぞ!」
「死んでも知らないよ」
「ヒッ」
少し怯えた。
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ガンドもいた。
巨大なハンマーを背負っている。
リナが驚く。
「鍛冶屋さんなのに戦うの!?」
「ドワーフなめんな」
ガンドが笑う。
「元Bランクだ」
かなり強かった。
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ローガンが視線を向ける。
「セイル」
「先導頼む」
セイルが頷く。
「分かりました」
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そして。
試験採掘隊は、
ダンジョンへ足を踏み入れた。
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一階層。
ここまでは比較的安全。
だが採掘隊がいると違う。
荷車。
工具音。
足音。
音が多い。
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セイルのサーチ改が反応する。
「前方左、
洞窟ウルフ三体」
採掘人達が緊張する。
ローガンが短く言う。
「迎撃」
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次の瞬間。
洞窟ウルフが飛び出す。
だが——
ドゴォッ!!
ローガンの大剣が一撃で吹き飛ばした。
全員が止まる。
強い。
圧倒的だった。
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リナが小声になる。
「ギルド長やば……」
レナも頷く。
「あれAランク近いわね」
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ローガンは振り返らない。
「進むぞ」
それだけだった。
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二階層入口。
空気が変わる。
冷たい。
重い。
採掘人達の顔も緊張していた。
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「ここから先は静かに進め」
ローガンの声が低くなる。
「ロックファングは音に敏感だ」
全員が頷く。
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セイルのサーチ改が広がる。
通路。
高低差。
反応。
そして——
複数。
「……来ます」
レナが即弓を構える。
リナも杖を握る。
採掘人達が息を呑む。
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次の瞬間。
天井。
壁。
左右。
赤い目が浮かぶ。
ロックファング。
しかも数が多い。
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「採掘隊下がれ!」
ローガンが叫ぶ。
大剣を構える。
セイル達も前へ出た。
試験採掘。
その最初の壁が、
牙を剥こうとしていた。




