Ⅰ 6-2
昔はエグかったですよね。
巨人≫阪神≫≫≫他のセ・リーグ球団≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫パ・リーグ
くらいの格差はあった印象を抱いてます。
「じゃあ、そのレベルに行けたら出来るの?」
「出来ますよ」
「じゃあやるよ!」
兎に角、周囲は「しっかりと目標を持って其処に辿り着く為には貴方自身が答えを見付けなければなさい。其の為のヒントだったり、ベストだと考えられることは提示するが、其れを選択するもしないも貴方次第」というスタンスであった。プロジェクトが始まった直後からそうである。要は「全部お前の責任ね!」なのである。
貴教は脳内で自身の魂のアンセム――鶴○浩二が熱唱する「空○バカ一代」の主題歌を響かせながら、「なにくそ、負けるものか!」と自らを奮い立たせる。
それでも、「独裁 〜m○nopolize〜」を引っさげて颯爽とデビューといきたかったのだが、まったく同じ日にデビューした女性デュオに全部持っていかれてしまう。非常にけたたましい盛り上がり――鳴り物入りである。「うわー、アホみたいに火力バカ高え。ソ○ーの直営、やっぱ扱いが違い過ぎる」――例えるならば、王、長嶋を擁する人気実力とも全盛期巨人軍のドラフト一位と同時代のヤジが際立つ閑散とした関西の何処かのパ・リーグ球団の練習生上がりのドラフト外くらいには差があった。余りに大きな格差をリアルに感じて、正直悔しくはあったが、それで尻尾を巻く貴教では既に無い。「だって、アウディに尻尾はあったかい? 人間に尻尾なんてあるのかい?」。と、それで負けじと「空○バカ一代」を頭の中で大音量で鳴り響かせる貴教。そして熱くなりながらも、一方ではアウディの体温の様な冷静さを以って「じゃあどうすればいいのか」と思考しているのもまた貴教であった。色々と考えた挙句行きついたのは、「地味だけどちゃんと人柄とかに触れて貰ったりする機会を大切にしていこう」というものだった。今想えば、当時、谷山氏が出してくれていたヒントにも、関氏が出してくれていたヒントにも、ちゃんとそういったものは匂わされていた。以降、貴教は此の指針に基づいて革命の舵を切り、己の途を切り拓いて往く。
こうして、『三匹の子ぶた』の「わらのおうち」は次に「木のおうち」になり遂には「レンガのおうち」になりましたとさ……。どころではなく、“天に聳える「鐵の城」”と成り、果てはシ○デレラ城を象徴とする夢の国、或いは王国にも匹敵する一大レジャーランドへと進化してゆくこととなるのだが、それはまだ先の話である。
「南方貴教でいかなきゃだめですか?」。
その昔の川崎球場のロッテとか、大阪球場の南海とか、藤井寺球場の近鉄とか、西宮球場の阪急とか、今見ると観客席スッカスカですもんね。
で、関西の球場、観客のおっちゃんのヤジがどこもエグい。
…時代は変わりましたね。




