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ある日突然、無職の俺が、自分より丸々8歳も年下の女の子がVTuberになるのを手伝うことになった。  作者: Sakusaku
ARC 4:アビゲイル・エヴリン――看護師VTuberにして、遠方より来たる上流階級の令嬢

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50: ゲームをしましょう。

 051


「やっほーーー!!みんなーーー、人間界に魅せられた小さなサメっ娘、シロスカ・シャクだよーっ!!!」


[きゃーーーーっ!!来たーーーっ!]


[やったーーーっ!!]


[シャクちゃんかわいすぎっっっ!!]


[かわいい!!]


「みんなこんにちは!実はサキュバスなのに女の子が好きな女子高生……リリロア・ラーラだよーっ!!」


[やったーーーっ!!]


[悪役娘来たーーーっ!!!]


[こんにちはです!!!]


「まあ……どうせみんな自己紹介したことだし、もう一回させてもらいますね……改めてこんにちは……精神病院から一度も出たことがなくて女の子が好きなエモ女子、ホリカワ・ホリキタです……」


[こんにちはですまた……]


[こんにちはーーっ……]


[あなたの自己紹介には絶対に慣れないと思う……]


[毎日これ聞いてたら感覚がおかしくなりそう……]


「あっ……そうそう、あなたたち二人のチャット欄の呼び名って決まってるの?……」


「はい……私はみんなのことパペットって呼んでますよ」


「子犬ってこと?」


「サメっ子ですよ!! サメっ子っ……!!」


[ちょっとチャット欄……私たち子犬になったんだけど]


[わんわんっ……はははっ]


[サメが進化して犬になれるのか……]


[wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww]


「じゃあラーラちゃんは?……」


「私は性奴隷ですね……」


「……オーケー?」


「ちょっと待って……その声のトーン、どういう意味なの……」


「別に何でも……」


[あ……やきもち焼いてる人発見]


[嫉妬している者を確認しました……]


[ほらほら……]


[えええ、これって……思ってる通りじゃないよね?]


「ユリカップル一組発見……」


「「違うよ!!!」」


[もうーーーーっ!!!!]


[認めてよ……世界がよくなるから……]


[百合は尊いんだから……認めてよ……]


[否定してるけど……「友達」って言い張るキャラ、後でくっつくやつじゃん……]


「あー……まあいいや……とにかくチャット欄の名前を先に決めようか……」


「話題を変えようとしてますよね、ホリカワ先輩……」


「じゃあ……ろうにんはどう?」


 ホリカワはチャット欄に向けて聞いてみた


「えっ……なんで浪人なんですか?」


 するとホリカワは答えた


「だって私は孤高じゃない……私のモデル、日本の孤高からインスピレーションをもらってるんだよ……」


「へえ……」


「現代と昔をうまく融合させてるね……」


「ありがとね……ラーラちゃん」


[浪人かあ……かっこいいな……]


[じゃあホリちゃんは私たちの女王様ってこと……]


[めちゃくちゃかっこいい……]


[子犬と性奴隷よりずっとましだよ]


「ちょっと、私たち聞こえてるからね……」


「よし……チャット欄がオーケーなら、この名前で行こう……浪人、私たちのチャンネルへようこそ……」


 そう言い終わるとホリカワは背景を黒い画面に切り替えて、全員のモデルを右下に移動させた……


「今日はね……チームに新しくマネちゃんが来て、スタッフの仕事を引き継いでくれることになって……それで今日はゲームをやってほしいって言われたんだよね……」


[マジで?……]


[マネちゃんって……なかなかやるじゃん……]


[デビュー日からゲームって……]


[初日からゲームするの?]


「へえ……それでマネちゃんはどんなゲームをやってほしいって言ってるんですか?」


 シャクちゃんが聞くと、二人はわざとらしい声で答えた……


「「ファスマフォビア……」」


「……」


 シャクちゃんのモデルがしばらく固まった……


「じゃあ……今日はここで失礼しますね……」


「ちょっとちょっとちょっと!!!」


「待ってよシャクちゃん……まだ始まってもいないのに……」


「やっぱりやめておきます……あっ、そうだ……用事があるのを思い出しました……」


 シャクちゃんが配信から抜けようとしたが、二人に引き止められた


「えっ……そうなの?でもマネちゃんが指定してきてるんだよ……今日は三人でやって、って……」


「あの……」


「そうだよ……今日は三人一緒にいないといけないんだから……一人いなくなったら困るでしょ……うちのマネちゃん、なんかすごく怖そうだし……」


「私の将来の義理のお姉さんがそんな人なはずないと思うんですけど……」


[シャクちゃんってお化けが苦手なんだ]


[wwwwwwwwwwwwww 歯がガチガチ鳴ってる音まで聞こえた……]


[えっ……マネちゃんってシャクちゃんの義理のお姉さんなの?……]


[義姉?……アキさん!!マネちゃんって彼女いますか!?]


[もう子供が二人いるよ……]


[えええ!!?]


[マジで?……ヘレナ・ミスティックって独身じゃない人もいるんだ……]


[本当ですか?……マネちゃんおめでとうございます……]


「お兄ちゃん!! そんなことチャット欄に書かないでよ……」


 俺の家のリビングで配信を見ていた美冬がスタッフたちと一緒に少し声を上げた


「聞けよ、お前がチャット欄に口説かれるのが嫌なんだよ……わかるか?」


「でも子供が二人いるって書かなくてもよかったじゃないですか……もうっ……」


「あー……悪かったって……冷たいコーヒー牛乳でも飲むか?」


「牛乳多めにしてくれたら飲みます……」


「わかった……」


 配信を見ていた子どもたちがお互いに顔を見合わせた……するとハルが言った


「兄妹ってこういうもんだよ……」


「そうなのかな……」


 ユウタはどこか「兄妹」という言葉に感じるところがあるようだった……でも俺には分からなかった


「先輩はなんで三人にホラーゲームをやらせることにしたんですか?」


「まあ……面白いからな……」


「えっ……うちのチームのマネちゃんって、本当はそういう人なんですか……」


「ひどいよアキラちゃん……絶対楽しいじゃん……」


「僕もそう思います……」


 ---


「よし……ゲームに入った……何か説明することある?」


「いいね……このゲームを知らない人も一緒に知れるし……」


「あの……私、帰っていいですか……」


 三人はゲームに入った……


「シャクちゃん……説明してくれる?」


「は……はい……えっと……このゲームはチームで幽霊退治をするゲームで、家の中に入って手がかりを探して……どんな種類の幽霊なのかを特定する感じです……」


「おーっ、素晴らしいシャクちゃん……よし……今ロビーにいるから……ホリカワちゃんが入ってくるのを待って……」


「あの……なんで先輩はそんなに体を縮めてるんですか?……」


「来たよーっ……」


「やほーっ……」


「こんにちはーっ……」


「うーん……シャクちゃん、このゲームをやったことある?」


「一度もないですけど……友達がやってるのを見たことはあります……」


「へえ……じゃあ……ちょっとここ見てみてよ……実績もあるんだよ……」


 シャクちゃんが洗面台のある部屋の前に歩いて行って、ドアの隙間を覗き込んだ


「ひゃっ!!!」


「きゃーーーーっ!!!!!!!!!」


[wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww]


[wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww]


[wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww]


[wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww]


[引っかかったーーーっ……]


[この甘い悲鳴が……あははっ]


「またあの声が聞きたい……」


 ラーラちゃんの言う通りだ……俺もあの悲鳴をもう一回聞きたいな……


「ほんとだよホリカワちゃん……」


「ちょっと待ってください!!!」


 まったく……正直言って悪くない配信だな……


「フユちゃん……」


「はい?……」


「チームを見てくれてありがとうな……こういうコンテンツをいっぱい考えてくれ……給料は二倍払うから……いいか?」


「お兄ちゃんって本当に末期の変態だけど……オーケーです……」


「兄妹ってこういうもんだよ……」


 ハルが言った


「あはは」

これまでに何度か自分の恋愛運についてタロット占いをしてみましたが、結果はいつも同じで、「外国人のパートナーと結ばれる運命にある」というものでした。ただ問題なのは、そうした相手を見つけるのがとてつもなく難しそうだということです。正直なところ、少し不安になってきました……。

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