絶・天犬・抜刀牙&飛ぶマグロを見た事はあるか?
『・・計算終了、まったく。悪いゾンビの口車に乗ったものだ、だがそれも
まだ見ぬ世界を知る為か。フフフ、たかが端末一つでは・・・・ただのぞき見るだけでは写る世界もたかが知れていると、そう言いたいのだろう?』
そうですよ、ただ見るだけなら写真でも見ていればいい、私が貴方に見せたいのは、
ページを開けば見える風景じゃない、手で触れ・考え・世界と共に生きる、
生物と共に見る世界なんですから。
『そのインチキに乗ってやろう、ヤツの動きを止めれば良いのだな?』
「出来ますか?簡単じゃないですよ?」
『ヤツに近づいた時、ヤツは必ず動きを止める。神の名に賭けて、あと、
次ぎに犬の尻を脅しに使ったら、お前の左目に写る物は犬の尻だけにしてやる。それも毎晩だ!
リピート再生で何日も何日も繰り返しだからな!』
天に唾吐くと自らに落ちて来る、神を脅すのは命賭けですね。
しかし、これで準備は出来た。後は出来た隙を突き全力の一撃を与えるだけ。
私はうなずき、犬に無言で合図する。
「ワシの方は投げんでいい、技はすでに出来た」
三身一体・・マグロも入れて四人対一なら鬼だって倒せるはず。
氷ったマグロを掴む力が増す、さあ大物釣りだ。一狩り行こうぜ!
マグロを振り上げ親分に飛び掛かる、硬い岩のような手応えと反動。
ロメ雄の全体重をかけた一撃を一振りで弾き、小枝を振るように刃が返って来る。
その刃を横回転しながら頭を下げてかわし、遠心力で横薙ぎ。これも片腕で防がれる。
(でも、それが狙いなんですよ!)鍔迫り合い[つばぜりあい]に持ち込んだ時、神は言った。
『お!、おい!?アレ見ろよ!ミニスカ猫娘さんに風が!エッチな風が!』
「なんです!?」「なんや!」「?なんだぁ?」
・・・・・
「誰も居ないじゃ無いですか!嘘つき!」
「そや!どこにミニスカ猫娘がおんねん!」
近年ますます美し可愛くなった猫娘、しかもスカートも短く足が綺麗な猫娘さん。
『アホ共!お前らがよそ見してどうするんだ!』
??・・!ハッ!!まさか!これが神の計略か!
確かに、私達に釣られて親分もよそ見しましたが。
神の技は味方まで巻き込むほど強力だったのですね。おそろしい強制力です!
「オイ犬!残念だが猫娘はいない、全ては神の計略です」
『阿呆どもめ』とか左目の声は聞こえない!
いつまでも猫娘を探す犬を正気に戻す、わかるよ、お前の頬に流れる涙の意味が。
往年の名ボクサー、輪島氏が実際試合中に行ったとされる通称[よそ見]
目の前の人間の視線を追ってしまうという、ヒトの本能に訴えかける技を使うとは。
「集中しろ!こっちの切り札は不発です!」
マジか!なんて鳴き声、泣き言?は聞きません。
「親分!こっちの手札はゼロです、次ぎ技が正真正銘私達の全てです。かわしてもかまいませんよ、たかがザコ共の全力。受ける勇気も無いでしょうからね」
「ヘッ、やすい挑発だ、が聞いてやるぜ。」それで斬られちまいな。
親分のオーラが膨れ上がり、目が白刃のように光る。
眼撥鮪朗[メバチまぐろう]!叫び全身の力を込める。
・・まだ駄目だ、(目玉の神様、私は死ぬかも知れませんが・・・私の事は嫌いになっても・・
ゾンビは嫌いにならないで下さい!)
ゾンビチャージと共に筋肉の限界を超えた突進、正面からただ突っ込み、
今は、ただ渾身の一撃を繰り出すだけ。
ゴッ・ワン!体重×速度×握力=破壊力と誰かは言った。
人間のリミッターを超えた脚力と膂力・私とマグロの重量・握力?は不明ですが、
「腰の入ったいい振りだ、だが・届かねぇよ」
マグロは親分のノコギリに止められ頭上で止っていた、そして簡単に弾かれると
「これが本物の蟹漁師の力だ」
ロメ雄の本気に答えるように、剣圧を高めた本気の一撃が地面を空気をそして
ロメ雄の体を裂いた。
バッ「バカヤロウが!」親分の気迫が瞬間揺れた。
「そいつは馬鹿なんやで?」私が裂かれた事も気にせず犬が飛び掛かる。
回転を繰り返し、体を車輪のように回転させ、その牙を親分の首に突き立て引き裂いた。
[絶・犬狼・抜刀牙!]
「なん・・だと?」
「良くやった、犬!」袈裟懸けに両断、斬られた私ですが。
胸が裂け腹とか腸とかがデロンしても動けるんですよ!
こっちが本命!ロメ雄が犬に気を取られている親分に向かって立上がる・・ズルン
『おおっと、ロメ雄は自分の腸に足を取られた!』
転んだ私の手から、抜け飛んだマグロはそのまま親分の頭に激突する。
「・・込めた魚力を、そのままマグロと共に投げ飛ばす、飛ぶ斬撃[マグロ]これがメバチマグロの力ですよ」
腸をしまいつつ、体を服で固定し、マグロを回収。
「早く!逃げますよ犬、こんな事で倒せるわけが無いんですから」
「そやな!」立つ鳥跡を濁さず、撤収が早い軍隊は強い、転身というやつです。
ロメ雄達が走り去った直後、背後で爆発するような衝撃と大型肉食獣の咆哮のような声が聞こえた。
クッククク!「あのガキども!やってくれるじゃねぇか!楽しませてくれやがって!」
眼帯を取った男は、竜巻のように周囲を弾き飛ばしながら、ロメ雄達が逃げて行った方向に走り出した。
若い人には通じ無い冗句が多いと思いますが、スイマセン。




