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124/127

第124話 崩壊寸前

「うそでしょ……」


 リリスの声が漏れる。


 酷かった。


 前衛は後退。


 盾役が一人膝をついている。


 後衛も壁際まで押し込まれていた。


 しかも。


 ジェネラル二体。


「まずいな……」


 ヴァルクの顔が変わる。


 このまま崩れれば、

 穴②は飲み込まれる。


 その瞬間。


「後ろだぁぁぁ!!」


 誰かが叫ぶ。


 アーミーアント達が一斉に振り返る。


 そして。


 ヴァルクが笑った。


「挟んだぞ」


 次の瞬間。


「強撃烈!!」


 ドゴォォォォォン!!


 後方からの一撃。


 ソルジャー級ごと、

 アーミーアントが吹き飛ぶ。


「なっ!?」


 穴②側の冒険者達が目を見開く。


「援軍!?」


「違う、横から来た!?」


 その隙に。


 セイルが飛び込む。


 二刀流。


 右。


 左。


 止まらない。


 ザザッ!!


 群れの中央を切り裂く。


「速っ!?」


 穴②の剣士が驚く。


 だが。


 数が多すぎる。


 ジェネラル二体が同時に動く。


 ドゴォォン!!


 一撃。


 盾役が吹き飛ぶ。


「がぁっ!?」


「まずい!」


 その瞬間。


 バルトが割り込んだ。


 ドラゴンボーンシールド。


 正面受け。


 ドゴォォォン!!


「ぐっ……!!」


 重い。


 だが。


 止めた。


「お前ら下がれ!!」


 怒鳴る。


 その後ろで。


「キュア!!」


 フィリアが光を飛ばす。


 毒。


 疲労。


 負傷。


 少しずつ回復していく。


 そして。


 リナが両手を前へ出した。


「ハイウインド!!」


 暴風。


 後方のアーミーアント達が吹き飛ぶ。


「今!!」


 ヴァルクが踏み込む。


 ジェネラル一体へ。


「強撃烈!!」


 ドゴォォォォン!!


 さらに。


 セイル。


 横へ滑る。


 二刀流。


 右。


 左。


 止めない。


 連続。


 同じ場所を切り裂く。


 その瞬間。


 頭の中へ感覚が流れ込む。


 右。


 左。


 繋げる。


 止めない。


【二段切りを習得しました】


 次の瞬間。


 セイルの動きが変わった。


「っ!?」


 ヴァルクが目を細める。


 右。


 左。


 さらに。


 右。


 左。


 今までより速い。


 滑らか。


 連続。


「二段切り」


 ザザザッ!!


 一瞬。


 四連撃。


 ジェネラルの脚へ、

 一気に深い傷が刻まれる。


 ギシャァァァァ!!


 ジェネラルが大きく揺れた。


「今のなんだ!?」


 穴②側の冒険者が叫ぶ。


 だが。


 セイル本人も少し驚いていた。


「……攻撃回数が増えた。」


「だから今なんて言った!?」


 リナのツッコミが飛ぶ。


 だが。


 その空気も一瞬だった。


 セイルの顔が変わる。


「……まずいな」


「今度はなんだ」


 ヴァルクが即聞く。


 セイルは奥を見る。


 さらに奥。


 大量反応。


 そして。


「ジェネラルが…まだいる」

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