↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
128/132

第128話 穴③

 ギギギギ……


 重い足音。


 暗闇の奥。


 赤い目がまた増えていく。


「ほんとキリねぇなこのダンジョン」


 ゴルドが顔をしかめる。


 ヴァルクも剣を握り直した。


 だが。


 セイルは違った。


「……待って」


「今度はなんだ」


「反対側に」


 全員が止まる。


 セイルは目を閉じる。


 エリアサーチ。


 広範囲。


 敵。


 味方。


 全部混ざる。


 その中で。


 別方向。


 強い反応。


「人?」


 レナが聞く。


「多分」


 さらに。


「こっちに向かってる」


 ヴァルクの目が少し変わる。


「穴③か」


 その瞬間だった。


 奥。


 別通路側から轟音。


 ドガァァァン!!


 何かが吹き飛ぶ音。


 さらに。


「道を開けろぉぉぉ!!」


 怒号。


 次の瞬間。


 横穴から、

 アーミーアント数体が吹き飛んできた。


「なっ!?」


 ゴルドが驚く。


 そして。


 別通路側から、

 重装の冒険者達が飛び込んできた。


 先頭。


 大剣。


 巨大盾。


 そして。


 真ん中を歩く男。


「……ギルド長」


 ヴァルクが少し笑う。


 ギルド長は周囲を一瞬で見た。


 崩れた通路。


 死骸。


 焼け跡。


 蒸気。


 ジェネラル。


 そして。


 フォーチュンスター。


「……お前ら何した?」


 第一声がそれだった。


 リナが少し目を逸らす。


「メルトストリーム?」


「名前付いてんのかよ!?」


 ギルド長が即ツッコむ。


 その後ろで、

 穴③側の冒険者達が呆然としていた。


「なんだこの焼け跡……」


「ジェネラル倒れてるぞ……」


「本当にC級か?」


 ヴァルクが苦笑する。


「俺も同じこと思ってる」


 だが。


 次の瞬間。


 セイルが奥を見る。


「……まだ来るよ」


 空気が変わる。


 ギルド長もすぐ真顔になった。


「クイーン反応は」


「奥」


「動いてない」


「卵が大量にある」


 ギルド長が息を吐く。


「やっぱりか」


 そして。


 全員を見る。


「ここから先は、

 クイーンの間だ」


 静寂。


 ギルド長が続ける。


「正面討伐は考えるな」


「狙うのは産卵阻止」


「卵管を潰す」


 ヴァルクが笑う。


「つまり嫌がらせだな」


「そうだ」


 ギルド長も笑った。


「増やさせなきゃ勝ちだ」


 その瞬間。


 奥の暗闇。


 ギギギギギ……


 今までより、

 さらに重い音が響いた。


 そして。


 巨大な赤い目が、

 ゆっくり開いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。