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第48話 二階層へ

ラグナス地下坑道。


一階層。


以前なら苦戦していた洞窟ウルフも、

今では連携で処理できるようになっていた。


ヒュンッ!!


レナの矢。


静かで速い。


以前より明らかに精度が高い。



「右、もう一体」


セイルのサーチ改。


反応速度も速い。


「ハイウィンド!」


ドゴォッ!!


リナの風が、

残った一体を吹き飛ばした。


以前より、

戦闘が短い。


そして安定している。



戦闘終了。


レナが矢を回収しながら言う。


「……慣れたわね」


「うん」


セイルも頷く。


初めてダンジョンへ来た時とは、

別人みたいだった。



リナが杖を肩へ乗せる。


「二階行けそうじゃない?」


空気が少し変わる。


二階層。


一階より危険。


ギルドでも、

初心者は無理をするなと言われている。



セイルは少し考える。


サーチ改。


新装備。


連携。


以前より、

確実に強くなっている。


「……行ってみようか」


レナも反対しなかった。


「今なら行けると思う」


リナが笑う。


「よーし!」



その後。


三人は、

一階層奥へ進んでいた。


薄暗い坑道。


湿った空気。


だが、

以前ほど怖くない。



そして——


見えてきた。


下へ続く、

古い石階段。


崩れかけた看板。


【第二採掘区域】


かすかに文字が残っている。


「ほんとに坑道だったんだね……」


リナが小さく呟く。



セイルがサーチ改を使う。


広い。


一階より構造が複雑。


反応も多い。


しかも——


「……空気違う」


レナが先に気づく。


セイルも頷いた。


魔力濃度。


何かが違う。



三人は、

ゆっくり階段を下りる。


カツン。


カツン。


足音だけが響く。


ランタンの光も、

どこか届きにくい。



二階層。


そこは一階より、

さらに坑道らしさが残っていた。


古いレール。


壊れた荷車。


崩れた採掘道具。


そして——


壁。


一部だけ、

妙に黒い岩肌。



セイルが足を止める。


「……ん?」


サーチ改。


違和感。


壁の向こう。


空間。


しかも——


微弱な魔力反応。


「どうしたの?」


リナが聞く。


セイルは黒い壁を見つめたまま答える。


「……この先、

何かある」


レナが目を細める。


「部屋?」


「多分」


でも普通じゃない。


自然空洞とも違う。


まるで——


隠されているようだった。



その瞬間。


奥の闇から、

低い唸り声が響く。


「グルルル……」


三人が振り向く。


赤い目。


複数。


しかも一階より大きい。


リナが小さく息を呑む。


「……二階、

歓迎されてないね」


フォーチュンスターは、

新たな階層へ足を踏み入れていた。

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