閑話4 MIKADOレポート 22/3/1
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ここに一つのレポートが発表された。
後にMIKADOレポートとして持て囃される、論文? というよりも暴露文である。
プレアデスアカデミーが開校して間もなく、日本のMIKADO様から発表された物である。
その驚くべき内容は、人類がこれまで抱えてきた宿痾とも言える物の回答だった。
ではこのレポートを、詳しく紐解いてみるとしよう。
1、はじめに
皆さん、はじめまして。
私は、日本国で天皇をしております、MIKADOと申します。
宜しくお願いいたします。
ここでこれから私のするお話は、代々日本の皇族、それも天皇とわずかな血縁者にしか伝えられてこなかったお話です。
真実であるかは別として、長らく隠された歴史の裏で延々と伝えられられてきた昔話を聞いて頂こうと思います。
2.日本人の先祖の話
まず、我らの先祖の話からいたしましょう。
我らの先祖は、現在の中東はスサの地を治める王族だったそうです。
今の日本人には色々な種族の血が混じっていますが、原日本人と云われる我らの先祖は、メソポタミアの地にあって、嘗て栄えた12の氏族の一つだったそうですよ。
およそ1万年前、偽神マルドゥークが彼の地に降臨し当時の人類を支配しました。
そして2千年、およそ今から8千年前にバベルの塔が建設されるに至り、私達の一族は大陸の東方に逃げ延びたのです。
当時、反マルドゥークを率いた筆頭者は、ウンサンギガ一族のエンキ様でありました。
エンキ様を頭に信奉し偽神マルドゥークの支配に抵抗していたのが我が一族でありました。
バベルの塔が完成に至る前日、エンキ様と我が一族からよりすぐられた精鋭が、バベルの塔と首都バビロンの城・ジグラットを強襲し、残りの民は大陸を東へ東へと逃げ延びました。
エンキ様と決起した同朋は一人として戻る事は無く、その後の行方はようとして知れる事は有りませんでした。
これが、およそ8千年前に大陸の極東へと逃れたスサの王族が原日本人のルーツと成った経緯です。
3.彼等の正体
彼等、偽神マルドゥークや稀人は、その名をウンサンギガ一族と云いました。
彼等は、3600年周期の遠大な周回軌道を持つ惑星ニビルを主星とする太陽系の同朋でありました。
この地球においては、生命の進化を促した種であったとエンキ様より伝えられております。
エンキ様の正妃は、主星に残られたエンリル様であり、エンリル様こそが嘗て創造の神として崇拝されてきたのです。
偽神マルドゥークは、そのエンリル様を人類を玩具にする悪神として、自分こそが太陽の神・正義の神と主張して地上に君臨したのでした。
4.種の起源
皆さんは、この地球上には考えられないほど沢山の生物が生息していることを不思議に思ったことは無いでしょうか。
確かに、水と栄養の豊富なこの惑星に沢山の生物が発生するのは、自然な事の様に感じてしまいますが、それは我々がこの星に住み他の星を知らないだけだと云っておきましょう。
宇宙広しといえど、こんな狂った惑星は稀と言えるでしょう。
食物連鎖、弱肉強食などといいますが、一つバランスが崩れれば全てが息絶える事も珍しいことでは無いのです。
では、何故に地球はこんな生命の溢れる惑星に成ったのでしょう。
恐竜の時代が終わり、氷河期を生き残った生物たちに何者かが手を加え、強制的に進化を促した……そんな者達が存在したとしたらどうでしょう。
地球に生きる生物は、その多くが品種改良に依る手を加えられた種であるという事です。
長い年月により、地域や気候の影響を受け個体進化した種も存在しますが、最初の原生生物から進化する段階で手を加えられ、度々のブレイクスルーをへて、現在が有るのだとしたら……。
そして人類は、その中から更に彼等稀人に依って、交配の出来る種として手を加えられた種であるのですから……。
5.バベルの塔と人種の分裂
バベルの塔と聞くと皆さんは何を想像するでしょう。
聖書の記述では、天高くそびえ立つ塔とその街を作った人々は神の逆鱗に触れる事となり、塔と街は破壊された事になっています。
この塔と街をバベルと言いこの後、人も言葉もババルする事となったとあります。
そして、それまで1つだった人々の言葉もバラバラに散らされ、人々は共通の言葉を失ったのだと伝えられていますが、実はこの塔は偽神マルドゥークが人々を支配洗脳するための施設だったのです。
当時、エンキ様を頭にレジスタンスが洗脳施設を破壊するに至りましたが、この時には既に偽神マルドゥークにより人々は共通言語を奪われた後でした。
言葉の通じなくなった民族同士は相争い、世界中に散ってゆく事になったのです。
原日本人、スサ一族の生き残りである我が民族は、唯一地上に残られたウンサンギガ一族のエンキ様は我が民族をその血族として血を残されました。
何が何でも我らは、生き延び子孫を残すことを運命づけられて極東の地に逃げ延びたのでした。
さて、皆さんも気が付かれているでしょうか。
度々我らの中には、先祖返りを起こす個体が生まれるということを……。
そして、それは必ず時代の変革期の起きているのです。
今のように……。




