第9話 帰宅
久々の更新です。いやはや連載って大変ですね。楽しいけど。それでは本編をどうぞ。
「…」
無言で玄関に入る。
むせ返りそうになる血の匂い。
居間のカーペットは黒く変色し、固まっていた。
ソファーには人が腰掛けている。人は動かない。
「…」
じっと見つめると、人はのろのろと立ち上がり、こちらを見る。
「お帰り」
唯一言そういって再び動きが止まる。
よく見ればその人の体は機械の溶接のような跡がいくつもあった。
首に一つ両手足の見える部分で五つ以上…継ぎ接ぎだらけの―ヒトいや、人形と言ったほうがいいかもしれない。
動かなくなった人形から目を離して、血の絨毯がひかれた階段を昇っていき、以前自分の部屋だった場所に入る。
「ククク…」
知らず知らずに笑いが漏れる。
全くこの国は危機感というものが無い。
獲物がうようよしているではないか!ベッドに座り、過去のアルバムを取り出して、獲物を物色する。
次はどいつの血を吸ってやろうか…公園で斎藤と別れた後、そこら辺の本屋で、立ち読みをしていた。
特にやることもなく、パラパラとページをめくるだけ。
特に読みたいという本もない。
漫画は好きな方だと思うが、読む気は今はしない。
完全な時間つぶしだ。
…っといってもこの後予定があるわけでもないが…なんとなく本を読むよりも、客層を眺めている。
成人誌のところでサラリーマン(中年か)?が、立ち読みをしている。
参考書のところでは、高校生だか予備校生だかが、参考書を見比べている。
小さな子供が絵本の前で駄々をこねていた。
ヴヴヴヴヴ…
ポケットから携帯の振動が伝わってくる。
「はい?なんでしょ?」
通話ボタンを押して会話をしようとした。
道を間違えて公園に行ってしまったせいで、家に着いた頃には日がかなり傾いてしまっていた。
「ただいまぁ……」
疲れたため、力なく呟いて靴を脱ぐ。
「お帰り。電話が来てるよ」
開口一番に母に言われ、居間の受話器を取る。
「もしもし?」
「よぉ、俺だけど」
「相川か?」
「そ、相川です」
相手は同じクラスの相川樹だった。
「なにか?」
「斎藤の葬式いつか聞いたか?」
「…いや、何も」
少しトーンが低くなってしまった。
「明後日の日曜にやるらしいよ。一時ごろらしいから」
どうやらホームルームで伝達されたようだ。
「わかった…覚えとくよ」
「よろすくな…そのことを遅刻魔にも教えてやってくれ」
「連絡網か何か?」
「そんな感じ」
「わかった」
「ほんじゃよろしく」
受話器を戻してため息を吐く。
携帯を出して『遅刻魔』に連絡をすることにした。
トゥルルルル…
トゥルルルル…
トゥルルルル…
「はい?なんでしょ?」
少し騒がしい雑音が聞こえる。
「あぁ、斎藤のことなんだけどさ…」
いつのまにか200人以上の方に呼んでもらい嬉しいかぎりです。というわけで次のお話は番外編をやりたいなーって思ってます。たぶん別に小説を立ち上げてやると思います。人物紹介もかねて。では、また(^O^)ノシ




