よくある問題と、良くない答え。
愉快なオジサンと話し、大体の事はわかりましたが・・まさか、
ようやくまともな冒険の始まりか!?まさかね。
「とにかく・・いきましょう」危ぶむなかれ・・いけばわかるさ!
ダァァァァ!!!
右を曲がり、左を曲がって・・
「真っ直ぐ頂上を目指せって、言われたんですが」
道が入り組み、真っ直ぐ進め無い。
(・・これは・・ひょっとしたら・・)
一度引き返し、今度は『真っ直ぐ頂上を目指す』事にした。
壁は登り、溝は跳び越え、建物は登って屋根に降りる。
・・(やっぱり)コレが正解ですか。
左右に住宅が分かれ、少し開けた場所に数人のヒトが立っています。
「ここが正解の道ですか?」
・・・「お主・・まぁいい、これから我々が質問する、その答え次第で正解の道を教えてやる・・正し!答えは一回、助言も独り言も答えと見なす!」
なるほど・・クイズですか、ふふふふ・・この老人は知らないのですね。私が
スフィンクスとのクイズ勝負に引き分けた事を。
「さぁ質問」
「ちょっと待ってくれ!」
?なんでしょう、あとから来た人間が割り込みをかけてきました。
「その質問、先に答えていいか?いいよな?じゃあオレから答えさせてもらう」
こちらの返事は聞きませんか、そうですか、好きにしたらいいじゃないですか。
「まぁいいんちゃう?質問の傾向とか、先に行くヤツの方向さえわかってたら質問がわからんでも、あとを追う事だって出来るやろ?」
(そんな簡単な話でしょうかね?・・)
「・・お主ら・・これ以上の発言は答えと見なすぞ、よいか?」
無言でうなずく私達を確認して老人が息を吸う。
「質問じゃ!」
今、お前の前にあった吊り橋が切れた。目の前には深い谷底に今にも落ちようとする2本の綱・・その先には妻と恩人が1本ずつぶら下がっている。
今にも落ちそうな二人、助けられるのは一人だけ。
『どちらを助ける?』
・・・・
「・・・そんなの簡単だ!妻はまた探せばいい、おれは恩人へ恩を返すぜ!」
「答えはそれで・・いいんだな?」
(質問者は年寄りだ、恩人っていうからには自分より年上に決ってるぜ。なら年寄りの好きそうな答えはこっちだろ!)
老人は真っ直ぐ左腕を上げ、左の道を指さした・・・
・・・・・
「じゃあ、オレは先に行かせてもらう。悪く思うなよ」
男は足早に左の道を歩いていった、本当に答えはあっているのかな?
「じゃ・・私達も左の道を・・」ついて行こう、
変な質問に答える必要は無いでしょう?正解の道が同じならね。
「それが答えでいいんじゃな?」
・・・・・
はぁ・・「わかりましたよ、質問お願いします」
「ロメ雄も気が付いたか?」
・・何のことでしょう?
!?・・!?「い・・犬がしゃべっとる!どうゆうこっちゃ!」
「このへんな犬の事は忘れて下さい、質問をどうぞ」
ザワザワと老人達が動揺するのを制し、先に進めてもらいます。
(・・この犬・・異世界ではしゃべる犬は珍しくないんじゃないの?)
「・・魔獣の類いか・・なら、犬、キサマの発言も答えと見なすが・・よいな?」
私達はうなずいた・・今、ひよこちゃんまで喋りはじめたら収拾がつかないよ。
「では、質問じゃ!」
ここにブレーキの壊れたトロッコがある。お前は分岐点にいて、そのまま進めば町に直撃し大惨事になるだろう。
右の分岐点には4~5人の子供達と左側には、世界でも有名な聖人がいる。
分岐点を変えられるのはお前だけ。
さて、お前はどちらを救う?
・・・・
「聖人も子供達のために死ねたら本望でしょう?」
ですが私はこう答えます、
「分岐点は変えない、運命に任せます」
「それは・・町を大惨事にする・・と言う事か?」
「そもそも、そうならない為の対策を取ってない町のシステムが悪い。
子供が死のうと、聖人が死のうと私には関係ない事ですが・・」
『どちらからでも、私が殺したなんて言われたら、
いやじゃないですか』
・・・・
老人達は左手を上げ、真っ直ぐ左の道を指さした。
フッ・・予想通り、罠が盛りだくさんの道でした。
先に行った男は、落とし穴に生えた竹串に刺さっていました。
「お前・・馬鹿やろ!」
「いいですから、走って下さい!」
いきなり上から落ちてきた丸い大岩に襲われ、走って逃げる。
わざわざ坂の1本道を作って置いて、コレですから。本当に悪質な。
・・・
はぁ・・ふぅ・・「あのな?ああ言う時は、沈黙が答えやったりするんや。あとは
自己犠牲で『自分が体を張って止めて見せる!』とかな、そう言って善人ぶっとけばみんな喜ぶんや」
・・・・だって・・他人の惨事に関わるなんて面倒じゃないか・・
ちなみに最初の質問には
『私は両方見捨てるね!だって恩人が死ねば恩を返す必要も無くなるし、それに
嫁と一緒に吊り橋を渡るなんて・・怪しいじゃないか』だ!
浮気してるんじゃないか、そう思っても仕方無いじゃないか。
・・・・
(?・・やはり同じ罠の道を行かされる予感!)
その後も壁から飛び出す槍や回転する丸鋸、毒矢と落とし穴には毒蛇。
ソンビでなければ死んでいましたよ、全く悪質な!
・・・・あと、犬とひよこさん、私を一番前に歩かせてカナリアにするのは止めて下さい!ゾンビだからって、恐いものは恐いんですからね?
走って跳んで登って渡って右・左・右・左、上下右左AB
スタートと走ったはイイですが・・・・
[入り口はここ→]って明らかにうさん臭い。
なにより・・石畳と壁が整備され、古い剣と盾・・誘っていますね。
「剣を抜いて盾を持たないと、最初の扉すら開かないって・・」どうなんでしょう。
そう思っていた時もありました、地面にうごめく緑色の半固形生物を見るまでは。
・・スライム・・
私の拳も爪も簡単に溶かす迷宮の掃除屋、当然犬もニワトリもスライムの前では無力なケモノ、その為の剣を入り口に置いてくれているとは・・
ありがたい・ありがたい・・
間違ってもいいじゃいないか、ゾンビだもの。




