信頼の勝利!博打で勝った後の飲み食いは最高です!
今回のカラクリはこうである、先ず屍食鬼の[ロメ雄の・死亡日記]で
大負けする株を信用買いで買う。
野球帽の少女には私の有り金の七割を渡し、私の買った株を信用取引で空売りしてもらう。
(私が大負けする株を買うのですから・・当然彼女の空売りは成功します。
そして営業時間ギリギリで買い戻し、利益を確定してもらう)
あとはそのお金で私の損失を埋めて貰えば終りです。
(本当に私の言った通りに、全額を空売りしてくれるか。時間もきっちり私と同じ時間で、
株価が高い時に空売りを始めてくれるか。最後に私を助けてくれるか)
全て私がお願いし、信じた通りに動いて貰えないと、儲けは足らず・金は返せなかった。
「じゃ・・私は10000で、ロメ雄さんたちは15000で・・」
「それは駄目です!両方とも山分け、貴女も12500・私も同額です」
「それは無いやろ?お前の描いた絵とお前の用意した金、こっちの嬢ちゃんは言われた通りに動いただけや!10000でも多いわ!」
「馬鹿を言え犬、お互いの協力があってこその儲けだ。それに取り分は平等でないと、
後々でもめる。とくに大金を手に入れた時こそ平等であるべきなんです」
「・・・知ってたわ、少し試しただけや。・・・な?嬢ちゃん言った通りやろ?」
金貨1万枚、銅貨20枚・20猫で銀貨1枚、銀貨20~35枚で金貨1枚である。
金貨と白金貨だけは固定相場ではないので最低でも四百万猫ある、
これは田舎の道具屋を買うくらいの資金であり、
中堅冒険者でも数年は働かないと手に出来ない金額だ。
(ちなみに・死者の復活は、死体の能力しだいですって。
能力が高いほど復活料が高いなんてヒドイ話ではないでしょうか?)
え?私?・・・・銀貨20枚~35枚です、微ミョ~~~ですね。
「それで?次ぎはなんで稼ぐ?FXか?それともカジノでも行くか?
この金を元手に一生遊ん暮らせるほど稼ぎ倒したる!」
「また馬鹿な事を・・こう言うのは一回こっきりのズルなんですよ、
裏道・裏技は何度も使うものではありませんよ」
「なんでやねん!ロメ雄が負ける方の逆張りすれば勝ち確定、
そんな美味しい儲けを簡単にすてるとか!お前、おかしいちゃうか?」
「・・・すでに私・・私達は彼女を信頼をしてしまっているんです。
つまり、『あとで助かる』事が前提の負けは、死亡日記には浮かばない。
私が彼女を信じ切れてないから・・裏切る可能生が高いから、
死亡日記に負けが確定できたんです。」
そうそう狡[ずる]は出来ないようになっているんですよ、世の中って。
(そんなイカサマを何度も繰り返すから、油断とか・手品のネタを見破られ失敗するんですよ)
何度も同じ方法で犯罪を繰り返すのは二流、一流は同じ犯罪を繰り返さない物なのです。
捕まってしまいますよ?
「それにね・・ドラ右衛門だって『タイムマシンを金儲けに使っちゃ駄目だ』って言ってます。
正確な未来予知はある種の・・・
情報におけるタイムマシンと同じだと思いませんか?」
・・・なんとか微妙な顔の犬を納得させ、取りあえず疲れた体を休ませたい。
「私は野宿になれていますが、今日の勝負に勝った祝勝会をしましょう!」
区切りは必要でしょうから。
酒と肉と魚、酒に酔わないゾンビと肉をひたすら食う屍食鬼、
わざわざ部屋まで運んで机の皿に顔面を突っ込んでいる犬。
「犬食いとか・・無礼講だから文句は無いけど、もっと味わって喰いなさいよ」
「解って無いなぁ・・ゾンビは、大皿の肉!高級な魚!それをまとめて口に突っ込む
それがほんまもんの贅沢ってもんや、高い料理をちまちま喰うんは庶民の贅沢感覚ってもんやで」
松坂牛を大切りにして串焼きするような物だろうか?唇でかみ切れるような上品な肉を贅沢に、
口いっぱいに頬張り、ワインで流し込む。
味を舌ではなく、喉や胃袋に感じさせる様な事、
確かに金持ちにしか出来ない喰い方だと思います。
(河豚の刺身[毒なし]を箸いっぱいに重ねて喰う、贅沢ですよね?)
犬が吠え、ニワトリが鳴き、ゾンビが芸をして、屍食鬼が喰う。
当然ゾンビの持ち芸は犬神家!とモノマネ十連発です。
(フフフっ・・古畑任三郎とか・絶望先生って知ってますか?)
はんま~かんま~はんまーかんまー・・
「くふっ」
「ようやく笑いましたか、中々の兵[つわもの]ですよあなた」
「・・だれかのギャクで笑ったのは・・いつ以来だろ」
野球帽の少女は、ほとんど空のコップに口を付け顔を赤くする。
「笑いなさい、もっと笑っていいです」
誰に怒られようと、どんなに貧乏だろうと、たとえ親の葬式の時だって笑っていいです。
泣くのと同じくらい笑って人生プラスマイナス0なのですから。
「ハイ!タモサンの目の真似!」
「・・ウソばっか!だれも見た事ないからって、適当な・・ふふ」
「目の感じとか、目元とかそっくりって言われるですけどねぇ・・ニヒッ!」
食事中なので、グロ系のギャグは無しで、あと屍食鬼、私を睨むのは止めなさい!
兎とか猪の屍肉はまだあるでしょうが!
・・・・宴もたけなわ、隣の部屋から壁ドン!が続き、酒を渡して黙らせても無理なぐらいの時間でようやく野球帽が落ちた。
「そろそろお開きですね・・・犬、ってお前も寝てるのかよ・・」
仕方ない、では私だけで・・
捨ててもいい物は片付け、返す食器はもっていく。
(一応バケモノなんでね、私は)
冒険者とかのいる宿で泊まれば、騒ぎになる事も考えられる。
ゾンビは一人、街を離れ星空を見上げます。
(・・そうですよね、誰だって笑って生きたいんですよ・・・多分私が生きていた時だってそうだったはず・・)
ゾンビになったからってね、辛気くさい事なんて、真っ平ごめんですよ。
ソンビは死体臭いだけで十分だ!




