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おっさんとフレブル  作者: 水前寺鯉太郎
第1部 いい日旅立ち・西へ

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周南〜防府

2027年4月8日 午後


 防府でジムニーに給油し、防府天満宮へ立ち寄った。

 境内をひと回りして手を合わせる。旅の無事を、とりあえず祈っておいた。

 毛利氏庭園の青葉をぶらりと歩き、そのまま大平山へ向かった。山頂付近のツツジはまだ蕾が硬く、見頃にはもう少しかかりそうだった。それでも、西日に照らされたポカポカと温かな陽気が心地よく、ボスは助手席でいつの間にかいびきをかいていた。

 山頂の駐車場にジムニーを止め、車外へ出る。携帯灰皿を取り出してマルボロに火をつけた。

 煙を吸い込みながら、夕暮れに染まり始める周防灘と、重なる山の稜線を眺める。何も考えなくていい時間が、こんなに長く続いたのはいつぶりだろう。

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