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第三部隊への合流

 三日後。

 偵察任務を言い渡された俺とアベルさんとエルマさんの三人は偵察任務地の近くにある村にやってきていた。

 今回の任務ではこの村の宿を一時的に借りて、そこを対策本部にするらしい。

 予め伝えられていた宿に到着すると、中には既に三人の隊士が待っていた。

 二十代くらいの若いツインテールの女性隊士が一人と色黒でスキンヘッドのガタイのいい男性隊士と眼鏡をかけていて知的な印象の男性隊士が二人。


「あれ?その煮卵頭、ケニーじゃねぇか」


 アベルさんが色黒のスキンヘッドの男性隊士を見るなり、かなり失礼な言いようで声をかけた。


「久しぶりだなぁ、おい。元気してたか?」


「たった今、元気じゃなくなったよ……。よりにもよって、お前が派遣されてきたのかよ……」


 気さくにニヤニヤと嬉しそうにしながら声をかけたアベルさんに対し、色黒のスキンヘッドの男性隊士は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべて心底気が重そうにしていた。

 どうやらアベルさんとは知り合いらしい。

 アベルさんがそんなやり取りをしている一方、俺たち三人の中で最年長であるエルマさんは知的そうな眼鏡をかけている男性隊士の元に行き、声をかけていた。


「第一部隊から派遣されてきました。エルマ=ウォリックです」


 エルマさんが自己紹介をしたので、アベルさんも話すのを一度やめて向き直る。


「同じく第一部隊のアベル=ベルガーです」


「リアン=リワードです」


 アベルさんと俺もエルマさんに続いて簡潔に自己紹介をして、頭を下げた。


「私は今回の任務で指揮を任されましたキース=バークリーです。こちらの二人はカリン=アーヴィングとケニー=ウォグナーです」


 キースさんに名前を呼ばれるのと同時にツインテールの女性隊士と色黒のスキンヘッドの男性隊士が順に頭を下げた。

 名前を紹介するだけの簡単な自己紹介が終わるなり、カリンさんがとことこと俺に近づいてきて、顔を覗き込むようにして見てきた。

 顔が近い……。


「キミが噂のリアンくんかぁ〜。初めましてだね!聞いたよ?かなり出来るんだってね?」


 先程アベルさんと仲良さげにしていた色黒のスキンヘッドであるケニーさんもカリンさんに続いて俺に近寄ってくる。


「思っていたよりもだいぶ若いな。歳は?」


「二十四です」


「その歳で第一部隊かぁ〜。いいなぁ〜。凄いなぁ〜」


 カリンさんは羨ましそうに左右に揺れていた。


「アベルとエルマさんは第三部隊にいたことがあるから問題ないと思うが、こんな若造で本当に大丈夫なのか?」


「舐めんなよ〜、ケニー」


 アベルさんが後ろからケニーさんの肩を組み、スキンヘッドの頭をペシペシと軽く叩いた。


「コイツはうちの隊の中でもとびっきり優秀だ。実力は第一部隊でも指折りなんだよ」


「頭触んな。殺すぞ」


 嫌そうな顔をしながら、頭を叩いていたアベルさんの手を振り払う。


「てか、お前がそこまで言うのは珍しいな」


「期待してるよ〜!リアンくん!」


「はい……」


 期待していると言いながら、カリンさんの顔がさらに近づいたので、半歩下がって距離を取りながら応えた。


「皆さんお喋りはそのへんに。そろそろ作戦会議を始めますよ」


 おしゃべりをしていると、キースさんが宿の中にある円卓の席につきながら注意をしてきた。

 エルマさんは既に円卓の席に着席していて、円卓の中央には地図が広げられている。


「はーい」


 カリンさんが元気よく手を挙げて返事をし、俺たちも円卓の席につき、今回の任務の作戦会議が始まった。

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