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SOUL EATER  作者: コーユー
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第19話sideA-意地-

携帯で見られる方はかなり読みにくいかもしれません。

PCの方では改行はしているんですが、見にくかったら読む前に改行の設定を変えて読んでください。


逃げられないのは理解した。

多分こいつのことだから俺たちを見逃しはしないだろう。

生き残るには、こいつを倒さなくてはいけないって事だな。



鼻から流れていた血を拭い去り、鼻腔に溜まっていた血液も吐き出す。


「準備はいいか?」


『ソウルイーター』と名乗ったそいつは問い掛けてきた。


「意外だな。待っていてくれたのか」


できる限りの皮肉を込めて聞き返す。


「そのとうりだ」


頷きながら、答える。

大げさに。


「紳士なんだな・・・待たせた、いいぞ」


膝が笑いそうで、歯はガチガチと音を立てそうで、心はすでに折れそうだけど・・・


無理矢理抑え、食いしばり、反り上がらせた。


「逃げる獲物を狩るのもまた楽しいのでな」


・・・前言撤回。


その言葉を合図に走り出した。

体育館内は障害物がなく、隠れる場所も無い。

それなら外に出たほうが逃げ切れるというものだ。


急いで扉まで走っていく。


ぞくっ


一瞬総毛立つような悪寒がして咄嗟にしゃがみこむ。

その上を何かが通過していった。


がつっ


目の前の扉に何かが刺さっていた。

体育でよく使う槍投げ用の槍・・・・

それが深々と鉄製の扉に突き刺さっていた。


―嘘だろっおい!


すぐに方向転換をして扉から離れる。

立ち止まっていたらいつ何をされるか分かったものではない。

壁沿いに他の出口に向かって走り出す。

走り抜けた後を何かが突っ込んでいく。

黒い円盤だ。


その時やっと思い立った。

体育館は道具の宝庫のわりに障害物がまったく無い。

狩にはうってつけだった。

だからこいつは・・・・


俺たちは誘い込まれたんだ!


悔しくなった。

が、今は後悔している状況ではない、立ち止まれない。

走るしかない。

止まったら・・・・死ぬのだから。



円盤も投げ終わったらしく次はバスケットボールが弾丸のような速さで飛んできた。


とてもボールとは思えない破壊的な音を立てて壁にぶつかる。

必死に逃げるしかなかった。


いくらスポーツ用の用具だからといって直に受け止めようものなら骨折は必至。

それだけの威力が音を聞くだけで伝わってくる。


ひゅっ・・・・ズドン!


ひゅっ・・・・ズドン!


誰もいない体育館にはうるさくその音は響き渡る。

必死に走りまわり狙いをずらす。

今はそれしかできない。



徐々にスタミナが切れて動きが鈍くなった足をそれでも必死に動かす。


何分走っただろうか?


呼吸するのも辛く、頭がガンガンする。


―なんで走ってるんだ・・・?


疑問が生まれてくる。

一瞬足を止めそうになる。


―走らなきゃ・・・・死ぬ・・・


疑問をねじ伏せて再び走り始める。


足が重い。

呼吸がきつい。

頭がイタイ・・・

体がイタイ・・


―・・・もういいかな・・・


朦朧とする意識の中そんなことを考え始めていた矢先頭を何かが掠める。


―・・・そうだ、まだ、止まれない。・・・あいつのぶちのめすのだから。


「ううう・・・・・・」

声を漏らす。

辛いことに対しての声ではない。


諦めかけている自分に対する叱咤の声。


「うぅぅ・・・おおおおおおおおおおお!!!!」


無気力になっていた足に、肺に、頭に無理矢理活を入れる。


―まだ、諦めるわけにはいかない。



南は再び力のこもった瞳でソウルイーターを睨みつけた。


チャンスが来るのをひたすら待ち続けることにした。


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