↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一人だけ別の場所に召喚された勇者(仮)  作者: 鳩ゆうら
第3章
54/83

第五十四話 多数決

ブックマーク登録ありがとうございます。

「全員揃いましたし、リーダーを決めないといけませんわ」

「決めるもなにも、この班のリーダーは、会長さんでしょ?」

「いえ、リーダーは多数決で決めますわ。トピアリーさん多数決しますので、ソラ様の後ろにいないでこちらへいらして下さい」


 トピアリーさんが俺を睨みながら、俺の横まで移動した。


「それでは多数決をしますわ」

「俺は会長さんでいいと思います」

(わたくし)はソラ様がいいですわ」


 何となく会長さんが、俺をリーダーにしたいと思っていたことはわかっていた。

 と、なると……


「私もソラ君がいいです」

「私もソラに賛成!」


 やっぱりこうなった。


「一応決まりのようですが、トピアリーさんもソラ様でいいですわよね?」

「私もカナタ君でいいです……いっぱい苦労してほしいので……」


 トピアリーさんの俺を推す理由がひどい……


「わかりました。俺がリーダーをします」


 【ルレベの森】では、魔法騎士団の指示に従う事になっているし、リーダーといっても特にする事はないはず……


(わたくし)たち3班のリーダーは、ソラ様に決定しましたわ!」

「「おぉー!」」


 会長さんの宣言? にパチパチと拍手をする、リラとカカリ。


「あの〜……そろそろ……いいでしょうか?」


 会長さんたちを見ていると、突然誰かに話しかけられた。

 俺たちは声のした方を向くと……

 そこには、一人の魔法騎士団の女性が立っていた。


「他の皆さんが移動を開始したので、私たちも移動したいんですけど」


 そう言われ周りを見ると、既に何班かは訓練場を後にしていた。

 モタモタしているのは俺たちくらいだ。


「あっ! まずは自己紹介が先でしたね……私が貴方たちの担当になった魔法騎士団のリンデと言います。あと……私の相方は先に、ギルドに向かっていると思いますが、相方共々よろしくです」


 リンデさんがペコっと頭をさげる。


「俺はこの班のリーダーになったソラ・カナタです。こちらこそよろしくお願いします」


 一応、俺はリーダーなので最初に挨拶をした。


「ソラさんですか……」


 リンデさんがポツリと呟く。

 何か考えているようだ。


「どうかしましたか?」


 俺がそう尋ねると、リンデさんはハッとなり……


「いえ……前にアヤカ様が、勇者ツバサ様と顔の似ている、人物の話をしてくれた時に、その人物の名前がソラだったので……」


 リンデさんが俺の顔を見る。


「それにソラさんは、勇者ツバサ様とお顔が似ています。何か関係があるんですか?」


 リンデさんはミストール様よりはバカじゃないようだ。

 まぁ、黒髪の時点で誰もが俺を勇者だと疑うだろう。

 実際、勇者なのだが……


(さて、なんで答えようか……)


 そう思っていると……


「ソラ様は勇者様ですわよ」


 会長さんは真面目な顔で言った。


「ファルース様! 何を言っているんですか! カナタ君が勇者の筈がありません! ただ容姿が似て、魔法の才能があるだけです! 大体ミストール様も言っていたじゃないですか! 『まさか、マフカースに勇者様ような人材が残っていたとは』と……」


 トピアリーさんが必死で俺が勇者である事を否定する。


(わたくし)はソラ様に模擬戦で負けた後、ファルース家に頼んでソラ様の事を調べてもらいましたわ。でも……何一つとしてわかりませんでしたわ」


 わかるとしたら、俺が冒険者登録をしているくらいだろう。


「「えっ!」」


 トピアリーさんとリンデさんが驚いている。


「それは本当ですか? ファルース家が調べても何一つ分からないなんて」


 今のリンデさんの発言からして、会長さんの実家は、情報集めが得意なようだ。


「学生の身で上級魔法がいくつも使え、勇者ツバサ様しか成功しないと言われた【異質型】も扱うことができますのよ。こんなに才能のある人物が無名の筈がないですわ」

「そんなに凄いんですか!? カナタさんは!?」

「…………」


 リンデさんは再び驚き、トピアリーさんは無言だ。


(わたくし)はずっと、ミストール様がソラ様が勇者であることを隠していたと思っていましたが、先程違うとわかりましたわ」


 だからわざわざ俺を王座まで連れて行ったのか……


「ソラ様はエルシー様が召喚した勇者ではありませんわ。ソラ様は別のだれかに召喚された勇者ですわね?」


 会長さんが俺をじっと見つめる。


(さてどうしよう……正直に言うべきか、それとも……誤魔化すべきか……)


 もともとリフホーネにきたら、彩香たちがいるので、俺が勇者だとバレる事は覚悟していた。


「俺は……」

「リン! まだここにいたんですか! 早く皆さんをお連れして下さい! これからギルドに向かうので、皆さん、私についてきてください」

「ヒーちゃん。今は……」

「ヒーちゃんって呼ばないで言っているでしょ!」


 訓練場の入り口からリンデさんと同じ顔の人が現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。