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Ⅰ 6-9

取り敢えず手持ちはあと5、6話というところです。

 T.M's.R LIVE Revolution 「J○ker Type2」を貴教に決行させたのは一つや二つの単純な理由ではないが、これだけははっきりしている。最大の理由、というより根本に在るのは貴教の反骨心である。「誰もやったことのないことをやる」、そして「やられたままでは終わらせない」。「ミュージシャンとしてCDは出すのにライブはしない。ライブをやるなら大都市の大ホールツアー」当時あったそんな風潮に対するアンチテーゼでありたかった、いや“革命家”としてそうあるべきだと考えていた。いろいろとやりたいことやり遂げたいことはあったのだが、第一はリベンジであった。トークで披露した面白い兄ちゃんにシンガーである貴教が“敗北した”という現実に対する。“オモロいあんちゃん”はあくまでも自分を知って貰う切っ掛けであり、観る者を真に楽しませ、満足させるのはアーティストとしてのパフォーマンスであるべき、いや、そうでなければならないのだ。

 それなのにライヴツアー「J○ker Type 2」に於いて、貴教は自らに敢えてより高いハードルを決定した。それが各都道府県に於ける二番目、三番目の都市に於けるライヴの開催である。この時点で貴教は既に売れっ子であり、一流芸能人であった。「ペイ出来ないからハコが抑えられない。立ちたいステージに立てない」などということを心配する段階はとうに過ぎている。何なら選び放題の“レベル”にあった。だから、地方の第二、第三都市の小さなハコしか抑えられなかったというのは程遠いのである。それなのに敢えてこのツアーにGOを出したのには幾つかの理由がある。

 一つには勿論貴教の持つ反骨心の直系である。自分はあくまでテレビの面白い兄ちゃんではなく、魂の込められた歌で聴く者を感動させるシンガーであるという強い自負を貴教は持っている。「『こんなん違う』で引かれて」ではなく、「スッゲー! 感動した!」で全ての公演を締めたいのである。

 ところが、地方に行けば行く程、来場する観客が貴教に求めているのはテレビのオモロいあんちゃんであることは既に述べた。此れ迄のツアーでは(故郷であるヤ○を除いて)県庁所在地レベルが、地方では一番の都会というべき街が一番の田舎であった。其処でさえテレビでのキャラに“負けた”というのに、より“オモロいあんちゃん”を求めることより顕著であろう、県庁所在地以上の田舎に赴き、そういう意味ではより手ごわい観客に“勝とう”というのである。アーティストとして、シンガーとして。

 貴教は語っている。

【大袈裟に言えば、今回のツアーは僕やみんなにとって、「割礼の儀式」みたいなものでしょうか。最初は痛みがあったり、飲みづらいかもしれないがけれど、それを乗り越えられれば、何か“熱さ”みたいなものが生まれるかもしれない。大事なのは、飲みづらいものを飲み込んで熱さを消化した時に、それを自分の肉に出来る(※本格的な筋トレに励みマッチョへと変貌してゆく前の発言である)かどうか。


ただ、それでⅠ-6を終わらせるかというと…。

それだけでもないですし…。


まあ、どうなるかお楽しみに。

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