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Ⅰ3-3

此の物語の舞台はニッポンです。日本ではありません。なので、裁判制度が異なっていたりはします。SIGA はあくまでもSIGAであり、SHIGAじゃあないです。ましてや、滋賀ではありません。

「角刈りだな。一種の。角刈りの亜種だ。板前というとこまではトガっていないソフト角刈りとでもいうのか」

 あのヘアースタイルがソフトモヒカンみたいな言い方をされる日がこようとは。

「どうせLAの風が感じられるとでも当時は想っていたんだろ」

 貴教はカーッと顔面が熱くなる感覚を覚えた。

「だせえな。田舎モンは。兎に角、貴様はそういう校則破りをする不良だった。反動的なロックをやっている、な」

(「ロックをやっているから不良」、それとも、「不良だからロックをやっている」どっちだって言いたいんだ? いやいや。どっちにしたって、その認識ずいぶん古くね? 「エ〇キの若大将」とかの時代じゃねえのか? だとしたら俺、生まれもいねえよ。影も形もねえって。それにダセえとかダサくないとか言い出したら、その量産型のテ〇アイルックは確実にくそダサいだろ。“和也”とかに強制されているのかも知らんけど)

「で、兎にも角にも、貴様はSIGAを出た」

(「とにもかくにも」って。)

「で、なんやかんやあってだ」

(「なんやかんや」って。)

「今じゃ貴様はブルジャワだ」

(随分とすっ飛ばすしすっ飛ばしだし雑だな)

 ここで正対している人々から猛烈なブーイングが起こった。

(頑張って働いて金持ちになったら駄目だって言いたいのか? この国は民主主義の資本主義国家じゃないのかよ)

「しかも、反動的ロックで成り上がりやがったブルジャワときているから、余計に質が悪い」

(念を押しやがった。ブルジャワって。おまけに反動的って…。いよいよもって共産主義国家みたいな物言いを。文○大革命の時のスタイルでも踏襲してんのか? この批判大会の吊るし上げ形式は?)

「語感が良いし受けがいいんだろうな。フリーってのは。何よりも、『俺は自由だーっ!』って感じで。反動分子め。そういや、そんな名前のガ〇ダムいなかったか? で、どうせ主役なんだろ? そいつって。フリーじゃなくて、フリーダムとかだったか…、どっちにしたって、間違っても悪役じゃあない。そういや、貴様もそんなタイトルの歌うたってたんだっけか?」

(何が言いたいんだ?)

「カウンターカルチャーの本場じゃあフリーコンサートってのは結構開かれているんだってな」

「フリーコンサート?」

「金よりもまずは音楽ありき感プンプンで、企業化する音楽業界に反抗するという意味で最高のステートメントだしな。だけど、フリーっていうのは無料じゃねえし、フリーって概念にはすげえ金がかかる。誰かが必ず製作費をまかわなければ成り立たねえんだけどな。フリーコンサートなんてもんは」

(奴がフリーコンサートというワードにもっていきたかったのは分かったが、資金云々に言及しているのは何だ? 俺を資本主義のブルジャワだって改めて強調したいだけなのか? それとも…)

 そんな事を考えながらもおずおずと尋ねていた。

「…カウンターカルチャーの本場っていうのは一体どこ…」

「決まってんじゃねえか。SIGAだよ。SIGA。だって、カウンターカルチャーの聖地なんだろ? あそこは」

「ま…」

「こんなの本当に裁判と違うじゃないか」という意見はあると思いますが、ちゃんと日本が舞台の法廷のミステリーでも、裁判のシーンだいぶオカシな事をしているらしいですし。

まあ、本編の法廷劇は舞台が日本ではなくニッポンなので、余計に無茶苦茶です。


其の点、“Ⅰの3”、予備審問篇。兎に角滅茶苦茶でヒドいです。

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