第四十話 勉強会?
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「暇い…………」
カカリがディアナ王国に帰った後、部屋に戻ってベットに寝転がっていた。結局振り出しに戻ったのだ。休日1日目にして既にやる事が無いなんて、どんだけ暇人なんだ俺は……
『ソラー助けてー!』
急にドアの向こうから助けを求める声が聞こえた。
俺は何事かと思い急いでドアを開けるとそこには……
ペリルがリラを捕まえ、運んでいる姿があった。運んでいるというよりはリラを引きずっている。
俺に助けを求めたのはリラだったのだ。
「……何やってんの?」
俺は少し涙目のリラに聞いた。
「ソラ! 私はしたく無いのにペリルが……」
リラの話では、何を言っているのか全くわからないので、結局ペリルに聞いた。
「今から筆記順位最下位だったリラの為に、リビングで勉強会をするのよ」
「良かったじゃないかリラ。休日に勉強を見てもらえるなんて」
リラにはそう言ったが心の中では、
(休みの日に勉強なんて可哀想に……)
俺だったらなんとしてでも逃げているだろう。
「私は夜にちゃんと勉強してるから……今はしなくていいよ。私は勉強したくないのに……ソラー助けて!」
リラは手を伸ばし俺に助けを求めるが、ペリルが階段の方向に運んでいるので遠ざかるばかりだ。
ペリルが【シャイニングフォース】を腕に施しているので、リラよりも背の低いペリルでも楽々と運べている。
「何を言ってるのよ。リラは特待生として相応しい知識を身につけないといけないのよ。大体! 勉強をするために買った机も物置になってたじゃない!」
そう言ってペリルは、リラを持ち上げて階段を降りて行った。
「喉も渇いたし、ちょと見に行くか……」
俺は部屋に戻ってもすることもなく暇なので、リラたちの様子を見に行く事にした。
「それじゃーまず、リラがどこまで解けるのかを見るから、手始めにこれを解いてみて」
「こんなに解かないといけないの」
リラの顔が無茶苦茶嫌そうな顔になった。
「分からなかったところは私とミサキで教えるから」
リラの目の前にはペリルと美咲が座っている。
学年筆記順位が1位と2位の二人と勉強会をするなんて……なんで豪華なんだ。
まぁ……そんな豪華な二人に教えてもらえるとしても俺は勉強はしたくないが。
テーブルの上には、沢山の教科書と資料が準備されてあった。
(良かったー。ペリルが俺の順位を忘れていてくれて……)
昨日ペリルたちに順位を教えたはずなのに既に忘れられているのは少し悲しい。
そんな事を壁に隠れて思っていると問題を解いていたリラが急に……
「そうだよ! ソラも特待生なのに私と一つしか順位が変わらないからソラも呼ぼうよ! どうせベットの上でぐうたらしているだけなんだし」
(残念だったなリラ! 俺はベットの上でぐうたらしていない……リラめ余計な事を……)
ペリルが『忘れていたわ』とか言って俺の部屋に呼びに来るだろうと思い、玄関から外に出て逃げようとしたら、
「ソラは別に呼ばなくていいのよ」
(……え!?)
「なんで? ソラだけずるいじゃん! 不公平だよ」
リラがペリルに文句を言っている。
「そらはバカだから……」
美咲がポツリと呟く。
「ミサキの言うとうり、ソラはバカだから勉強しても意味がないのよ」
するとリラが納得したような顔になって……
「忘れてたよソラがバカだったて、私……バカなソラの分も頑張るよ」
そこまでバカ、バカと言われた俺は、リビングへと一歩を踏み出し……
「俺も勉強する」
そう言って俺はリラの隣に座った。
「それなら、ソラもこれを解いてちょうだい。後、勉強会は休日の間ずっとするわよ」
ペリルは驚いた素振りも見せず、俺に問題用紙を渡した。
(あれ? まさか……嵌められた?)
隣を見るとリラが笑いを堪えていた。ペリルたちは俺が隠れて見ていたことに気付いていたのだ。
「その顔を見る限り気づいたようね。あんなに見ていれば、気が付かないわけないじゃない……でもバカだって思っていることは本当よ」
リラと美咲が頷いた。
ペリルは俺が最下位から二番目だった事をちゃんと覚えていたそうだ。最初に美咲を勉強会に誘った時にこう言われたらしい。
『そらは勉強からすぐ逃げる。だから、逃げれない状況を作る必要がある』
という事でこのペリルが考えた『自分から勉強をしたいと言えば逃げれない作戦』を実行したそうだ。
リラはペリルの話を聞いてそうだったんだって顔をしている。リラは無意識的に協力していたみたいだ。
「俺はバカだけと、そんなにバカだ、バカだって言われたら傷つくんだけど……」
そりゃー授業で習った内容は殆どその日に忘れてしまうけど、それは頭が悪いだけでそこまでバカではない……ないよね?
「「「………………」」」
みんな無言だった。




