『オーバードライブ!』
ゾンビもヒトも、浮かれ過ぎると死亡フラグ・若しくは没落の前振りなんですよ。
一発芸人のほぼ全てが『自分だけは生き残る』と確信していたといいます。
私は太陽が落ちた人面町を、前任者が残したワイン片手に眺めていた。
「ブラインドの隙間から覗く俺の町、片手にはワイン波立つグラス。
私!勝ち組!キタコレ!!!!」
窓は完全に閉ざされ空気の入る隙間も無い。
部屋の観葉植物の葉が揺れて、カサリッ・・と音を立てた。
(埃でも舞った?それとも虫ですか、虫という物はどこにでも出ますね・・・・・)
視線を背後に移す程度の作業・・だ、なにも恐れる事は無い。
1匹の蝶の小さな羽ばたきは、遠く欧米の株価を上下させる事もある。
バタフライエフェクト、その始まりはほんの一秒程度。
そしてロメ雄の視界の端に立った髪の長い美女が、憤怒の表情でロメ雄の頭を
打ち割るまでにかかる時間である。
「オーバードライブ!!!!」
マフラーを巻いた美女は確かにそう言った。
全く面識の無い美女です。
私の煙を上げ崩れて行く体を踏み、蹴飛すのが見えた。
(自分の体が全部見え・・頭はどうなっているんですか!?)
やめて・・アングル的にサービス付き新しいのけり、あやしい快感に目覚めそう。
鏡の前で縛られののしられながら、ハリウッド級の美女に頭を潰されて蹴飛ばされる自分がいます。
倒錯的快感と言う物か?一体なんのプレイです。
職員の方が頼んだサービス?は背骨に響く振動が快感に変わりそう。
「も・・も・・」(もっともっと!私を蹴って!なじって下さい!)
「もう許してくれ?私は許さない!お前のした事を!
崩れながら恐怖の内に死になさい!」
(最高だ、美人に睨め付けられるのは!女王様~~~)
オレはその整った腰と長く伸びた脚線美を下から覗くという、ご褒美をもらい。
放置プレイのごとく、去っていく彼女を眺めていた。
あの美女がオレの死か、コレも悪く無い。はあはあ
『べ・・べつに興奮しているわけじゃないんだからね』
・・・私がした事と言えば・・・賄賂かな?・・
その後、人面町の町長選が再度行なわれた。
二度の町長暗殺と供託金の徴収、
[ロメ雄が勝ち過ぎ、他の立候補者は得票数はえられなかった為]
さらには明るみになった候補者達のスキャンダルと、グダグダの選挙は結局
【シーマン】が当選した。
ジンベイザメすら泳げる巨大水槽で「なんでやねん」と呟くシーマンが庁舎で見られるようになった。
今では巨大水槽で様々な魚と共に泳ぐ【シーマン】町長と共に写真が撮れる
スポットとして観光名所になっている。
職員達も行政サービスと、水生生物の飼育と大忙し。
この間ようやくイルカショーの出来る職員も加わり、益々賑やかになっているとか。
まさに水の都、極東のベニスだ。どがいかしてやったな!
・・・・「実際死んで無い事が奇跡だ」ロメ雄は堅いベットに寝かされ、
ボンヤリと上を向いていた。
かんぼつし、ぶくぶくと煙りを吐いている頭と胸。
いつ死んでおかしくない状態?で転がるロメ雄の前に、颯爽と現れた人面犬が
私の首に噛み付き、そのままひよこちゃんと共に暗黒穴に飛び込んだのである。
「『こんな事もあろうかと』て、やつやな」
いつの間にか町長秘書の役職になっていたらしい。
「美味い思いをロメ雄だけがするのは許せんからな!」と全く頼りになる秘書だぜ。
・・・なるほど?
それにしても冷たくて堅いベットです、ひんやりとして深く青いベット。
「ソイツは太陽光パネルベットってやつだ、太陽の力を吸収して電気に変えるパネルをベットに使ってある。しかしスゴイなぁ人間は、人力で300wの電流が取れたぞ」
焼き立てのトーストをかじり、神が[いつ食?]を食べている。
太陽光パネルはそういった物では無いと思うのですが?
しかしロメ雄の中の[太陽の波]エネルギーを取り出す事に成功したようで
良かった。良かった。
その後の風のうわさで、どこかの将校ゾンビが美女に伐たれたとかいないとか。
人生の最後が美人に見取られて死ぬのだから、ゾンビ冥利につきるのではないだろうかと・・
きっと私を殺しに来た美人さんも、
私と同じ様にこれからも奇妙な冒険を続けるのでしょうね。
続く。
「なんて言うと思ったか?」
体の穴からまだ煙を上げて倒れているゾンビに神様が・・・怒っていらっしゃる。
ニコニコ・・・・
「一時的にでも、町を征服した事に免じて今回は生かす事にした。
少しだけ面白かったしな」
笑いながら怒っている感じです、激おこでMK5[マージで殺す!5秒で!]と
息巻いて、某金髪美人聖騎士が言う『打っ殺す!』の上位互換?
[激おこぷんぷん丸]な感じでしょうか・・うっ・・古びたゾンビ脳が・・。
私の知識が古い言葉を思い出させる。
「あとな、戦乙女のやつは『不死者は殺す!皆殺しだ!特にゾンビだけは絶対に滅ぼしてやる!』とゾンビを乱獲中で、絶滅するんじゃないか?」お前のせいで。
ソンビだって生きているんだ、生態系の一部です!絶滅駄目です!
「もしや!私はその為に生かされているのですか!」ソンビを繁殖するため?
上司の指示に従っただけなのに、繁殖用ゾンビなんて!あんまりだ。
彼女との平和的話し合いの余地はないのでしょうか?
きっとあるハズです。
お互いの上司が悪いのです、指示指令が悪いのです。
戦場の兵隊は、戦争が終わったら手を結ぶ事だって出来るはずですよ。
異世界の話しだから===フィクションだから===
そんな青筋立てて怒らんでもええやねん。
「ところでロメ雄、お前が町長就任時に届いた[コレ]、この粒々のブツは何だ?
桐の小箱に入れて・・随分と重要で機密っぽいブツだが」
それこそロメ雄が就任時に持ち出し、禁止のパンドラの箱から取り出した
【希望であり厄災】不死身にして不死に最も近い生物です。
不死身にもっとも近い生物ですよ?
「先ずは神様、10℃から27℃の水を・・温水?でも構いませんが・・」
室温より気持ち高めの水を取り出して、プレパラートに垂らし込む。
粒々を落とし待つこと1分ほど、ワタワタと水を掻き水面に小さな波紋が。
「さあ!よくごらん下さいコレこそが人面町の禁忌【人面クマムシ】でございます」
・・・・・
乾眠から戻した水の温度で戻したソレに、耳を澄ませてよく聞いて下さい!
『あったか~いのかぃ~?』・『暖っかい~よ?』『あった・かいだろ~』
と実に微妙な反応をしているじゃありませか!
温度が高いと、そのまま茹で上がってしまいますが・・・・。
煮ても焼いても食え無い虫ですが、
不気味さと実は[町中のドコにでもいる!]と言う事実が戦慄させますよね?。
この事実が人面町の人間に知れ渡る事になれば・・・気味が悪くて、夜寝ることもできなるでしょう。恐ろしい・・
「水辺、特に水道や堀の内に紛れ込めば、住民達は水すら飲めなくなるのです!」
・・・・・・ファイヤァ!!!
人面クマムシは地獄の劫火で焼き尽くされた!!!!
「なぜ?なぜだ!なぜですよ?
この献上品のどこがお気に召さなかったというのですか!」
やはりあの少女にあげた【堂〇ロール】の方が良かったのですか?
貴重さと機密さでは桁違いの献上品も、甘さの部分で100歩足らなかったかな。贈答品は相手の気持ちを考えて購入せねば。ーーーーーーーーー反省
・・・・・
さて神は御怒りのご様子、拙者は神殿の廊下でも磨いてくるでござる。
(お土産は気持ちだよ?あんなにビキビキ顔で!?顔で怒らんでもええやねん)
今にも、鉄パイプ握ってカチコミに行く特攻隊長の顔です。
慈愛を忘れた世紀末、頭の先から徐々に赤化を始めた神はソレはもう大魔神ですか。
全くもう・・・全くもうだよ・全くもう!喜んでくれると思ったのに。
もう一つの禁忌・・一発しか撃てないバズーカ[8・・・バズーカ]の方が
良かったのでしょうか?
でもねぇ、コイツはもう憶えている方も少ないでしょうし・・・・・・
正直、爆発力も今一でしたから・・・
ぶち切れた神は私に何をさせるのでしょうか、巨大な動く巨像が歩いてきます。
なんだか取っても嫌なよか~~ん!
はい!第2部完!
やって見たかった事その2、異世界で政治ネタ!はいかがだったでしょうか?
まだやって見たいチャレンジがありますので、ゾンビの旅は続きます。
・・・次は笑いに全振りですからね!




