第七話 帰宅
九月の終わりとはいえ、まだそれなりに日が長く、たいして太陽も傾いていない。
のんびりと自転車を走らせる。
一人でいたかった。
ただ、ゆっくりと帰りたかった。
―――!!!!
後ろを振り向く…何もいない…
−−−!!!!
また…何かに見られている気がして辺りを見回す。
しかし、流れる車以外に人の気配はない…
気のせい…だな。
自分にそう言い聞かせ、帰り道を急ぐ。
ただその場所に留まりたくはなかった。
一刻も早く帰りたくなった。
―同刻―
ぴぴぴぴ…ぴぴぴぴ…
ヴヴヴヴヴヴヴ…
―うぉう!?
いきなりケツに何かの振動が来る…!
―なんだ携帯か…
携帯のバイブレーションにびびってしまった自分が情けなく思えた…
―小心者め…
自分で自分を罵る
余計に虚しくなった…
着信履歴はクラスメイトからだった。
「斎藤 涼」
確か今日は休んでたはずだが…
「もしもし?」
『よかった繋がった』
ぼそぼそとした声だ。
「よぉ、どうした?」
『いや、なんか暇だったから』
「さぼりかぁ〜?」
『ちょっと気分が悪くてさ…』
明らかに元気がない。
「風邪か?」
『たぶんね』
ごほごほっという音が聞こえてくる。
「大丈夫か?」
『……』
沈黙…
「おい?…おい!もしもし!?」
携帯からは何の音も聞こえてこない。
何かあったのか?
この場合どうするんだ?
救急車か?救急車って何番だ?
119?110?114?市外局番はいるのか?
(どどどどどどうしよう…)
ぽんっと肩に何かが乗った。
「う@★( ̄□ ̄;)!!」
声にならない声を上げてしまった…
振り向くとそこに、マスクをした斎藤がいた。
「いよっ」
反射的に右ストレートを打ち込む。
笑いながら避ける斎藤。
笑っている。
笑っている。
笑っている。
「さっきの声…」
言いかけて腹を押さえて笑っている。
「ちょっとそ…こら…ん…ではな…いか?」
今度はむせている。
むせたり笑ったり忙しい奴だな…
むせている斎藤が落ち着くのをまって近くの公園によることにした。
いつになったら物語が動きだすのでしょうか? 次話ぐらいからはちゃんとできるだろうか… 例によって感想お待ちしてます。




