第六十七話 その名は……
毎度更新が遅くてすみません。
(さて……どうするか……)
いま存在する『型』を漢字にすると、『同一型』と『異質型』って書くだろう。
そこに新たな『型』が入るなら、ちょっとした関連性が欲しい。
(けど……何も思い浮かばない)
なにか『同』と『異』のつく言葉、なかったけ……なんでもいいから舞い降りてこい!
「そうだ!」
俺は『同』と『異』のつく1つの四字熟語を思い出した。
『異口同音』だ。
俺の頭ではこれしか思い浮かばない。
確か意味は……まぁ、どうでもいいだろう。
取り敢えず『口』のつく2字の言葉を考えないと……時間もないし。
周りを見ると、みんながだんだんと俺の方に近づいてきている。
俺の勝手な予想だが『早く言え』
と、俺にプレッシャーをかけているのだろう。
(16年間学んできたことを思い出せ)
いつの間にか、俺を取り囲むようにみんなが集まっていた。
口は確か、口とも読むよな……
それならあれでいいだろう。
「口碑型……かな……」
「「「こうひがた?」」」
みんなが『ん?』って顔になった。
「漢字で書くと……口と石碑の碑で口碑」
まだ地球にいたころ、『伝説』と調べていたら類語に『口碑』と書いてあったのだ。
どうして『伝説』と調べていたのかは覚えていない。
(いまから俺の勇者物語が始まるんだ)
なんてね……そんなバカみたいなことは言わない。
なんだよ勇者伝説って……
「『俺の勇者物語が始まるんだ』ってバカなの?」
「えっ!? いま口に出してた?」
それとも……
「そらの顔に書いてあるのよ」
彩香がそう言うと、周りの人たちも頷いた。
顔を見たら、その人の心が読める。
そんな魔法を使っているのではないのだろうか?
「『俺の勇者物語』なんて久しぶり聞いた」
美咲がポツリと呟いた。
すると、殆どの男の勇者たちが一斉に下を向く。
下を向いた勇者たちは、現在進行形で物語を進めているようだ。
「勇者物語てどう言うことなんだ? あの男子生徒は勇者様なのか?」
突然誰かが呟いた。
「確かに……勇者様でもないとコウヒ型だっけ? あんな凄いことできませんよ……」
「いや……勇者様たちでもコウヒ型で魔法を使うことはできないんじゃないか」
その会話を境にみんなが喋り始めた。
俺を取り囲むように集まっているので、いろんな会話が聞こえてくる。
最終的には……
「いったい何者なんだ?」
と、なっているようだ。
俺のことを知っている勇者たちも……
「なんであんなに強いんだよ」「チートだろ」「ふつうに私たちよりも強いんだけど」
だんだん、うるさくなってきたと思ったら、ダーマリーさんが……
「みんな元の場所に戻れ。次の決闘の準備を始めるぞ。勇者様たちも戻ってください。時間が押しているので」
ダーマリーさんの指示に従い、みんなが移動し始める。
俺も観覧場所に移動しようとしたが、会長さんだけがその場に残っていた。
「どうしたんですか?」
「ソラ様は勇者様なのですか?」
会長さんが右目をパチパチしながら言った。
つまり、ウィンクをしているのだ。
会長さんの言葉に、元の場所に戻っていた人たちの足が止まる。
会長さんは俺が勇者だと知っているだろうと思ったが、あることに気がついた。
ここで勇者であると答えれば、魔法騎士団の人たちに勇者だと信じてもらえる……かもしれない。
彩香たちがミストール様に説明すれば、俺が勇者であると信じてくれそうだが、味方は多いいほうがいい。
なんせ相手は、ミストール様なのだから。
「その通りです……会長さん。俺は女神レーアス様に召喚された勇者です。今まで隠してきましたが、俺は彩香たちと同じ世界からきました」
さぁ、会長さんは知っている事実を告白され、どんな風に驚くのか……
会長さんの演技力が試される。
「えーほんとうですのー。わっわたくしびっくりしましたわー」
見事に片言だった。
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